カルテに記入をする医者

厚生労働省の結果では、痛風は予備軍含め500万人以上の人が痛みに苦しんでいる病気だと言われています。

男性の方が圧倒的に発症率が高く、男性の4人に1人が生活習慣病の1つで悩まされています。今回はそんな痛風への自宅でできる痛み止め方法、医療機関でできる治療法をお伝えします。



痛風への8種類の痛み止め!自宅編・医療編


1)痛風とはどんな病気か

(1)痛風とは

痛風は尿酸が体内に溜まり、血漿になってしまい激しい関節炎を伴い病気です。治療薬の開発が進み、正しい治療を受ければ健康な生活がおくれるようになりました。

しかし、放置すると激しい関節の痛みを繰り返したり、結節と言われるものが身体のあちこちにできたりします。

(2)痛風と似た病気

痛風と似た病期としては足の親指の付け根が関節から外側に曲がってしまう“外反母趾”や加齢に伴う骨や、軟骨の変性でおこる“変形性関節症”があります。

また皮下組織に細菌が感染してしまい腫れ上がる“蜂窩織炎”、ピロリン酸カルシウムという血症が関節炎を起こす“偽痛風”、様々な関節の慢性的痛み等と似ていますが、治療法は異なる為、注意が必要です。

2)痛風の初期・中期・末期それぞれの3つの症状

(1)初期症状

身体に増えた尿酸が結晶化することにより、好酸球が異物と見なして攻撃し炎症が起こります。特徴としては、手足の関節に乳酸が溜まり痛みが出ます。

もっとも痛みが多く出る場所としては足の親指の付け根になります。軽い痛み・熱を持っている感じが初期症状です。初期症状は1~2週間続いて痛みが治まる事です。

(2)中期症状

1~2週間で治まる痛みも、複数の個所で痛みが生じたり、関節炎が慢性化するようになると中期段階と言えます。

(3)末期症状

進行が進むと“痛風結節”というものが出来ます。関節以外の場所に尿酸が蓄積されることにより、尿酸結晶のコブが出来てしまう状態です。

尿路結石や血尿などにより腎不全、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞などの病気が高い確率で発症します。

3)痛風への自宅で実践すべき4つの痛み止め方法

(1)冷却

炎症を起こして赤く腫れている様な場合には、“冷やす”という事は効果的です。関節に痛みが生じたら、患部のアイシングをするようにします。

炎症を抑える効果や近くを麻痺させることによる痛みの緩和が出来ます。

(2)消炎鎮痛剤

市販薬の消炎鎮痛剤でも効果があります。いわゆる、頭痛・生理痛などの時に飲むような痛み止めになります。

注意点としては、アスピリン系の薬は尿酸値を上げる可能性があるので、痛風発作が悪化する可能性もあります。そのため、アスピリン系の消炎鎮痛剤は絶対に使わないようにしましょう。

