男性の患者と話すナース

糖尿病は、低血圧の原因になります。低血圧の状態は、不快な症状と全身の血行不良により、糖尿病を悪化させる要因にもなります。

低血圧は、食事や生活習慣の改善によって解消することができます。今回は、低血圧に効果的な食事効果についてお伝えします。



【5選】低血圧改善に効果的な食事とその栄養素とは?


1)血圧の数値とは

血圧の値は、心臓の働く強さ・動脈の硬さ・臓器の血液の流れやすさなどに影響されます。血圧の正常値は、上(収縮期)が130未満、下(拡張期)が85未満とされています。

(1)高血圧の数値

高血圧とは、140/90以上とされていますが、治療すべき値は年齢によっても異なります。

(2)低血圧の数値

低血圧とは、100/60以下とされていますが、厚生労働省では上が90以下としています。

(1)年齢別の血圧の平均値(目標値)

30歳代 男性 124/79 女性 114/71

40歳代 男性 130/84 女性 123/77

50歳代 男性 138/85 女性 133/81

60歳代 男性 142/84 女性 140/82

70歳代 男性 146/80 女性 145/79

2)低血圧にも種類がある?4つの種類とは

(1)本態性低血圧

原因が特定できない低血圧症です。原因は分かりませんが、治療方法はあります。

(2)症候性低血圧

原因となる病気がある場合や、薬の影響による低血圧症です。

(3)起立性低血圧

起き上がる時、立ち上がる時に起こる低血圧症です。

(4)食後低血圧

食事の後に起こる低血圧症です。

3)どんな症状が現れる?低血圧の代表的な症状

血圧が低くても自覚症状がない人もいますが、一般的には以下のような症状があります。

(1)立ちくらみ・めまい

(2)頭痛

(3)肩こり

(4)動悸・息切れ

(5)失神

(6)冷え症

(7)だるさ・疲れ易い

(8)食欲不振・吐き気

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4)放っておくのは注意!考えられる4つのリスク

(1)全身の細胞や臓器の栄養不足

低血圧の状態は、身体の中を巡る血液の量が少ない状態と言えます。

身体の中の細胞や臓器は、血液によって酸素や栄養を補給しているので、循環血液量が少ないとエネルギー不足になると同時に、代謝によってできた老廃物が溜まってしまうことにもなります。

脳・肝臓・腎臓などは、循環血液量が少なくなるとダメージを受けやすい臓器です。

(2)脳梗塞のリスク

水分不足などで血液がドロドロになると、低血圧の状態では脳梗塞を起こすリスクが高まります。

(3)心臓に負担がかかるリスク

低血圧の場合、1回の拍動で送り出す血液の量が少ないので、拍動の回数を増やすために心臓に負担がかかります。

(4)活動性低下のリスク

めまいやだるさなどで活動量が減ると、ますます運動不足になり低血圧を助長します。気分転換が不足したり、外出の機会が減ったりして、抑うつ状態や認知症になるリスクがあります。

5)何が原因なの?低血圧の考えられる原因とは?

(1)本態性低血圧

検査の結果、原因となる病気や薬の副作用が見つからない場合は、本態性低血圧と診断されます。治療は、生活改善や精神療法となります。

(2)症候性低血圧

心臓病・脱水症・糖尿病・パーキンソン病・薬の副作用・ガンなどが原因で低血圧となる場合があります。

(3)起立性低血圧

寝ていて起き上がる時やイスから立ち上がる時に、めまいや頭痛が起こる場合は起立性低血圧の可能性があります。

自律神経の失調や脚の筋肉の減少などにより、起き上がった時に脳の血流が少なくなることが原因です。

(4)食後低血圧

食事の後、30分から1時間程度で血圧が低下してしまう場合は食後低血圧の可能性があります。食後低血圧は、高齢になると起こし易くなります。

糖尿病・高血圧・パーキンソン病・食べ過ぎの後などでも起こります。

6)低血圧改善にオススメの6つの栄養素

低血圧を改善するためには、食事をしっかり摂る必要があります。

(1)たんぱく質:肉・魚・乳製品・大豆製品など(1日におよそ60~70g)

(2)ミネラル・ビタミン:海藻類・緑黄色野菜・ゴマ

(3)塩分:1日に10g程度(特に制限しなければ普通の食事でこの位になります)

(4)亜鉛・鉄:カキ・レバー・ほうれん草(亜鉛は1日に8g、鉄は1日に7gが推奨)

(5)カフェイン:緑茶・コーヒー(飲み過ぎに注意)

(6)水分:(1日に1~1.5リットル)

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7)ここに注目!低血圧改善にオススメの食事とは?

