問診を行う男性の医師

痛風の患者数は近年でも増加傾向で、実に98%が男性が発症する腎障害の病気です。長い時間をかけて症状が重くなるので、早期発見が鍵となります。

今回は痛風の痛みの特徴、前兆や症状の事例、またその対処方法をお伝えをしていきます。



痛風の痛みの4つの特徴!前兆・初期・末期の違い


1) 痛風とはどんな病気か

(1)腎障害の病気

痛風とは、「急性の関節炎を繰り返したり、腎障害を起こす病気」です。手足などの関節炎が非常に強く痛む発作を起こします。発作を起こすまでには身体の中で長い時間をかけて静かに尿酸の増加が進んでいくので、症状が重くなる前に発見するのが大切です。

(2)98%が男性患者

患者数は60万〜70万人で、痛風の前段階である高尿酸血症、いわば痛風予備軍の人は約600万〜650万人と言われています。

患者・予備軍共に男女比は98%が男性で、40歳以上の人に多くみられます。最近では20代後半の若い人にも増えてきています。

2) どんな症状が現れる?痛風の痛み前兆とは

(1) 痛風発作(急性関節炎)

突然、足の付け根の関節などが赤く腫れて激しく痛みだす。症状は、足の親指の付け根に出ることが多く、足首やくるぶし、指の付け根や手首などが痛むこともあるが、初期症状としては7割以上の割合で足の親指から痛み出します。

これは「痛風発作」と呼ばれ、発作が起きている間は普通に歩くことも困難になるほどの激痛が伴います。

一般的に1〜2週間で治まりますが、その後、半年〜1年後に再び同じような発作が起こります。初期症状の痛風発作を放置すると、再発を繰り返し、発作の間隔が短くなり、頻繁に激痛が起こるようになります。

(2) 関節の腫れと変形

特徴は、「患部が真っ赤に大きく腫れる」「熱を伴った炎症が起きる」2点です。痛風発作を何度も繰り返した関節は、変形や破壊が進み、足首や膝の関節が腫れて痛むようになります。

(3) 痛風結節の出現

関節以外の筋肉や皮下、耳たぶの上の縁などに痛風結石(体内に蓄積された尿酸結晶の塊)と呼ばれる小さなコブやシコリができます。

(4) 腎障害

関節の腫れや変形、痛風結石が現れると、腎臓などの内臓も障害をきたします。初期には尿濃縮力(尿を濃くする機能)が徐々に低下し、尿に赤血球やタンパクなどが混じって出ます。

痛風になると、「肥満高脂血症」「糖尿病」「高血圧症」などの生活習慣病を併発する確率が高くなります。

我慢できない程の激痛が特徴と言われますが、中には例外的に痛みが強くない場合もあります。痛風発作は、発症後数日で治まることも多く、治ったと思い込む人が多い病気です。

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3)痛風の痛み解説!初期・中期・末期の症状

(1) 初期

・足の親指の付け根あたりに痛みが出る

・熱を持っている

・激痛が走り、立ち上がるのも辛く、歩くのもままならない状態になることもあれば、ピリピリするといった違和感を感じる程度のこともある

・痛みは数日〜10日ほどでなくなるが、痛みが治まっただけで痛風そのものが治ったわけではない

・足の指が変形する

(2) 中期

・関節炎が慢性化する

・痛風発作の間隔が短くなる

・痛みが治まることがなくなり、複数個所で痛むようになる

(3) 末期

・痛風結節になる

・関節以外の場所に尿酸が蓄積されて尿酸結晶のコブができる

・尿路結石や血尿などにより腎不全が起きる

・動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞などの深刻な病気が高い確率で起きるようになってしまう

