脇をチェックしている女性

夏の暑い時期だけではなく、緊張した時や冬の満員電車の中などで、脇の下に汗をかき、その後、その臭いが気になることはありませんか?

実はその臭いの原因は、汗だけではないのです。今回はそんな、脇の下の臭いについてご紹介をします。



【ニオイ注意】脇の下が臭い?気になる4大原因を解説


1)脇の下の臭いにも種類がある?脇の臭いの2種類と症状の違い

(1)エクリン腺から分泌される汗

エクリン腺とは全身にある汗腺(汗をだす器官)です。そのエクリン腺から分泌される汗の成分の99%がただの水分で、残りの1%に塩分やアンモニア、ミネラルが含まれています。サラサラした汗で渇きやすく、菌も少ないので、多くの場合、臭いの原因になることはありません。

(2)アポクリン腺から分泌される汗

アポクリン腺は毛穴の深いところにあり、脇の下や耳の後ろ、性器の周辺などにあり、毛穴から汗を分泌します。フェロモンを汗として分泌させる器官でもあります。

水分量が少なく、脂肪や糖質、タンパク質などの菌のエサとなる物質も分泌されるために、菌が増殖して、臭いの原因になります。また、わきがの人はアポクリン腺が発達していると言われています。

2)どうやって判断をするの?わきがかどうかの確認項目とは?

日本人のわきがは1割程度と言われていますので、以下の項目に該当がないか、確認してみて下さい。

(1)耳垢が湿っている

アポクリン腺が発達している人は耳の中にもアポクリン腺があります。これによって、耳垢が湿っています。お風呂上り以外で、綿棒等で耳垢をすくって、茶色のベタベタした耳垢がついていないかを確認しましょう。

(2)腋毛が多い

アポクリン腺は必ず毛穴の奥の毛根に存在します。よって、腋毛が多い人は毛穴も多くなり、アポクリン腺の数が多い可能性があります。

(3)衣類の脇の部分が黄ばんでいる

脇の部分の黄ばみは、アポクリン腺からの分泌が活発になる思春期に多く見られますが、通常は成人すると少なくなります。アポクリン腺からの分泌物には色素成分が含まれているために、黄ばみが起こります。

(4)家族にわきがの人がいる

わきがは病気ではなく、体質です。そして、わきがは優性遺伝であるため、遺伝しやすいことから、家族にわきがの人がいる場合は、わきがである可能性が高くなります。

3)脇の下が臭い場合の主な4大原因とは?

(1)汗をかいたままにする

エクリン腺から分泌される汗であっても、汗をかいたままにすると、脇の下が湿り、菌が繁殖しやすくなります。

また、アポクリン腺からの汗は菌が増殖しやすく臭いの原因となる汗でもあります。この二つの汗が混ざり、放置されることで、菌が増殖して臭いを発生します。

(2)疲労・ストレス

通常、エクリン腺から分泌される汗はサラサラしていますが、疲労やストレスを感じた時に分泌される汗は水分量が少なくなり、ネバネバした汗になります。また、疲労やストレスによって肝臓でのアンモニアの解毒作用が低下し、汗にアンモニアがより含まれるようになります。

(3)脂っこい食事

脂っこい食事には中性脂肪、動物性脂肪などの脂肪成分が多く含まれています。脂肪成分は汗腺を刺激しますので、汗が出やすくなり、また臭いも発生しやすくなります。加えて、毛穴に皮脂が詰まるなどすると、菌が増殖しやすい環境となり、臭いの原因につながります。

(4)ホルモンバランス

思春期にアポクリン腺からの分泌が増えると、前の項でもお話ししましたが、ホルモンバランスとアポクリン腺の関係は密接です。

女性の場合、排卵日前後にはアポクリン腺が活発になり、汗の臭いが強くなると言われています。また、ホルモンバランスが乱れることでアポクリン腺が活発になるとも言われています。

4)試せる処置はあるの?症状への対策方法とは

(1)汗はすぐに拭く

汗を放置すると菌が増殖して臭いの原因となりますので、汗をかいたら、すぐに拭くようにしましょう。

この際、タオルを使用しても構いませんが、汗や菌がタオルに移り、またそのタオルで汗を拭くのは、清潔とは言いにくいので、ペーパータオルや汗ふきシートなどの使い捨て出来るものの方が良いでしょう。

(2)汗をケアする

制汗剤には汗を抑える効果(制汗効果)と、菌の増殖を抑える効果(抗菌・殺菌効果)があります。制汗剤を使って、脇の下が清潔な環境になるようケアしましょう。

現在はスプレータイプ、ロールオンタイプとクリームタイプがあります。スプレータイプは脇全体をケアし、清涼感を与えてくれます。また、ロールオンタイプも脇の下にしっかり塗れて、清涼感が得られるのが特徴です。

クリームタイプは脇の下の皮膚や毛穴に密着して汗を制汗効果、抗菌・殺菌効果を発揮しますので、お出掛け前などに、しっかり使用するのが良いでしょう。また、クリームタイプは1回使い切りのタイプも販売されていますので、持ち運びにも便利です。

(3)汗で脇がむれた状態をつくらない

暑い日や満員電車などで、汗をかいてしまうのは、仕方のないことです。ですから、通気性の良い服を身に着け、汗が脇の下にこもらないようにしましょう。また、汗取りパッドを使うことで、汗はパッドに吸収されます。また、汗取りパッドには抗菌・防臭効果があるタイプもありますので、試してみるのも良いでしょう。

