男性の患者に説明を行う医師

近年日本の痛風患者は、食生活の多様化などの原因から増加傾向にあります。人口1000人に4−5人が痛風患者と言われています。

今回は痛風の前触れとなる症状の特徴、また初期・中期・末期の症状をお伝えしますので、早期発見にお役立てください。



痛風の4つの前触れ!14つの症状とは


1)痛風とはどんな病気か

(1)急性の関節炎

痛風とは、血液中の尿酸値が高い状態、つまり高尿酸血症の状態で、足の指や足首、膝などにも起こる急性の関節炎です。

とくに、足の母趾の付け根の関節、「趾MP関節」といいますが、それが最も多く見られ、初めて発症される人の7割がこの場所です。

(2)90%以上が男性の病気

日本でこの病気になっている人は0.1%から0.3%と推測され、90%以上が男性に起こります。

(3)正常な尿酸値とは

尿酸値の正常値は成人男性が4.0 mg/dl~6.5mg/dl、成人女性は3.0mg/dl~5.0mg/dl。7.0mg/dlを超えると高尿酸血症で、8.5mg/dlを常に超える状態になると、いつ痛風発作が起きてもおかしくありません。

発症年齢は40代前後に多く、最近では若年化の傾向も見られています。

2)痛風の前触れの4つの状態

痛風の前触れは人によって様々ですし、気づかない場合もあるようですが、痛風発作の激痛が出る前触れ症状は4つ程あります。

(1)ピリピリする

ピリピリするのは、足の付根や踵などに違和感が起こりピリピリとした少しの痛みを伴うものです。

(2)ジーンとうずくような感じがする

ジーンとうずくような感じがするのは、ピリピリする感じと同じように言葉では表現しにくいようなうずく感じが起こり、一日中足全体がジーンとする感じがします。

(3)痺れたような状態

痺れたような状態とは、椎間板ヘルニアによって起こる坐骨神経痛が足に来ているような感じで、正座をしたあとのような痺れた感じが長く続きます。

(4)むくみやだるさがある

むくみやだるさがあるのは、普段、足のむくみがない方でも足が腫れているような気がして立ち仕事ではなくてもだるさを感じるようになります。

こうした症状は痛風の前兆として、とても分かりにくいのですが、症状が出ては治まりを繰り返して、徐々に悪化し、ある日いきなり激痛に襲われる痛風発作が起こります。

Female doctor making notes

3)痛風の初期・中期・末期 それぞれの14の症状

痛風には初期・中期・末期の症状があります。それぞれ初期・中期・末期別々にご紹介していきます。

(1)初期段階の5つの症状

初期症状としては、

「膝や足の指に痛みや熱感を感じる」

「膝関節などに炎症が発生する」

「足の指などに変形が見られる」

「立ち上がる際などに痛みが生じる」

「痛みが長時間継続するがその後痛みは治まる」

などがあります。この場合で痛風と判断するのは難しく、体全体には何も影響はなく、痛みや腫れ、変形が少しありますが、リウマチとも間違えられるので、血液検査で尿酸値を測定しなければいけません。