4)考えられる原因とは?痛風の代表的な原因

痛風は、血液中の尿酸値の高い状態が続くと尿酸の結晶が関節に溜まり、それが原因で炎症を起こして痛みが出るようになります。

(1) 食べ過ぎ

痛風患者の多くは肥満と言われています。

(2) ストレスが多い

(3) お酒を多く飲む

適量は1合程度です。

(4) 激しい運動をする

急激にエネルギーを使うと、尿酸の原料となるプリン体が生み出されます。

5)病院で行われる可能性のある検査方法

検査を受けるのは、一般の内科で大丈夫です。しかし、小規模の医院、クリニックでは行えない検査もあるので、設備の整った総合病院が望ましいです。

(1) 血液検査

痛風の原因になる尿酸の値を測ります。→高尿酸血症であると、尿検査で痛風のタイプを調べます。

(2) 尿検査

どれくらいの割合で尿酸が溜まっているか測ります。

痛風のタイプは、尿酸を体外へ排泄できない「尿酸排泄低下型」と体内で尿酸を過剰に作る「尿酸過剰生産型」があります。

(3) レントゲン検査

尿酸は、レントゲン線の透過が良く骨に尿酸塩が沈着するとその部分の骨が欠けて見えます。

(4) 関節液の採取

関節液の中にある尿酸ナトリウム結晶の存在を証明できれば、痛風の診断は確実となります。

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

6)治療方法とは?行われる可能性のある治療方法

痛風とは、一度なるとコントロールしながら一生付き合っていくものです。尿酸値を下げる投薬治療と食事療法を行います。

尿酸値が下がったように見えても、関節にはすでに尿酸塩結晶ができています。尿酸塩結晶は、尿酸値が6.0mg/dl以下でコントロールできるようになって初めて、すでにできていた尿酸塩結晶が溶けてくることになります。

尿酸塩結晶が溶けてなくなるまで1〜2年程かかるので、痛風発作から2年は、尿酸値が落ち着いても医師と相談しながらコントロールが必要です。

1回の通院でかかる費用は、初診料を除けば、保険適用後の自己負担額で3,000〜5,000円程度です。

(1) 痛風関節炎

炎症や痛みを治します。原則的に非ステロイド抗炎症薬で炎症や痛みを取り除きます。

(2) 高尿酸血症

生活習慣の改善や、尿酸降下薬による薬物治療が行われます。

7)痛風の改善に効果的な5つの食材

1日400mgを目安にしたプリン体の摂取制限をします。根本から改善するためには、尿酸の原料となるプリン体が多く含まれる食物を摂取しないようにすることと、体内に取り込んでしまったプリン体を効率よく尿と一緒に排泄しやすくすることが必要です。

尿酸はアルカリ性〜中性に溶ける性質があるので、野菜、果物、海藻、イモ類のアルカリ性食品を積極的に摂取し、尿をアルカリ性に保つようにしましょう。

アルカリ性食品は、毎食100mg以上を目安に、煮る、焼く、スープやサラダで摂取するようにしましょう。

(1) 海藻類 (わかめ・ひじき・昆布)

ひじきとごぼうのきんぴら 海藻サラダ

(2) 野菜類(ほうれん草・ごぼう・人参・キャベツ・アスパラ・かぶ・なす)

なすと豚肉の味噌炒め にんじんの炊き込みご飯

(3) イモ類(里芋・さつまいも・じゃがいも)

具だくさん肉じゃが 里芋とイカの八宝炒め

(4) 果物類(メロン・バナナ・グレープフルーツ)

(5) その他(にんにく・大豆)

納豆とめがぶの和え物 あさりとわかめとミニトマトのガーリック蒸し

プリン体を摂るときに、合わせて尿酸の排泄を促す利尿作用がある食品と一緒に摂取するようにしましょう。

8)生活習慣から改善を!日常生活からできる痛風への予防ポイント

(1) プリン体を多く含む食物を控える

プリン体を多く含む食物(レバーなどの内臓・カツオ・マグロ・イワシ・サンマ・明太子・牡蠣・ウニ・カニ・エビ・昆布やしいたけなどの乾物類)

食べ物に含まれるプリン体は溶けやすい性質があるので、一度食材をゆでこぼしてから調理すると良いです。

プリン体は水溶性なので、煮干し、かつお節、干ししいたけを使っただし汁にはプリン体が溶けだします。また、豚骨、鶏がらを使用したラーメンやスープ、肉を焼いた後の肉汁などもプリン体が含まれているので注意しましょう。

(2) アルカリ性食品を積極的に摂る

野菜、果物、海藻、イモ類を毎食100mg以上を目安に摂取しましょう。

(3) 塩分を控える

味付けを薄味にして、塩分を1日10g以下に抑えるようにしましょう。

(4) 水分を多く摂る

尿酸は水に溶けやすい性質があるので、水分を多く摂取して尿と一緒に排出させるようにしましょう。1日2リットル以上の摂取が望ましいです。

(5) アルコールを控える

アルコールは尿酸の排泄を妨げる作用があり、血液中の尿酸値を高くするので極力控えましょう。

(6) 激しい運動を避ける

息を切らさずに続けられる程度のウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、ゆっくりしたスピードの水泳などの有酸素運動をしましょう。



まとめ

1) 痛風とは、激痛を伴い一度発症したら長い期間治療を必要とする病気である。

2) 痛みが治まっても痛風が治ったわけではないので、疑わしい場合はすぐに受診しましょう。

3) 放置しておくと、深刻な病気を併発する怖い病気である。

4) 暴飲暴食とストレスは痛風になる近道である。

5) 設備の整った総合病院へ検査を受けに行きましょう。

6) 毎日の食事療法が大切です。

7) 腹八分目を心がけて、健康的な食生活を目指しましょう。

8) 食事療法と運動で肥満を遠ざけましょう。