カウンセリングを受ける男性の患者

痛風は風が当たるだけで痛いといわれる病気です。「痛風=プリン体の摂りすぎ」というイメージがあります。プリン体とはどんなものなのでしょう。今回は痛風の症状、前触れの特徴、予防のポイントをお伝えします。



要チェック!痛風の3段階の症状と前触れの特徴とは?


1)痛風とはどんな病気か

(1)高尿酸血症

痛風は生活習慣病の1つで、30代~50代の働き盛りの男性に多くみられる病気です。この痛風の影には「高尿酸血症」という尿酸値が高い状態が隠れています。そもそも尿酸値とは血液中にある血清尿酸(尿酸)の濃度をいい、1dl中に何mgの尿酸が含まれているかを示します。この尿酸値が7.0mg/dlより高いと「高尿酸血症」と診断されます。高尿酸血症は無症候性高尿酸血症といわれています。

(2)自覚症状がほとんどない

症状は血液中の尿酸量が多いだけで、自覚症状はありません。そのため、健康診断で医師から注意されても、自覚症状がないために多くの人が何の対策もしません。

(3)尿酸血が高いと何が問題か

では、尿酸値が高いと何が問題なのでしょうか。問題の1つは尿酸の結晶化(尿酸塩結晶)です。血液中の尿酸値が7.0mg/dlより高いと、結晶化が始まるといわれています。尿酸塩結晶は白色の針状の結晶で関節包にこびりつきます。尿酸塩結晶が運動や怪我、暴飲暴食などをきっかけに関節液中ではがれたときに生じます。

尿酸塩結晶が関節包にこびりついている時、身体は尿酸塩結晶を異物とは認識しませんが、はがれてくると身体は異物と認めて免疫細胞で攻撃をします。その攻撃とは、まず白血球の好中球がはがれた尿酸塩結晶に集まって、尿酸塩結晶を排除しようとします。この結果炎症がおこり、痛風発作がおきます。

好中球が攻撃のために作り出すサイトカンにより、新たにリンパ球や別の白血球の仲間が痛みや炎症をおこし痛風発作が悪化します。これが痛風発作の猛烈な痛みの原因です。この痛風関節炎を一度でもおこすと「痛風」と診断されます。

(4)痛風の2種類

なお、痛風には2つのタイプがあります。前途したように生活習慣により発症した痛風のことを「一次性痛風」と呼び、腎臓の病気や薬物の副作用など明らかな原因により発症した痛風を「二次性痛風」と呼びます。ここで痛風という場合は一次性痛風を指します。

2)痛風の前触れの高尿酸血症とは

(1)高尿酸値症の判断

尿酸値が7.0mg/dlを上回ると高尿酸血症と診断されます。体内の尿酸プールから尿酸があふれると、血液中に尿酸が溶けて尿酸値が高くなります。しかし、尿酸は水や血液に溶けにくい性質があるため、際限なく血液中に溶けだすことはありません。血液中に溶ける尿酸の量には限度があります。濃度が7.0mg/dlを超えると血液中に溶けきらず、尿酸ナトリウム結晶となって関節やその周辺に沈着します。痛風発作の前に関節がむずむずする、ピリピリするといった症状がおきる場合があります。

(2)高尿酸値症の3つのタイプ

なお、高尿酸血症には生産と排出のバランスが崩れる原因により「尿酸生産過剰型」「尿酸排泄低下型」「混合型」の3タイプがあります。

・尿酸生産過剰型・・・体内でつくられる尿酸の量が多い

・尿酸排泄低下型・・・尿酸を排泄する力が弱い

・混合型・・・体内でつくられる尿酸の量も多く、尿酸を排泄する力も弱い

高尿酸血症の人が痛風関節炎をおこすまでの期間には個人差があり、半年でおこす人もいれば10年以上経っても無症状の人もいます。最近の研究では、尿酸値が9.0mg/dlを超えるといつ痛風関節炎をおこしてもおかしくないと、いわれています。また、痛風と同じように高尿酸血症にも2つのタイプがあります。

