診断を受ける男性の患者

痛風と言えば、昔は贅沢病とも言われていました。ですが、実は誰でもなる可能性のある病気なのです。

若い20代から発症するケースもあり、また女性でも発症することもあります。それでは痛風とはどんな病気なのか、代表的な原因、症状、対策法などを紹介していきたいと思います。






痛風の3大原因!日常からの予防ポイント


1) 痛風とはどんな病気か

(1)高尿酸血症

痛風は、まず血中の尿酸値が高い状態になります。尿酸は人間の身体に必ず必要なものですが、尿酸値が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と言います。

これを放置、つまり尿酸値の高い状態が続くと、体内に溜まった尿酸が結晶になり激しい関節炎を伴うのが痛風という病気です。

(2)痛風の特徴

痛風を発症するのは20代以降の男性が多く、男性の発症率は9割とも言われています。また、遺伝と環境の両方が関係すると言われています。

2)痛風の4つの初期症状とは

では、痛風の初期症状はどのようなものがあるのでしょうか。

(1) 足親指付け根の痛み

尿酸値が高い状態が一定期間続くとある日突然、主に足親指付け根に違和感や時には激しい痛みが発生します。

一般的にこの痛みは1週間~10日で治まるため、この期間に痛風であることを見逃すと約半年から1年以内にまた痛みが発症してしまいます。

(2) 膝関節の炎症による痛み

患部が赤く腫れたり、熱を帯びた炎症が起きます。炎症を起こした関節を放置すると変形や破壊が進行してしまいます。

(3) 結節の出現

尿酸による結晶が溜まり、関節以外の耳たぶの下の縁や筋肉、皮下に痛風結石というコブやしこりが出現します。

(4) 腎機能障害

痛風結石が体内に出来ると、腎機能に影響が出ます。主に尿を濃くする機能である尿濃縮力が低下し、尿にタンパク質や赤血球が混じって出るようになります。

3)痛風の中期・末期の3つの症状とは

痛風の初期症状を見逃すと、今度はどのような症状が起きるのでしょうか。

(1) 痛風発作の悪化

はじめに出た激しい痛みを伴う痛風発作は2週間もすれば治まりますが、そのまま放置しておくと半年から1年以内にまた再発します。

発作の間隔も短くなり、関節の状態が炎症を起こし慢性化し、複数の関節の痛みが増加します。

(2) 痛風結石の進行

末期までに進行すると、関節以外の場所に尿酸が蓄積され尿酸結晶のコブが出来て、痛風結石にまで悪化します。

(3) 生活習慣病との関連

尿路結石や血尿など腎臓の病気や、他にも動脈硬化、脳卒中など命に関わる病気に発展することもあるので要注意が必要です。

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4) 痛風の主な3つの原因

痛風にはどんな原因があるのでしょうか。いくつか挙げていくことにします。

(1) 痛風は食生活が原因

日本では昔症例の少ない病気が痛風でした。現在の食生活の変化に伴って肉を中心とした食事も多くなって来ました。

肉類は尿酸値を高めることが特徴なので、野菜などを一緒にとるのがよいでしょう。

(2) アルコールの原因

飲酒が尿酸値を高める原因になることもわかっています。

お酒には「プリン体」という物質が入っていて、これが体内の尿酸値を高める原因になるのです。それぞれこのプリン体が最も多いお酒はビールです。

(3) 遺伝性要因

痛風には遺伝性要因も原因となることがあります。遺伝子の中には尿酸を上げてしまう事が言われています。

それには2つあり、強く上げるタイプと少なく上げるタイプとあります。強くあげるタイプはまれなので、ほとんどは少なく遺伝する元が痛風の原因とも言われています。

この遺伝子的要因で尿酸値が上がり痛風の原因となることがあります。

5)痛風の場合すぐにすべき3つの対処法

(1) 患部を冷やす

痛風発作は激しい痛みを伴います。それをすこしでも緩和させる為に、氷やアイスノン、無ければなるべく冷たい水で、患部を冷やしましょう。

(2) 安静にする

仕事を休めないからと言って無理に動こうとする場合もありますが、痛みが出たらとにかく安静にする事が必要です。

(3) 水分を出来るだけ補給する

痛風になった時は、尿酸値が上がっている状態なので、なるべく体外に尿酸を排出するように水分を出来るだけ沢山採る事も大切です。

6)痛風への3つの検査方法

痛風発作というと最初、どこの科にかかったら良いかわからないですが、専門の痛風科がある大きな病院が近くにない場合は普通の内科に行きましょう。

尿酸値の上昇がひどい場合は泌尿器科、痛みによる関節の変形の場合は整形外科に通う場合もあります。