(2)中期段階の5つの症状

痛風の初期の段階では、発作が起きて酷く腫れて痛んでも、1から2週間で必ず治まります。決してそれ以上長引くことはありません。

あとは何事も無かったかのように、跡形も無く消えてしまうから、そのまま治療をせず放っておく人が多いようです。

この発作を放置しておくと、発作と発作の間隔がだんだん短くなっていき、発作を起こした関節がしだいに破壊されていきます。そして、

「発作と発作の間隔がだんだん短くなっていく」

「発作を起こした関節がしだいに破壊されていく」

「同時に二箇所以上が痛むようになる」

「関節が動かしにくくなる」

「腎臓が障害を受ける」

このような症状が起こってきます。こうなれば、人工透析の恐れや、尿路結石も起きやすくなります。

(3)後期段階の4つの症状

痛風の後期、末期ともいえますが、重症化すると本当に重い状態になってしまいます。それは、

「尿路結石」

「痛風結節」

「腎結節」

このような症状が起こってくるということです。尿路結石は尿道に石がつまり、排尿時に激しく痛む病気で、痛風結節とは、尿酸の塊が、耳介や指や肘の関節にできる病気です。

腎結節とは、腎臓に尿酸がたまり、機能を失っていく症状です。そして、最悪な場合は、

「腎不全」

に進行してしまう場合があります。腎不全にまでなってしまうと、人工透析をしなければならなくなります。

これらの症状は、主に内臓や尿路などに起こるので、見た目には分かりませんが、激しい痛みが襲う状態です。

総合的に見て、痛風とは14くらいの症状が起こる病気であり、高尿酸血症の数値が影響を及ぼすといえます。

4)痛風の5つの原因とは

痛風とは一言でいってしまえば、体内の新陳代謝によって排出された尿酸の量によるものです。

尿酸の体内量はいつもならばほぼ一定に保たれていますが、何らかの原因で体内の尿酸値が増えてしまうと高尿酸血症になってしまいます。その原因といわれているのが、下記です。

(1)食べ過ぎ

(2)ストレス

(3)酒をたくさん飲む(とくにビール)

(4)肉を食べる

(5)プリン体

プリン体は尿酸のもとになり、食事や新陳代謝や急激なエネルギー消化などで作り出されます。

Doctors and nurses discussing together

5)痛風の4つの検査方法

突然足の指の付け根などに激痛がはしり、痛風かもしれないと思ったら、何科で調べてもらえば良いのでしょうか。まずは基本的には「内科」で大丈夫です。

しかし、小規模な医院やクリニックでは大きな検査ができないかもしれないので、総合病院に行くのが良いでしょう。

その場合、「整形外科」を紹介される場合もあります。痛風の検査には様々な方法がありますが、基本的には、

(1)血液検査

痛風発作が出てしまっている場合ではまず、痛みを止めることを優先します。病院によっても異なりますが、3割負担で、血液検査の場合は1,000円程度で時間もすぐに終わります。

(2)尿検査

尿検査は1,000円程度ですぐに終わります。

(3)レントゲン検査

レントゲン検査は10分程度で済みますが、約2,500円位かかります。

(4)MRI検査

内科で診察して、なかなか痛みが治まらない時他の病気を考えて、「整形外科」でMRI検査をすることがあります。

MRI検査は約20分から30分かかる上に、7,000円程度と高い費用がかかります。しかし、痛風と似た症状でリウマチなどの疾患が発見される場合もあるので、受診することも大切です。

6)痛風の2つの治療法

(1)発作の痛みを抑える治療

痛風発作を抑える治療では、「コルチン」と「非ステロイド抗炎症薬」を使った薬物療法を行います。それでも効果がない場合「シクロスポリン」「インフリキシマブ」などが処方されます。

すでに発作が始まっていた場合、「非ステロイド抗炎症薬で、炎症の痛みを和らげます。内科や整形外科などで処方されますが。費用などは近くの薬局で聞いてみると良いでしょう。

(2)尿酸値を下げる治療

尿酸値を下げる治療は、痛風発作の痛みが完全に治まってから行います。発作が治まっても尿酸値が高ければ発作が再発するからです。この治療も薬物療法を行います。

いろいろな薬がありますが、薬の費用が割りと高いのでしっかりと医療機関に相談することをお勧めします。

注意点として、痛風発作中に尿酸を下げる薬を飲むと、関節炎が悪化したり、長期化したりすることがあります。

尿酸を下げる薬を飲むには、発作がなくなってから2週間後くらいから少量ずつ開始して、徐々に増量することが大切です。

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

7)痛風改善に効果的な15の食材とは

痛風に効果的な食材というと真っ先にプリン体のない食べ物を思い浮かべる方も多いようですが、それよりも気をつけなければいけないのが肥満です。

標準体重に近づけるように努力をしなければいけません。しかし、極端なダイエットはリバウンドや栄養バランスの偏りになりがちですので気をつけることが大切です。

また、3食、食べず、夜寝る前の夜食などは控えたほうが良いでしょう。痛風になったらなるべく摂取すると良い食材は下記です。

(1)コンビーフ

(2)魚肉ソーセージ

(3)かまぼこ

(4)ウインナーソーセージ

(5)豆腐

(6)鶏卵

(7)ジャガイモ

(8)