生活習慣により発症した高尿酸血症のことを「一次性高尿酸血症」と呼び、腎臓の病気や薬物の副作用など明らかな原因により発症した高尿酸血症を「二次性高尿酸血症」と呼びます。ここでいう高尿酸血症という場合は一次性高尿酸血症を指します。

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3)痛風の初期・中期・末期それぞれの3段階の症状

(1)初期症状

痛風の激痛はある日突然、夜中から明け方に始まることが多く、激痛は通常数時間続き、触ったり動かすと痛みが増すため、布団をかけておくこともできません。足に症状が出ると歩くだけでなく、靴や靴下をはくこともできません。初めて痛風発作がおこる部位は約90%が足の親指周辺関節で、そのうち70%が親指のつけ根です。なぜ、親指が多いのかは不明です。

痛風発作は親指以外では、アキレス腱やかかと、くるぶし、膝、肩、ひじ、手首や手の指関節などでおきます。なお、通常痛みがおこるのは1カ所です。激痛がおきてから、2~3時間経つと痛みが出た部分が赤く腫れて熱をおびます。炎症をおこしている部分の皮膚が紫色または赤黒く変色します。また、39度くらいの発熱や悪寒、倦怠感を伴うこともあります。

こうした症状が丸1日続いた後、少しずつ症状が軽減され7~10日後には、嘘のように症状が消えます。この症状を痛風発作といいます。痛風発作の後遺症はほとんどありませんが、痛風関節炎が重い場合は色素沈着やしびれが残ることがあります。また、痛みを激痛と表現していますが、痛みの感覚が鈍い場合は痛みがあっても気がつかない人もいます。このようなタイプは、慢性的に病気が進行していくことが多いようです。

(2)中期

1度目の痛風発作がおきてから2回目の発作までは1~2年間隔があきます。この期間を「間欠性発作期」といいます。1度目の痛風発作で治療を始めれば良いのですが、治療をせずに放置すると痛風は進行して「慢性痛風期」に入ります。2回目の発作以降は痛風発作と痛風発作の間がだんだんと短くなります。慢性痛風期に入ると痛風結節が身体のあちこちにできます。

痛風結節とは、尿酸ナトリウムの結晶が関節周囲や軟骨、皮下組織にたまってコブ状にもりあがったものです。痛風結節は血流が悪くて体温の低い部分にできやすく、耳の外側(外耳)、ひじ、手の甲、指の関節、ひざ、かかと、足の甲、足の親指の外側などにできます。コブは最初小豆大ですが、やがて結節がいくつも集まってクルミ大ぐらいになります。なかにはリンゴ大くらいの大きさにまでなる場合もあります。

痛風結節が大きくなると、皮膚が薄くなり白い物が透けて見えます。その後、皮が破れて白いおから状のものが出てきますが、これは尿酸ナトリウム結晶です。結節部は非常に固く痛みはありませんし、炎症もおこりません。ただし、指の関節にできると、患部の骨が尿酸ナトリウム結晶で侵食され、骨や関節の破壊が進むと関節が変形するなど動かしにくくなります。

(3)末期症状

尿酸値が高いままで放置しておくと、さまざまな合併症がでてきます。どの合併症が出るかは個人差がありますが、中には寿命を縮める合併症もあるので、早めに治療を開始しましょう。

・尿管結石

痛風患者の10~30%に尿管結石が現れます。人によっては痛風より先に尿管結石を発症します。痛風患者の場合、尿管結石でも尿酸が原因になっておきます。尿酸値が高いうえ、尿のpHが酸性に傾いて腎臓や尿路に尿酸が沈着しやすく、結石ができやすい状態になります。症状は結石が尿路で詰まった時におこる疝痛発作や血尿、膀胱に結石に落ちると頻尿や排尿痛がおこります。結石が動くまで自覚症状はありません。

・腎障害

合併症の中でも尿酸と密接な関係にあるのが腎障害です。腎臓は血液中の老廃物や不要物を集めて体外に排泄するとともに、必要な成分を再吸収したり体内の水分量を調節したりする働きを担っています。痛風や高尿酸血症の治療を怠っていると、腎臓への負担が大きくなります。そして処理されなくなった尿酸は結晶化して結石をつくるだけでなく、腎臓組織にも沈着し、腎機能を低下させてしまいます。

