検査結果を確認する夫婦

“高コレステロールによって血管が詰まりやすくなる”ということはわかっていますが、コレステロールの中にも様々な種類や役割があります。

男性よりも女性に多く、年齢に比例してリスクが増えますが、ここではHDLコレステロールについてみていきます。今回は善玉コレストレールが高い効果と注意点をお伝えします。






善玉コレステロールが高い2つのメリットと注意点


1)コレステロールの5つの種類とその役割

(1)HDLコレステロール

組織の中で余った余分なコレステロールを肝臓に運ぶ役割があります。

血管壁のコレステロールが引き抜かれた結果、動脈硬化を抑える方向に向かうという意味から善玉コレステロールと呼ます。

(2)LDLコレステロール

主に肝臓で合成されるコレステロールは、他の組織に運ぶ役割があります。LDLコレステロールが血液中に多くなると、血管壁に溜まってしまいます。

その為、LDLコレステロールが多いと、動脈硬化性疾患の危険性が増すことになるため、別名を悪玉コレステロールと呼んでいます。

(3)その他のコレステロール

細かく分けると、5種類に分類されます。カイロミクロン、超低比重リポ蛋白(VLDL)、中間比重リポ蛋白(IDL)、低比重リポ蛋白(LDL)、高比重リポ蛋白(HDL)に分類されます。

血液検査などでは総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール値が結果として表示されている事がほとんどです。

2)コレステロールの基準値

(1)総コレステロール

正常値は150~199mg/dl、境界域は200~219mg/dl、異常値は219mg/dl以上になります。

(2)LDLコレステロール

正常値は70~119mg/dl、境界域は120~139mg/dl、異常値は140mg/dl以上になります。

(3)HDLコレステロール

正常値・境界値は40mg/dl以上、異常値は40mg/dl未満となります。

(4)中性脂肪

正常値・境界値は50mg~149/dl以上、異常値は150mg/dl未満となります。

3)善玉(HDL)コレステロール値が高い場合の2つのメリット

(1)HDLコレステロールの正常値

通常はHDLコレステロールは男性:30~80mg/dl、女性:40~90mg/dlと言われています。HDLコレステロールは善玉コレステロールと呼ばれメリットも多くあります。

メタボリックシンドロームの基準の1つにHDLコレステロールが40 mg/dl未満という項目があるくらい、HDLコレステロールは低すぎてもいけないコレステロールです。

(2)動脈硬化予防

HDLコレステロールとは、増えすぎてしまったコレステロールを回収し、血管壁に溜まったコレステロールを取り除いて肝臓へ戻す働きをします。

その為、動脈硬化を抑制する働きがあります。

Doctor and surgeon reading notes

4)善玉(HDL)コレステロール値が異常に高い場合の2つの注意点

(1)アルコールの飲み過ぎ

善玉コレステロールであっても高すぎる場合には注意が必要です。

男性:30~80mg/dl

女性:40~90mg/dl

上記が正常範囲と言われていますが「120 mg/dl以上」の場合は重大な病気が原因となっている可能性もあります。

高HDLの場合、アルコールの飲み過ぎが原因となると言われ、中性脂肪も高い原因となりコレステロール全体が上昇していく傾向にあります。

(2)遺伝

遺伝的に中性脂肪を分解する酵素が弱いと、高HDL血症となることがあります。

これは遺伝からくる弱酵素が原因で“CETP欠損症”という非常に高いHDLコレステロール値になる難病や“肝性リパーゼ欠損症”という、HDLの中にある中性脂肪を分解できない難病があります。

