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上顎が痛むと食事も億劫になってしまいますよね。顎の痛みにもいくつかの種類や原因があり、違和感が続く場合は注意が必要です。今回はそんな上顎が痛む原因や、考えられる病気の可能性、対処方法をご紹介します。






上顎が痛い・・?知っておきたい4つの原因と対処方法


1)症状の解説!上顎が痛い場合の5つの種類と症状の違い

(1)奥歯の根元あたりの痛み

物をかんだ時に上顎の奥歯の根元が痛む場合があります。これは粘膜が炎症を起こしていることが原因の痛みで、虫歯と勘違いすることもありますが、上顎洞炎の可能性があります。

(2)しこりのようなものを伴う痛み

50歳以上の女性で、口の中にしこりのようなものも感じる場合は、上顎がんの可能性があります。珍しいがんですが、進行も遅く、悪性度も低いため、早期発見で十分治療が可能です。気になることがあれば、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

(3)高熱を伴う痛み

口の中やのどの痛みに加え、40度近い高熱がでる場合は口唇ヘルペスの可能性があります。何度も繰り返すこともあり、重症化することもあるので、放置するのは良くありません。早期に治療すると、繰り返しの感染を防ぐこともできるので、水泡など気になるものがでた場合は早めに医療機関を受診してください。

(4)触ったり熱いものがふれた場合のみ痛む

粘膜が赤くなっていたり、手で触ったり、熱いものがふれた場合のみに痛みを感じる場合、カンジダ症の可能性があります。痛みはあるけれど、通常の口内炎のような症状とは違うような感じがする場合はカンジダ症を疑いましょう。

(5)白い潰瘍の周りが痛い

白い潰瘍ができていて、周りが赤くなったり、食べ物がしみたりする場合、一般的な口内炎である可能性があります。1~2週間で自然に治るものなので、それ以上続く場合には他の原因を疑った方が良いでしょう。

2)何が原因?上顎が痛い4大原因とは

(1)免疫力の低下

免疫力は上顎の痛みだけでなく、他にも身体にとって大切なものです。免疫力が低下すると上顎の痛みに直結する口唇ヘルペスやカンジダ症を引き起こす場合があります。最近では子供やお年寄りだけでなく、食生活や生活習慣によって免疫力が低下してしまう人が増えているとされています。

(2)虫歯

上顎が痛む場合、上の奥歯が虫歯になっていることが多くあります。上の奥歯になると、歯磨きをするときに届きにくいことが多く、汚れがどんどんたまっていき虫歯になってしまいます。また、虫歯だけでなく、歯並びが悪かったり、インプラントをしていたり、抜歯をして化膿してしまったりと様々な原因が考えられます。

(3)ストレスや疲れ

免疫力の低下にもつながりますが、ストレスをため込んだり、疲れがたまっていると口内のトラブルが増えてきます。現代ではストレスや疲れを感じやすい人が多く、いかにストレスや疲れを発散できるかで、さまざまな病気や症状を軽減できるとされています。

(4)ビタミンB2不足

私たちのエネルギーを作り出すのに欠かせない栄養素です。ビタミンB2は皮膚や粘膜のビタミンと呼ばれていて、脂質をエネルギーに変えて、皮膚や粘膜の成長を促進する働きをしてくれます。現代では食品の精製や加工によりビタミンB群が減ってしまっているうえに、アルコールなどで大量に消費され不足してしまっています。ビタミンB群が不足すると口内炎になりやすくなるので、普段から摂取を心がけるようにしましょう。

Doctor check throat of little girl..toned image.

3)応急処置を!症状への4つの対処方法

(1)痛み止めを飲む

痛みが強い時には我慢せずに痛み止めを飲んだ方が体は楽になります。ロキソニンやロキソニンSは処方箋に近いので、副作用等はしっかりと調べたうえで飲むと良いでしょう。

(2)冷やす

冷えピタやアイスノン、ぬれタオルなどで、腫れている部分や痛みのある部分を冷やします。冷すことで血液の循環が抑えられる為、多少ですが痛みを軽減することができます。

(3)うがい

うがい薬(イソジンやコンクール)でよく口の中を消毒することも効果的です。イソジンやコンクールであれば、殺菌作用が強く、刺激は少ないので、おすすめです。

(4)十分な睡眠

抵抗力が下がっていると、痛みや腫れが出ることが多くなります。十分に睡眠をとって体力を回復することで、痛みが軽減されることがあります。

4)症状が続く場合に・・考えられる5種類の病気とは

(1)上顎洞炎

名前の通り、上顎洞で炎症が起こってしまう病気です。上顎洞は、鼻の奥につながる副鼻腔という大きな穴の一つで、鼻の両側の頬のあたりのことです。上顎洞炎になる原因のほとんどは、虫歯を放置することで、歯の付け根から上顎洞に侵入し、炎症を起こすことで発症します。虫歯だけでなく、インプラントや歯並び、抜歯など様々なことが原因でなることがあります。