このような痛風がもとでおこる「痛風腎」といいます。この痛風腎は痛風患者の30%の人にみられ、痛風発作がおきていない人でも尿酸値の高い状態が続いていれば、腎臓に障害がおきている可能性があります。特に、痛風腎の場合は尿酸ナトリウム結晶が腎臓の奥の髄質にたまるため、一般の腎機能検査では異常が見つかりにくいうえ、腎機能の1/3以下まで低下しないと症状が現れず、病気の発見が難しいという特徴があります。早期発見のためには、尿や血液のチェックをこまめに行うことが大切です。

・高脂血症

高脂血症は高脂肪高カロリーな食事や運動不足など、生活習慣病が原因でおこる病気です。高脂血症は食べすぎや運動不足で余った脂肪が血液中に増えすぎ、血中の総コレステロールが220mg/dl以上、中性脂肪(トリグリセリド)が150mg/dl以上の状態です。

痛風との合併症でおこる場合、総コレステロール値はそれほど高くないものの、中性脂肪の増加が目立つ傾向にあります。また痛風の人は動脈硬化を予防する善玉コレステロール(HDLコレステロール)が、減少している人が多く、そのため動脈硬化が促進され、心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患、脳梗塞などの脳血管障害をおこしやすくなります。

・糖尿病

糖尿病は発症すると一生つきあわなければならない病気です。糖尿病はインスリンというホルモンが不足したり、作用しなくなることにより体内の糖をうまく処理できなくなるため、血液の血糖値が異常に高くなる病気です。そのため、糖が尿に出てしまい、放っておくと神経や網膜、腎臓などに障害が出ます。痛風と糖尿病はどちらも代謝異常によりおこる病気で、高い確率で合併します。

糖尿病には「インスリン依存型糖尿病」「インスリン非依存型糖尿病」の2つのタイプがあります。痛風の人が合併する糖尿病は「インスリン非依存型糖尿病」です。糖尿病は遺伝的要素も関係していますが、過食や運動不足による肥満の後天的要素が大きく影響しています。肥満になるとエネルギーとして余った脂肪が内臓にたまり、インスリンの働きを妨げます。また、運動不足はインスリンの働きそのものを悪くしてしまいます。その結果、代謝に異常をきたしてしまいます。

・高血圧症

高血圧症も痛風の人が合併しやすい病気の1つです。高血圧症は遺伝的要素の他、肥満や塩分の摂りすぎ、飲酒、ストレス、運動不足が原因でおこります。WHO(世界保健機構)の基準値によると、最高血圧が140㎜Hg以上、最低血圧が90㎜Hg以上で、両者またはどちらかが高い状態をいいます。高血圧になると、血管壁にかかる血液の圧力(血圧)が強くなるため、血管壁が傷つき、そこからコレステロールや中性脂肪が入り込むため、動脈硬化をおこしやすくなります。

高血圧は自覚症状がないので見過ごされがちですが、改善しないでいると虚血性心疾患や脳卒中などをひきおこしやすくなります。痛風の人は高血圧の治療薬に気をつけなければなりません。特定の治療薬には、尿酸値が上昇して痛風発作の原因になるものがあります。高血圧の治療をする際には医師に痛風であることを伝えましょう。

・脳血管障害

脳血管障害とは脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などを指します。痛風とかかわりが深いのは脳梗塞です。脳血管の動脈硬化が進むと脳血管に血液が十分に供給されなくなり、血栓ができて血管が詰まるとその先の組織が壊死します。この状態が脳梗塞です。頭痛やめまい、手足の麻痺、意識障害、死に至ることもあります。

脳梗塞をおこす原因によって「脳血栓症」「脳塞栓症」に分けられます。脳血栓症は動脈硬化で狭くなった、血管のよどみでできた血栓が血管を塞ぐもので、脳塞栓症は心臓内でできた血栓が脳血管を塞ぐものです。どちらも言語麻痺や片麻痺の症状があります。脳梗塞の原因は肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などによる動脈硬化、高尿酸血症による血液の粘度の上昇や、血液を固める作用が強くなる凝固性の亢進などが原因の1つです。