(4)腋毛をケアする

腋毛を処理することで、脇の下がむれて、菌が増殖する環境を作りにくくすることが出来ます。

(5)疲労・ストレスをためない

疲労、ストレスは万病の素でもあります。良質の睡眠を取る、気分転換をする、お風呂にゆっくり入るなど、ご自身にあった疲労解消、ストレスの発散方法を探してみて下さい。

また、一時的にストレスが高まるような時、例えば人前で話す時などは、事前に水を多めに飲むことで、緊張しても、サラサラな汗にしてくれると言われています。

(6)食生活を見直す

脂っこい食事はなるべく避け、野菜中心の食事を心掛けましょう。そうした食事を取るのが難しい場合は、脂肪成分に効くサプリメントを摂取したり、野菜成分や酵素が含まれているサプリメントで手軽に取り組むことも良いでしょう。

また、エクリン腺は腸内環境が乱れると、同調して機能が乱れると言われていますので、発酵食品を摂取したり、腸内環境を整えるサプリメントを摂取するのも良いでしょう。

(7)ホルモンバランスを整える

ホルモンバランスを整えるためには、規則正しい生活、ストレスの少ない生活が必要です。まずは生活のリズムを見直してみましょう。また、ホルモンバランスを整えるサプリメントもありますので、乱れがちな方は摂取するのも良いでしょう。

Two women doctors talk about examination

5)これは病気の疑いも?病気かどうかの判断基準とは

4)の対処法を行っても、臭いが軽減されない、または2)のわきがのチェック項目に複数該当する方は脇の下の臭いに対して、専門医での診断と治療が必要な場合があります。

また、自分だけではなく、家族やパートナーに自分の臭いについて、意見を聞いてみることも大切です。日本人は自分の臭いに敏感な人が多いので、客観的に臭うかどうかの判断も大切です。

6)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気

(1)わきが

アポクリン腺が活発なために、脇の下が臭っている可能性があります。2)のわきがのチェック項目と合わせて判断してみましょう。

(2)多汗症

多汗症はエクリン腺から大量に汗がでる症状です。脇の下だけではなく、手など他の部位にも大量の汗をかく場合もあります。大量に汗が出ることで、菌が増殖しやすく、臭いが発生しやすくなります。

(3)体質の変化

ストレスや疲労、また加齢によって汗の質が変わります。加齢による汗は皮脂腺から出る為、臭いが強くなります。また、体の状態が変わることで、汗をかく量に変化が起こり、自分の臭いも変わります。

この頃、体臭が気になるようになった、家族から臭いを指摘されるようになった時などは、体質の変化が原因である可能性があります。

7)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法

(1)わきが

診療科は皮膚科、美容整形・美容外科、形成外科・美容形成外科などです。

-検査方法

カウンセリングシートに加え、ガーゼテストと言われる、ガーゼに汗を取り、その汗の臭いを医師がレベル付けをするテストが行われます。

-治療方法

軽度の場合には汗の分泌を抑える塗り薬に加えて服用薬が処方されます。保険適応の場合は月に数千円程度です。この場合、根治治療ではありませんので、長期間の治療が必要になります。

中度以上の場合には、アポクリン腺を取り除く注射や手術が必要になります。この場合、治療期間も様々で、費用も5~30万円と幅が広いです。中には保険適応の手術もありますが、多くが保険適応外です。わきがは病気ではなく、体質ですので、きちんとした処置をすることで体質を治すことが出来ます。

(2)多汗症

診療科は診療科は皮膚科、美容整形・美容外科、形成外科・美容形成外科などです。

-検査方法

多汗症の原因、また全身多汗症であるか部分多汗症であるかを確認します。精神的なものが多いとされていますが、他の疾患の影響で多汗症になることがある為、血液検査を行います。

-治療方法

他の疾患が原因の場合には、まずはその疾患の治療を優先します。多汗症の治療法としては、心理的療法によってストレスを除く治療が行われます。心理療法は保険適応の場合と適応外の場合があります。

また、汗に対しては塗り薬が処方されることが多く、費用は月に数千円程度です。

8)生活習慣を改善しよう!脇の下の臭い症状への対策・予防習慣

脇の下の臭いを軽減させるためには以下の対策や予防法を習慣にして、下記の項目をチェックしましょう

(1)汗は使い捨てのペーパーで拭きましょう

(2)制汗剤を使用しましょう(スプレー、ロールオン、クリームタイプ)

(3)通気性の良い服装を心掛けましょう

(4)軽い運動をして、ストレス解消とサラサラした汗をかく体質にしましょう

(5)1日6〜8時間程度の睡眠をしっかりとって、疲労やストレスをためないようにしましょう

(6)脂っこい食事は避け、栄養バランスに気をつけましょう

(7)サプリメントを摂取して、足りない栄誉素を補給したり、腸内環境を整えましょう



今回のまとめ

1)汗にはエクリン腺から分泌される汗とアポクリン腺から分泌される汗がある

2)エクリン腺から分泌される汗は臭いがなく、アポクリン腺から分泌される汗は臭いの原因になる

3)脇の下の汗を放置すると、菌が増殖し、臭いの原因となる

4)脇の下の汗からの臭いを防ぐためには、脇の下の清潔を保つ

5)脇の下を清潔に保つためには、汗ふきシートや制汗剤の使用が効果的

6)食生活、生活習慣を見直すことで、脇の下の臭いを軽減、解消することが出来る

7)サプリメントを摂取することで、食生活の改善や汗の臭いの軽減が期待できる