初診の場合の費用ですが、検査、投薬などを含めると自己負担額は平均5000円弱ほどとなっているようです。

(1) 痛みを止めてレントゲン撮影

まずは患部の痛みを止めて、レントゲン検査を行います。それから以下の検査と組み合わせて行う場合が多いです。

(2) 血液検査

痛風発作に関係なく血液検査を行います。血液検査で、血中の尿酸の値がわかります。

(3) 尿検査

痛風には「尿酸排泄低下型」か、「尿酸過剰生産型」の2つの種類があります。それを調べる為に尿検査があります。

尿検査の前にはプリン体を含んだ食品やアルコールを控え、検査当日は絶食が基本です。体内でどのくらいの尿酸が溜まっているのかを調べるものです。

この他にも現在は家庭で測定出来る痛風検査キットも市販されています。

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

7)痛風の3つの治療法

痛風は生涯つきあわないとならない病気と言われていますが、尿酸値が下がって安定するまでは約2年かかると言われています。

初診料を除けば月に1回の通院で約3千円から5千円、2年間続けば7万から12万もかかってしまいます。

痛風にならない為にも普段からの予防が必要ですが、では痛風になった場合はどのような治療が必要なのでしょうか。

(1) 発作の痛みを抑える薬物療法

痛風発作による痛みは一般的に1週間~数週間で治まるので、その間は痛みを抑える薬物療法が行われることになります。

痛風発作を抑える薬は主にコルヒチン、非ステロイド抗炎症薬が使われます。

コルヒチンは痛風発作が始まる前に使われますが、すでに痛風発作が酷い場合には痛みの元である白血球の働きを抑える非ステロイド抗炎症薬を用いることになります。

(2) 尿酸値を下げるための薬物療法

痛みが完全に消えたら、痛風治療の主となる尿酸値を下げる為の薬を用いることになります。痛風は「高尿酸血症」なので、これを改善するには長期間かかります。

検査で行われた結果の「尿酸排泄低下型」か、「尿酸過剰生産型」かによって処方される薬も変わります。またこの両方が合わさっている場合もあるので適切な処方が必要です。

言っても急激に尿酸値を下げることは危険なので徐々に下げるようにします。

痛風を起こした関節には9ml/dl以上の高尿酸値になっている場合が多いので、これを食事療法と併せて6ml/dl以下まで下げ、尿酸塩結晶を溶かすようにします。

(3) 食事療法

食生活と関わる尿酸値ですから、薬物療法と併せて食事療法も大切です。

・1日に摂取するエネルギー量を制限する

・1日3食、栄養バランスのとれた食生活を心がける

・ プリン体を多く含む食品を控えめにする

・ アルコール、塩分を控えめにする

・水分を1日2リットル以上摂るように心がける

などの食事療法を行います。

8)痛風への日常生活からの3つの予防のポイント

一生痛風と付き合うはめにならないように、普段から痛風への予防をしたいところです。

(1) 適度な運動をする

BMi値の高い肥満とされる人は尿酸値が高い傾向にあるので注意が必要です。食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足による肥満を防ぐ為に日頃から運動を心がけるようにしましょう。

すでに高尿酸血症の場合は激しい運動はかえってよくないので、ウォーキングや水中ウォーキング、サイクリングなど有酸素運動を取り入れましょう。

(2) 水分補給をこまめにする

汗をかいたり運動をしてのどが渇いたら必ず水分補給を忘れずにしましょう。尿酸を体外に排出するためにも、血中の水分を増やすことは必要です。

その場合もジュースやアルコールではなく、お茶や水が理想的です。

(3) プリン体の少ない食品を取り入れる

痛風の食事の元はプリン体が含まれる食品も関連します。痛風を避けるためプリン体の少ない食品を普段から取り入れましょう。

卵、牛乳にはプリン体が含まれていません。またミョウガ、かまぼこ、小松菜、ゴーヤなどもプリン体の少ない食品です。

また飲み物やアルコールにはプリン体は含まれていませんが、アルコールは尿酸値を上げることが分かっているので避けるようにしましょう。






今回のまとめ

1) 痛風は「高尿酸血症」とも言い、治療には長年かかります。

2) 痛風の初期症状が起こったら、すぐ病院を受診しましょう。

3) プリン体の多い食物を避け、水分をこまめに摂るように心がけましょう。

4) アルコールは尿酸値を上げるので控えめにしましょう。

5) 適切な運動を心がけましょう。