・虚血性心疾患

虚血性心疾患は脳血管障害同様、動脈硬化が原因で発症する血管の病気です。心臓の筋肉(心筋)に血液(酸素や栄養)を運んでいる冠動脈が動脈硬化をおこして詰まり、血液の量が不足しておこる病気を虚血性疾患といいます。虚血性心疾患には狭心症や心筋梗塞があります。狭心症とは冠動脈の血管が痙攣をおこし、動脈硬化により酸素不足になり前胸部が激しく痛む病気です。狭心症が進行すると血液の供給が完全に止まり心筋が壊死をおこし、心筋梗塞を発症します。心筋梗塞の発作時には、狭心症以上に激しい痛みにおそわれます。

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4)なぜ現れる?痛風の3大原因とは

(1)生活習慣

高脂肪、高カロリーな食事やアルコールの過剰摂取が尿酸値を上昇させます。

美食や過食に加え、早食い、不規則な生活などで肥満を招くと、肥満は尿酸の排泄を悪くして、体内の尿酸が増加しやすくなります。

(2)激しい運動

スポーツが好きな人には痛風が多いという事実があります。短距離や歯をくいしばるような激しい運動のことを無酸素運動といいます。

この無酸素運動は、尿酸の産出が増えるだけでなく、腎臓からの尿酸の排泄も減るため尿酸値がどんどん上がります。

なお、同じ運動でも有酸素運動は尿酸値を下げる効果があります。

(3)ストレス

痛風になりやすい人には性格上の共通点が多いことが、臨床的データからわかっています。

・何事にも積極的

・自己主張が強い

・周囲に対して攻撃的

・責任感が強い

ストレスを感じるとアドレナリンの分泌が増えて、血管の収縮がおこり尿量が減少します。尿酸の排泄が少なくなり尿酸値が上昇します。

5)痛風への4つの検査法

痛風を診てくれるのは、内科、リウマチ科、膠原病科、内分泌代謝科または整形外科で診てもらえます。専門医のいる施設は公益財団法人痛風財団のHPで調べることができます。

ここでは、一般的な痛風の検査を流れに沿ってご紹介いたします。

(1)検査スケジュール

検査3日前より・・・プリン体を含む食事制限と飲酒制限

当日の朝・・・絶食、コップ2杯分の水を飲む

・300ml水を飲む

・水を飲んだ30分後に採尿

・採尿後30分後に採血

・採尿後60分後に2回目の採尿

(2)尿検査

尿検査では潜血反応と尿たんぱくを調べます。

潜血反応とは、尿の中に血液が混ざっているか、専用の試験紙を使って調べる検査です。結果は陰性か陽性かで判定されます。陽性は血尿が認められることを意味しています。

血液が混ざるということは腎臓や膀胱、尿管、尿道などに何かしらの問題がおきている、ということになります。

尿たんぱくも、尿の中にたんぱく質が混ざっているか、専用の試験紙を使って調べる検査です。結果は陰性か陽性かで判定されます。

たんぱく質は身体には必要不可欠な栄養素であるため、通常は余っても排出されず尿細管で再吸収されます。

この検査で陽性になることは、尿からたんぱく質が流れ出たということを表し、腎臓や尿細管などに異常がおきていることを意味します。

ただし、尿たんぱくは運動の後や発熱後、長時間立っていた場合にも「生理的たんぱく尿」として検出されることがあるため、持続的に検査を行い陽性が続くときに病気を疑います。