(2)上顎がん

上でも紹介したとおり、50歳以上の女性がかかりやすいがんです。原因はあまりはっきりとはしておらず、慢性的な蓄膿症を繰り返すことでも発症すると言われています。

(3)口唇ヘルペス

主に免疫力の弱い子供がなりやすい病気ですが、最近では大人でも免疫力の弱い人が多くかかることが多くなっています。単純ヘルペスウィルスの感染によって起こり、初めて感染した場合には免疫を持たない為、上顎の痛みなどの症状がでるとされています。

(4)口腔カンジダ症

カンジダとはカビの一種で、これもヘルペスと同様、免疫力の低下により異常増殖すると症状として表れます。痛みがある場合は萎縮性カンジダ症が考えられ、味覚障害などが起こる場合もあります。

(5)口内炎

一番一般的な上顎の痛みといっていいでしょう。上顎は柔らかく表面積も大きい為、とても傷つきやすくなっています。食事の際に固いものや熱いものを急に口の中に入れたりするだけでできてしまう場合があります。他にはストレス、疲れ、ビタミンB2の不足などが原因とされています。

She has problems with sore throat

5)専門家での検査を!痛みが気になる場合への検査方法

(1)X線検査

X線での検査は細菌が入り込んでいないかなどを調べることができます。虫歯や神経の状態まで見ることができるので、原因の特定にも役に立ちます。費用は各医療機関で異なりますが、5,000円~10,000円程度が相場となります。

(2)CT検査

レントゲンなどの検査後にもっと詳しく調べるために行うことがほとんどです。レントゲンでは膿などが見えていなくてもCTを撮ると別で原因がわかることもあります。費用は3,000円~7,000円程度がほとんどです。

(3)ファイバースコープ

鼻の穴からファイバースコープで確認することができます。痛みがほとんどなく、まずはファイバースコープで検査する医療機関がほとんどです。費用は2,000円~5,000円程度が相場となります。

6)病気の場合には?顎の痛みへの治療方法

(1)抗生物質の服用

ほとんどの場合、細菌からの感染が原因なので、抗生物質で細菌が入り込まないようにします。症状によって違ってくるので医師の定める期間飲む必要があります。また、途中で医師の許可なく服用を中止してしまうと、症状が悪化することもあるので、服用期間は守るようにしましょう。費用は期間や容量にもよりますが、1,000円未満が相場となります。

(2)虫歯の治療

歯がかけていたり、神経がなくなってしまっていたりすることが原因の場合、根本の原因の治療が必要となります。健康な歯以外は取り除く必要があり、場合によっては抜歯となってしまう可能性もあります。期間は虫歯の状態や症状にもよりますが、およそ半年ぐらいは見ていていいでしょう。また費用は全体で15,000円~20,000円程度がほとんどです。

(3)金属の除去

虫歯治療に使用する金歯や銀歯が細菌を増やす原因となることもあります。金属が古くなっていたり、悪くなっている場合には金属を除去する必要があります。現在では樹脂やセラミックなど品質の良いものを用いる歯医者も多くあるので、治療の際には相談するといいでしょう。費用は交換する物にもよりますが、通常交換する程度であれば10,000円未満がほとんどです。

Doctors who have medical records and doctors have a tablet

7)生活習慣から予防を!上顎の痛みへの3つの予防習慣とは

(1)ハチミツを食べる

ハチミツには免疫力を向上させてくれる効果があります。また、消炎効果もあるため、炎症を起こしている場合にはさらに効果があります。ハチミツを日ごろから食べるようにして、免疫力を高めるようにすることで口内のトラブルが起きにくくなります。

(2)質の良い睡眠をとる

睡眠不足になるとやはり免疫力が低下してしまいます。睡眠時間が長ければいいというわけではなく、自分にとって最適な時間、起きて気持ちのいい時間に起きるようにすることが必要です。ストレスや疲れも軽減させてくれるので、口内炎などにもなりにくくなります。

(3)ビタミンB群をとる

上でも記載したとおり、ビタミンB群には皮膚や粘膜の成長を促す作用があります。レバーやうなぎ、いかなごなどに多く含まれていますが、あまり普段口にする食材ではないため、サプリメントなどで摂取するのも効果的です。






今回のまとめ

1)症状の解説!上顎が痛い場合の5つの種類と症状の違い

2)何が原因?上顎が痛い4大原因とは

3)応急処置!症状への4つの対処方法

4)症状が続く場合に・・考えられる5種類の病気とは

5)専門家での検査を!上顎の痛みが気になる場合への検査方法

6)病気の場合には?痛みへの治療方法

7)生活習慣から予防を!上顎の痛みへの3つの予防習慣とは