(9)パン

(10)キャベツ

(11)トマト

(12)にんじん

(13)大根

(14)白菜

(15)海藻類

1日の摂取の目安量としては、一応プリン体が全く無いわけではないので、たくさん食べ過ぎるのもいけません。

鶏肉などはプリン体が多いため、野菜中心の食事にしていくと、効果が期待できそうです。薬で尿酸値を下げ、食事で中性脂肪などを下げていけば1番効果的です。

必ず每日野菜は摂取したいものですし、「牛乳」も每日600mlは飲んだほうが良いでしょう。実は「コーヒー」にも痛風を抑える効果があり、1日に3から5杯は飲むと良いでしょう。

しかし、たまには肉類も食べたいですし、お酒も飲みたいですよね。そんな時は、野菜と豚肉を使って水炊きなどを作り、お酒は「焼酎」を飲むのが良いでしょう。

全体的にプリン体が少ないので、痛風にあまり影響はないでしょう。他には低カロリーで食物繊維がたくさんある、ひじきとごぼうのきんぴらなどがおすすめです。

材料はひじきとごぼうとにんじんを使うと痛風には効果的です。

8)日常生活からできる痛風への6つの予防ポイント

痛風になる前に血液検査などで尿酸値が高いと言われた方は、予防することが大切です。その予防ポイントは下記です。

(1)肥満傾向の人は標準体重にする

まず標準体重にするには上記にも説明しましたが、規則正しい食事(3食しっかり食べ間食は控える)ことです。

(2)プリン体を多く含む食材の摂取を控える

痛風は、贅沢病と言われるようにおいしい食材にはプリン体が多く含まれています。よって、プリン体が多く含まれる食材は避け、少ない食材で工夫して摂取することが大切ですし、肥満にも効果的です。

(3)食生活に気をつける

(4)適度な運動を心がける

そのことにつなげるためにも、適度な運動も大切になってきます。例を挙げると、まずはウォーキングです。これは無理に走らなくても良いでしょう。

走ることで足に負担がかかることがありますので、できれば每日30分程度歩くのが効果的です。他には水泳です。

水泳は運動するにあたって一番いいとされています。よって、週に3回位、1時間程度水の中で歩くなどでも良いでしょう。

(5)ストレスを溜めないようにする

そして、ストレスを溜めないことですが、現代社会においてストレスがない社会はほぼないでしょう。そのストレスを発散する方法は、難しいですが、やはり趣味に没頭することです。趣味というのは自分が好きなことをしているのでかなりのストレスの発散になりますね。

(6)每日最低7時間は睡眠を摂る

食習慣、生活習慣、睡眠習慣、運動習慣など、日常生活から予防できる具体的なポイントとは。



今回のまとめ

1)痛風とはどんな病気か

2)痛風の前触れの4つの状態とは

3)痛風の初期・中期・末期 それぞれの14の症状とは

4)痛風の5つの原因とは

5)痛風の4つの検査方法とは

6)痛風の2つの治療法とは

7)痛風改善に効果的な15の食材とは

8)日常生活からできる痛風への6つの予防ポイントとは

痛風とはなってみないと分からない病気だと思います。特に痛風発作などの激痛は「男が泣くぐらい」の痛みです。

しかも、放おって置くと尿路結石になり最悪の場合、腎不全になり人工透析をしなければいけなくなるような、怖い病気です。一番大事なのは食生活や運動をすることが分かったと思います。

しかし過度の食事制限でストレスを溜めてもいけません。運動も仕事がデスクワークの場合なかなか出来ないですけど、これも日々の努力です。

病院の選び方も薬の飲み方もよく相談して、十分注意をしなければなりません。その微妙なバランスで痛風とうまく付き合っていくことが大切ですね。

そうすれば、尿酸値もどんどん下がり、規定値にまできっと落ち着くでしょう。