(3)血液検査

血液検査では腎機能検査(血清クレアチニン、eGFR)、血清脂質、血糖値を調べます。腎機能検査ではまず、血液中のクレアチニンという物質の濃度を調べます。

クレアチニンは体内で使用された、たんぱく質の最終代謝物(残りかす)で、腎臓の糸球体でろ過されて排泄されます。

腎臓の機能が低下するとクレアチニンを排泄する能力が落ちるため、排泄できなかった分が血液中に溜まります。

血清クレアチニン値が高いということは、腎臓の糸球体が弱っていることを意味しています。血清クレアチニンの基準値は1.2mg/dl未満です。

腎機能検査のeGFRとは、慢性腎臓病(CKD)の指標になっている値です。

慢性腎臓病とは、さまざまな理由で腎機能が低下してそれが慢性的に続く状態のことです。放っておくと腎臓の機能が失われ、一生人工透析が必要になります。また、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。

痛風や高尿酸血症は慢性腎臓病を招く危険因子とされています。慢性腎臓病を早期発見するためにeGFR値を調べます。

eGFR値とは糸球体が1分間にどれだけ血液をろ過できるかを示す値で、血清クレアチニン値をもとに算出します。実測ではなく計算上の数値であることを示すため頭に「e」がついています。

eGFR値の基準値は100ml/分/1.73㎡で、60ml/分/1.73㎡未満が続くと慢性腎臓病と診断されます。

血清脂質と血糖値では、合併症がないかを調べます。中性脂肪(TG)やHDLコレステロール、血糖値を調べて動脈硬化の有無などを調べます。

(4)血圧

高血圧は痛風と合併しやすい病気の1つです。高血圧がないか、血圧の状態も把握します。

X線やMRI、CT、超音波検査などを使用して、痛風発作がおこる関節部の破壊程度や、尿管結石の有無や他の病気との鑑別診断をするために実施します。

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6)痛風改善に効果的な7つのポイント

食生活の見直しとは「痛風=プリン体を控える」と思っている人が多いですが、それだけではいけません。一番大切なことは栄養バランスの良い食事を摂ることです。

ここでは、ポイントとメニューをご紹介しますので、参考にしてください。

(1)3度の食事はバランス良く摂る

できるだけ毎日同じ時間に3食摂ります。

食事は主食、主菜、副菜とバランスの良いメニューにするようにし、食品の数が多くなるように心がけましょう。

・1日の目安

・主食(ごはん、パン、麺)ごはん中盛りなら4杯程度

・主菜(肉、魚、卵、大豆料理)3皿程度

・副菜(野菜・きのこ・いも・海藻類)野菜料理5皿程度

・牛乳・乳製品は牛乳ビン1本程度

・果物はみかんなら2個程度

(2)尿をアルカリ化する食材を摂る

尿をアルカリ化する食べ物は、野菜や海藻類です。野菜では、ほうれんそう、ごぼう、大豆など。

特に大豆は畑の肉とよばれるように良質のたんぱく質を多く含んでいるうえ、動物性食品に比べ低カロリーで脂肪の摂りすぎもありません。

また、総コレステロールを下げる大豆レシチンや、血中脂質の低下が期待できる大豆サポニン、血中コレステロールを下げるリノール酸も含まれているので、肥満の改善効果もあります。1日1品は大豆製品を取り入れましょう。

海藻ではひじき、わかめ、昆布など。

特に、昆布はノンカロリーで鉄やカルシウム、ヨウ素を含み、ぬめり部分にアルギン酸を含んでいます。このアルギン酸は血圧低下やコレステロール排出作用があります。

なお、果物も尿をアルカリ化しますが果糖が含まれるため、おすすめできません。比較的カロリーの低い、いちご、キウイ、すいかなどであれば適量に摂ってもかまいません。

(3)たんぱく質を牛乳から摂る

プリン体の多い食材(内臓類や珍味など)を避けるのは良いですが、たんぱく質不足になっては意味がありません。

1日1杯の牛乳はオススメです。

低プリン体食品ではありますが、良質のたんぱく質、カルシウムを豊富に含むため、1日1杯程度なら問題はありませんので、飲みましょう。なお、飲む時には低脂肪や脱脂乳が良いでしょう。