または“原発性胆汁性肝硬変”“リポ蛋白血症”“閉塞性肺疾患”“インスリン投与が原因でHDLコレステロールが高い状態となることがあります。

5)善玉コレステロールが少ない2つのデメリット

(1)LDLコレステロールの基準値

正常範囲の仲であっても60mg/dlをきる数値くらいではさほど問題がありませんが、数値が低下するにつれて栄養障害、貧血、肝臓の病気などの可能性が高くあります。

(2)低LDLコレステロールは

LDLコレステロールが低い状態が続くと、副腎皮質ホルモン、血管内皮、胆汁、細胞膜などが正常に保たれなくなります。

血管や細胞が弱くなり出血しやすい、抵抗力が低下し感染症になりやすい、悪性腫瘍を発症しやすいと言われています。

6)コレステロール値を検査する3つの方法

(1)血液検査

総コレステロールについては、血液を採取して行います。

(2)HDLコレステロール検査

HDLコレステロール直接検査の開発が行われました。特殊な試薬を加える事により、LDLと他のリポ蛋白を沈殿させ、残ったHDLを酵素で処理して測定します。

(3)検査を受ける際の注意

食後は栄養素が血中に増える為に、正しい測定ができません。その為、空腹状態で血液検査を行うことが必要となります。

Closeup on medical doctor woman writing in clipboard

7)コレステロールに関して相談できる専門家

(1)内科

内科にて血液検査受信後に、脂質異常症だと分かった場合治療が行われます。

重要視されるのはコレステロールや、LDLコレステロールの値が高い事ですが治療方法については「食生活の改善」「適正体重の維持に」「運動の増加」「禁煙」等の相談や指導が行われます。

(2)循環器科

内科以外にも脂質異常について相談できるのは“循環器科”“循環器内科”があります。

治療法としては、“食事療法”“運動療法”“薬物療法“といった段階になりますが、現在は”薬物療法“を取り入れる場合にも安全性も高く、動脈硬化の予防に有効であることが明らかになってきています。

8)善玉コレステロールの増やし方!2つのトレーニング

(1)有酸素運動

有酸素運動の中でも1日に歩く歩数が多いという事が、善玉コレステロールの値を高くします。いわゆる“ウォーキング”で、1日30分程度が効果的とされています。

(2)体幹のトレーニング

うつぶせの状態に寝て腕を直角に曲げて、上半身を浮かせます。足は、つま先を地面につけて、1分間キープをします。

頭の先と足を一直線に保つように、1日1回1分程度実施することで、体幹のトレーニングに効果があります。

9)善玉コレステロールの増やし方!3つの食事法

(1)チョコレート

チョコレートのカカオポリフェノールで善玉コレステロールをアップする効果があることが研究によって証明されています。

血圧を下げる効果や、HDLコレステロール増加による動脈硬化によれば、カカオポリフェノールが70%含まれているようなチョコレートを25g程度食べる事で善玉コレステロールが増加します。

(2)アーモンド

アーモンドを1日10g食べると、善玉コレステロールが増えるという結果も出ています。

また、HDLコレステロールを減らし、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率が改善されることで動脈硬化の改善につながると考えられています。

(3)食物繊維

食物繊維には、コレステロールの低減に役立つ効果があります。

食物繊維が豊富な食品である玄米・ライ麦・大豆・あずき・枝豆・ごぼう・人参・ゴマ・きくらげ・イモ類・海藻に多く含まれていますので積極的に摂取するとよいでしょう。

10)悪玉コレステロールを減らす3つの予防ポイント

(1)食事療法

LDLコレステロールを下げるにはオリーブオイルや大豆製品、その他ナッツ類のアーモンドやピーナッツやクルミなどです。

コレステロールを下げる飲み物としては、豆乳とお茶があります。これを組み合わせれば、20%程度下げる事が可能だと言われています。

(2)運動療法

運動の中でも長くゆっくりと続けることの出来る有酸素運動をお勧めします。ウォーキングや水泳などといったものです。

主観的運動強度と呼ばれる、自分の中での運動強度としては“ややきつい”程度が理想的で、強度が高すぎるとLDLコレステロールを上げてしまいますので注意が必要です。

11)善玉コレステロールを増やす3つの予防ポイント

(1)運動習慣

1日30分以上のウォーキングが有効とされているほか、体感のトレーニングとして、うつ伏せに寝て肘をついて、つま先を床に着けて上体を持ち挙げてキープをするという“プランク”というトレーニングも有効です。

(2)食習慣

豆腐はとても有効とされていて、大豆にはコレステロールを溶かして血液の流れを良くする“レシチン”が多く含まれている他、イソフラボンや大豆たんぱくにも悪玉を下げる効果があります。

(3)喫煙

禁煙をすることで、悪玉コレステロールが増加してしまいます。その為、善玉コレステロールを増やすためには、禁煙をする事も大切です。






今回のまとめ

1)善玉コレステロールを増やすことで、動脈硬化の予防に繋がる。

2)善玉コレステロールが高すぎる場合には、異常がある場合もある可能性がある。

3)善玉コレステロールを増やすには、食事・運動・禁煙といった生活習慣が重要である。