(3)拳上

心臓の拍動で痛みを感じた経験をした方もいると思いますが、血流の巡りが良いと痛みが生じるので、患部へ回っていく血流を下げるという事も対策の1つです。

そのために、患部を心臓より高く上げる為に、枕等に脚を上げて横になるということで痛みが軽減します。

(4)尿酸値を薄める

痛風の原因としては尿酸値が高く、痛風発作だと感じる痛みであれば、水分補給を行い体内の尿酸値を薄めるというのも一つの手段です。

痛み止め程効果があるかというと、効果はありませんが痛みの時間を短くしてくれる可能性は高まります。

Doctor talking to his female patient

4)痛風への4つの検査方法

(1)レントゲン検査

痛風の検査としては、内科の受診で大丈夫です。痛風特有の痛風発作という激痛を伴う症状が出ている場合には、レントゲン撮影をし、痛みを止める事を優先します。

(2)血液検査

血液の測定をすることで、痛風の原因となる尿酸値を測定することが出来ます。検査の結果高尿酸血症と診断された場合には、尿検査を行います。

(3)尿検査

尿酸を体外へ排出出来なくなってしまう“尿酸排出低下型”なのか、体内で尿酸を過剰に作ってしまう“尿酸過剰生産型”なのかを検査します。

尿酸検査は、数日前からプリン体の多い食品やアルコール摂取を制限し、当日は絶食します。

(4)検査キッド

病院へ行かずに検査キッドを購入して、自宅で行えるものも販売されています。

痛風だけではなく、生活習慣病を検査するためのもので、医療機関に送付をして後日結果が送られてくるというもので、5,000円前後で検査キットの購入は可能です。

5)痛風への4つの痛み止めの治療方法

(1)痛風発作予防薬

飲むタイミングとしては痛風発作の前兆から初期の段階で2~3時間以内になります。飲み薬としては“コルヒチン”になります。

発作の前兆は足がムズムズするなどの痛みがあり、激しい痛みへと移行する事から、違和感を感じた時点でコルヒチンを服用します。

(2)発作時の痛み止め

発作時の炎症を抑える痛み止めです。非ステロイド系の消炎鎮痛剤で、ナイキサン・ボルタレン・ロキソニンなどになります。即効性があり、抗炎症作用の強い消炎鎮痛剤です。

短期多量衝撃療法という事でピーク時に通常より多く飲むことがあります。通常の2~3倍の量を服用しますが、副作用の回避のため短期に行い痛みが軽くなった時点で、減量します。

(3)尿酸降下薬

尿酸排泄の促進と生成抑制薬の2種類がありますが、尿酸排泄促進薬としてベネシッド・尿酸排泄促進薬としてユリノームなどがあります。

痛風予防のため発作が落ち着いたら毎日服用します。尿酸排泄機能が上手く働いていない人に向いている、反面に関節炎を起こしているときに飲むと逆効果になるので注意が必要です。

(4)尿酸生成抑制薬

飲むタイミングとしては、痛風予防のために毎日飲みます。ザイロリックなどが有名で、尿酸の生成を抑え体内の尿酸を減らすので、尿路結石にも有効です。

6)4種類の痛み止めの薬治療で考えられる副作用

(1)非ステロイド系の消炎鎮痛剤

内服薬としてはナプロキセン、ジクロフェナクナトリウム等があります。どの薬にも多い副作用としては胃腸症状です。

物によっては発疹やぜんそく、腎臓や肝機能の低下などがあります。また、胃腸症状として胃潰瘍などの消化器系潰瘍に注意が必要になります。

(2)ステロイド療法

ベタメタゾンなどのステロイドの副作用は、服用量や服用機関によってことなりますが、量が多いと副作用は出やすくなります。

飲み始めはイライラ感・不眠・消化不良・下痢・吐き気・食欲増進などで、長期服用をするとニキビ・むくみ・生理不順なども起こります。

(3)尿酸排泄促進薬

プロベネシドなどの尿酸排泄促進薬は使用を開始して直ぐは尿酸が溶け出すために、尿の通路に葉酸とカルシウム分の結石が出来康うなります。

尿をアルカリにする薬を同時に服用するとともに、水分摂取をして十分に予防をするようにします。

(4)尿酸生成抑制薬

アロプリノール、フェビキソスタットなどは初回使用時に、尿酸が溶け出すために発作がでることがあります。副作用としては、それほど重症ではありませんが、皮膚障害や血液障害、肝障害などがあります。

Closeup on concerned medical doctor woman sitting in office

7)痛風改善に効果的な2つの食材

(1)カリウム

痛風の尿酸の代謝を改善し、血中の尿酸値を正常にしながら発作時の痛みを取り除くために有効な成分にカリウムがあります。

カリウムは野菜や果物、海藻類に多く含まれていますので意識的に摂取します。

(2)ナトリウム

尿酸の排泄を促し、尿酸値を下げるものの一つになります。カリウムと一緒に血液の浸透圧を調整したりする重要な働きをしています。

注意点としては、塩分の摂り過ぎは高血圧の原因にもなりますので、注意が必要です。

8)日常生活からできる痛風への3つの予防ポイント

(1)運動習慣

肥満と痛風には強い相関があることがわかっていました。適度な運動をしている人たちは、痛風のリスクが40%低下するという調査結果があります。

運動の種類としては“ややきつい”と感じる程度の有酸素運動です。激しいスポーツや筋トレは、体内で尿酸を作りだしてしまい逆効果になります。

(2)水分摂取

体内で作られている尿酸を体外へ排出する方法として、水分摂取が有効です。水分摂取をすることにより、尿量を増やし尿酸が体外に排出されるようにします。

お茶は利尿作用があり有効ですが、排出量が増え必要とする水分が体内に留まらない可能性もあるので注意が必要です。

(3)食生活

乳製品を食べる人と食べない人を比較すると、痛風になるリスクが40%ほど低いというデータがあります。牛乳やヨーグルトといった乳製品を積極的に摂取するようにしましょう。



今回のまとめ

1)痛風予防薬を摂取する

2)発作時の痛み止めを利用する

3)尿酸降下薬を利用する

4)尿酸生成抑制薬を利用する