(4)医師の制限がなければ1日1個鶏卵

身体に必要な栄養素をバランス良く含む卵は、植物性食品と摂るとよりたんぱく質の吸収が良くなるといわれています。

ただし、卵のコレステロールが高いため医師の制限がかかることがあります。

(5)いも類

さつまいもやじゃがいもは、体内の塩分を排出して血圧の低下や脳卒中の予防に効果のあるカリウムを含んでいます。また、食物繊維が豊富なので便通を良くし、コレステロールを下げる働きもあります。

(6)塩分の1日あたりの目標は男性9グラム未満、女性7.5グラム未満

合併症を防ぐためにも、料理の味付けは薄味にしましょう。

もともと日本人は塩分を摂りすぎです。

薄味にすると、初めはもの足りないかも知れませんが、ダシをしっかり摂る、ごまやシソなどの香味や酸味で工夫をすれば気にならなくなります。

(7)脂質は調理の工夫をすればOK

脂肪は脂肪酸で構成されています。脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。

飽和脂肪酸は肉類の脂質に多く含まれ、血液中のコレステロールや中性脂肪を増やします。不飽和脂肪酸は、魚の脂肪に含まれEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)がコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。

動物性脂肪の摂りすぎは飽和脂肪酸を増やすことです。極力避けるようにしましょう。

・オリーブオイルや植物油、魚の油などから脂質を摂る

・炒め物、揚げ物ではなく、焼く、ゆでる、煮る、蒸す料理を選ぶ

・肉を焼くときは脂身を切り落とし、網焼きで脂を落とす

・肉を煮るときは一度ゆでこぼしをしたり、アクをしっかり摂る

・料理にボリュームが足りない時はきのこやこんにゃく、海藻でボリューム感を出す

Doctor woman near shopping cart with food.

7)日常生活からできる痛風を予防する10大ポイント

痛風になりたくない人、尿酸値が高めの人、痛風を発症した人すべての人に役にたつ情報を集めました。参考にしてください。

(1)適正な食事量を知る

食事療法をするには1日の適正な食事量を知る必要があります。下記の公式で算出して役立ててください。

BMI標準体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22

1日の適正食事量(kcal)=標準体重×標準体重1㎏当たりのエネルギー量(kcal)

標準体重1㎏当たりのエネルギー量は下記の1~4のカロリーを入れてください。

1:重労働に携わる人(スポーツ選手など)35~40(kcal)

2:普通の労働に携わる人(立ち仕事の多い工員など)30~35(kcal)

3:軽い労働に携わる人(事務職など)25~30(kcal)

4:極めて軽い労働に携わる人(座位が多い)20~25(kcal)

この式から求めた1日の適正食事量の範囲で栄養バランスを考えながら、食事を摂るようにしましょう。

(2)アルコール

お酒にはプリン体が多く含まれています。特にビールは大瓶1本飲めば1時間後には尿酸値が平均1mg/dl上がるといわれています。

お酒は適量であれば、毎日飲んでも尿酸値には影響しません。ただし、自分が飲んだ酒量を把握しエネルギー総量の1割以内に抑えましょう。

また、肝臓をいたわるためにも、週2日は休肝日を設けましょう。

【1日の適量】

・ビールは中ビン(500ml)

・ワインはワイングラス2杯(60ml)

・日本酒は1合(180ml)

・焼酎お湯割りはコップ1杯(100ml)

・ウイスキーダブルは1杯(60ml)

(3)食事以外に1日2リットル以上の水分を摂る

一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯の水を小分けにして飲みましょう。特にねる前と起床時は必ずコップ1杯の水分を補給しましょう。