(1)豚肉とかぼちゃのカレー炒め

食材:豚肉・かぼちゃ・ニンジン・玉ねぎ・塩・ブイヨン・ターメリック

豚肉はたんぱく質、かぼちゃとニンジンはミネラルと鉄分の補給になります。ターメリックは、鉄分・ミネラルの補給と身体を温める作用があります。

(2)かぼちゃと挽き肉のチーズ焼き

食材:合挽き肉・かぼちゃ・チーズ・塩・ホワイトソース

合挽き肉とチーズはたんぱく質、かぼちゃはミネラルと鉄分補給になります。

(3)ひじきの炒り豆腐

食材:豆腐・ひじき・豚ひき肉・卵・生姜・ゴマ・万能ねぎ・酒・砂糖・塩・醤油・だし汁

豆腐・豚ひき肉・卵は、たんぱく質補給になります。ひじきは、ミネラルと鉄分の補給になります。生姜は、身体を温める作用があります。

(4)カキの白ワインソテー

食材:カキ・にんにく・唐辛子・オリーブオイル・白ワイン・塩・パセリ

カキは、亜鉛・鉄分の補給になります。唐辛子は身体を温める作用があります。

(5)レバニラ炒め

食材:レバー・ニラ・オイスターソース

鉄分とミネラルの補給に有効なメニューです。良質なたんぱく質もたっぷり摂れます。

8)日常生活からできる低血圧への予防のポイント

(1)3食きちんとした食事

ダイエットのために食事を減らすなどで、低血圧になる可能性があります。食べ過ぎもよくありませんが、ゆっくりと食事をすると食後の低血糖も防げます。

炭水化物(ごはん・めん類・パンなど)や甘いものをたくさん摂ると、身体を冷やして低血圧になりやすいので、適量にとどめましょう。

(2)下半身の筋肉を使う運動

ふくらはぎの筋肉を鍛えると、足の血液を効率よく心臓に送ることができます。ウオーキング・スクワット・階段昇降などで、足の筋肉を鍛えましょう。

(3)ゆっくり入浴する

ぬるめの湯船にゆっくりと浸かると、身体を温めて自律神経を整えることができます。入浴前後には、水分補給を忘れずにしましょう。

入浴で身体の水分が失われると、さらに低血圧をおこす危険があるためです。

(4)アルコールは控えめに

アルコールは血行をよくする作用がありますが、飲み過ぎると逆効果です。

(5)禁煙

たばこは、血管を収縮させてさらに血行を悪くしてしまいます。



今回のまとめ

1)血圧の数値とは、130/85未満ですが、年齢によって平均値(目標値)は変わります。

2)低血圧の種類は、本態性低血圧・症候性低血圧・起立性低血圧・食後低血圧です。

3)低血圧の症状は、まめい・肩こり・動悸・だるさ・食欲不振などです。

4)低血圧を放っておくリスクは、全身の栄養不足・脳梗塞・心臓病・活動性低下です。

5)低血圧の考えられる原因は、病気・薬の副作用・自律神経失調などです。

6)低血圧改善にオススメの栄養素は、たんぱく質・ミネラル・ビタミン・塩分・亜鉛・鉄・カフェイン・水分です。

7)低血圧改善にオススメの食事は、肉・魚・乳製品・緑黄色野菜・海藻・香辛料を使った料理です。

8)日常生活からできる低血圧への対処法は、しっかり食べる・下半身の運動・入浴・適度なアルコール・禁煙です。