水分をしっかり摂ると尿の量が増えて尿が薄くなり、尿酸が溶けやすくなります。水分は水道水、ミネラルウォーター、お茶類、カロリーオフのものを選びましょう。

スポーツ飲料は高カロリーなものもあるので注意し、野菜ジュースやトマトジュースは食塩無添加のものにしましょう。

この水分にはアルコールは含まれませんので、アルコールを多く飲んでも意味がありません。

(4)食事は腹七分目

満腹感は15~20分後にきます。早食いだと満腹の後に満腹感がきますので、自分でも意識しないうちに、食べすぎになります。良くかんで食べましょう。

また、晩酌を楽しむ人はだらだら食べすぎて満腹感を感じず、食べ過ぎてしまう傾向にあります。途中で気分転換に食事の席を離れるなどして、食への執着を軽減しましょう。

(5)間食・夜食・ストレス食いに注意

間食で食べるお菓子は高カロリーのものばかりです。お菓子に含まれる糖質はすべて余分なエネルギーとして、中性脂肪になります。

また、ストレスを感じると食べることで発散させようとする人がいますが、ストレスを感じると糖質の多い食べ物を無意識に選びます。ストレスはスポーツで発散させましょう。

テレビを見ながらのスナック菓子類をながら食いするのは、意識がテレビに向き満腹感を感じにくいため、知らないうちに食べ過ぎます。やめましょう。

寝る前に食事をすると、その後は寝るだけなので消費されるエネルギーがありません。食べた物の大半は夜に脂肪として蓄積されます。ですから、夕食も1日の中で1番軽めの食事で十分です。

夕食は寝る3時間前までには済ませましょう。

(6)休日でも朝は決まった時間におきる

規則正しい生活の基本は起床時間です。休日でもいつもと同じ時間におき、早朝散歩を行いましょう。

また、食事の時間も規則正しく3食しっかり食べましょう。

空腹時間が長時間続くと、身体は飢えに備えようと体脂肪を蓄えます。高カロリーな食事をしたいからと、1食抜くのも逆効果です。

(7)運動する習慣をつけよう

肥満予防には運動することが一番です。体脂肪を1kcal燃焼させるには、通常7200kcalのエネルギーを消費させる必要があります。

しかし、普段の生活の中でもエネルギーは通勤や家事で消費されます。エネルギーを消費したければ、常に身体を動かすことです。

日常生活に運動を取り入れたいのであれば、有酸素運動をしてください。無酸素運動は痛風になりやすいので、避けましょう。

息があがるようなジョギング、ウォーキング、水泳などが良いです。

しかし、がんばりすぎてはいけません。

ウォーキングであれば1日30分、いつもより少し早歩きで行うこと。20分も歩けば脂肪が燃え始め30分で効果がでます。毎日続けることが大切です。

また、仕事の合間にストレッチをしたり、階段を利用するなど身体を動かす習慣も身につけましょう。

(8)「仕事」と「私生活」のバランスをとる

だらだら残業は心身の健康に良くありません。仕事時間とプライベートのメリハリのある生活を心がけましょう。

また、夕食は家族と一緒に食べるようにしましょう。バランスのとれた食事をするには、家で食べるのが一番です。家族団らんのひとときは、リフレッシュタイムにもなります。

(9)ストレスを発散させる

ストレスは自分でも気がつかないうちに溜めてしまいます。「なんだか疲れた」というサインが出たら、休みましょう。

中途半端に休んでも意味がありません。徹底的に休みましょう。

身体を休めながら、公園を散歩する、親しい友人と話しをする、音楽鑑賞、ストレッチ、ペットと遊ぶ、アロマテラピーなど自分の心がリフレッシュできることに、時間を使いましょう。

(10)良質な睡眠

健康な身体作りには、翌日に疲れを持ち越さない質の良い睡眠をとることが大切です。

熟睡するためには、ぬるめの湯船にゆっくり浸かり、筋肉を緩めて心身ともにリラックスしましょう。理想の睡眠時間は7時間前後が目安です。



今回のまとめ

1)痛風は生活習慣病の1つで、高尿酸血症が進行しておこる

2)痛風の前触れは尿酸値が7.0mg/dl超えた高尿酸血症

3)痛風の症状は痛風発作が初期、痛風発作を繰り返す慢性期が中期、合併症がおこるのが末期症状

4)痛風の3大原因は生活習慣、激しい運動、ストレス

5)痛風の検査は尿検査、血液検査、血圧、画像診断

6)痛風の治療は確定診断、薬物療法、高尿酸血症治療、痛風結節治療

7)痛風改善の食事ポイントはプリン体を控え、尿をアルカリ化する食材を栄養バランス良く摂る

8)痛風を予防するポイントは適正量の食事、運動、ストレス解消、質の良い睡眠