オフィスのデスクで休む女性

低血圧は日本の人口の15%ほどの人がなっているとされ、それほどまで珍しくはない症状でしょう。しかし、この低血圧は身体の大切な健康面でのサインと考えられます。今回は、低血圧の原因、引き起こす健康への影響、対処方法や予防方法をお伝えします。



放っておけない・・血圧が低い3つの原因と対処方法


1) 血圧の基準値とは

(1)血圧とは

まずはじめに、血圧についてのご説明をさせていただきます。血圧とは血管内の圧力であり、心臓から流れ出てくる血液が血管を収縮させる力となっています。

血圧は全身の血管に存在していますが、一般的に動脈部の圧力のことを指しています。また中心血圧と呼ばれるものもあります。これは、心臓に近い大動脈の血圧のことを指しています。

(2)血圧の高低差について

血圧の単位は、mmHg(ミリメートル水銀柱)で表されます。

血圧は、心臓が収縮することにより血液が送り出される際に高くなり、拡張して血流が緩やかになった際には低くなる特性があります。

血液が押し出されて最も高い血圧が収縮期血圧、拡張して血流が最も緩やかなときの最も低い血圧が拡張期血圧、と呼ばれています。

血液を送り出す力を心拍出量と言います。血圧の高さは、物理的には心拍出量と血管の抵抗によって決められます。心臓の心拍出量が増えたり、血管の収縮により抵抗力が増えると、血圧が高くなります。

その他、血管の弾力性も関係し動脈硬化が起こると、収縮期血圧の時では血圧値は高くなり、拡張期血圧の時では血圧値が低くなります。

これにより、高血圧状態や低血圧状態が長く続くため、体調に異常をきたす恐れがあります。

(3)高血圧の定義

ここでは、高血圧になった際の指標などをご紹介させていただきます。

高血圧と診断される範囲とは、

・収縮期血圧(つまり血圧の高い値)が140mmHg以上を示している場合

・拡張期血圧(つまり血圧の低い値)が90mmHg以上を示している場合

この2つのうちどちらかが満たされた場合、高血圧の疑いがあります。

注意点として、血圧は自宅で測定する時と病院で測定する時とでは値に誤差が出る人が多いため、上の条件は、病院での検査を2回繰り返した上で、同じ結果が出たら高血圧症の診断が下されるでしょう。

誤差が出るために自宅でリラックスした時に、血圧を測り以下の数値が出ましたら、病院で詳しい検査を受けましょう。

自宅での検査の場合は、

収縮期血圧が135mmHg以上を、数回測って連続で値が出ましたら病院にて検査を受けましょう

(4)低血圧の定義

ここからは先ほどの高血圧の定義の対になっている低血圧の定義を、ご紹介させていただきます。

低血圧の範囲と言われていますのは、

・拡張期血圧時に100mmHg未満を、3回以上連続して記録した場合

この場合に低血圧と診断されます。

人によっては、めまいや立ちくらみなどといった症状が見られるため病院での処置と服用薬を処方してもらいましょう。

(5)血圧の標準値

血圧には高血圧でも低血圧にも属さないような標準値が存在します。健康を維持するには、血圧の値にも気をつけて生活習慣を整えていきましょう。

標準値は、各年齢層や疾患により変化するためそれぞれを箇条書きにまとめさせていただきます。

若年層・中年層/130-80mmHgの間

高齢者層/140-90mmHgの間

糖尿病の方・腎臓疾患をお持ちの方・心筋梗塞を患っていた方/130-80mmHg

脳血管の疾患をお持ちの方/140-90mmHg

日頃から食生活などで調整することで、健康を維持していきましょう

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2)血圧測定のポイント

人間の血圧は、体勢や1日の生活の中で変化し続けています。ですので、できるだけ安定した時に標準となる血圧を見つけておきましょう。

この章では、測定をする上で重要な体勢や時間帯などをご紹介させていただきます。

(1)手順と注意

家庭用のベルトを巻くタイプの血圧計を使用する場合の、手順と注意点をご紹介します。

1.できるだけ身体の力を抜いておき、椅子などに座る。

2.衣服が腕を邪魔しないよう、衣服の袖を捲り上げて固定する。

3.上腕付近に装置を取り付け、机などの上に手を置く。

4.測定を左右の腕で3回から4回ほど繰り返し行う。

※ 腕を置く際には、腕の高さが胸の位置に安定するようタオルなどを重ねた上に腕を置くと良いでしょう。

以上の手順を参考に、自分なりにリラックスできる状態で測定しましょう。

(2)血圧測定にオススメの時間帯

ここからは、身体の状態を知る上で測定をする際の重要な点の1つである時間帯についてご紹介させていただきます。

主に測定は朝の起床後と、夜の就寝前に行うことをお勧めします。

朝に測定する場合の条件としては

・起床後1時間以内であること

・排尿後、安静な座位を保っていること

・食前で、かつ服薬をする場合は服薬前であること

この3つを守っていただければ、比較的リラックスした状態の血圧を知ることができるでしょう。

夜に測定する場合の条件としては

・就寝前30分以内であること

・食事と入浴が終了し、1時間近くが経過していること

・安静な座位を保っていること

この3つを守っていただければ、食事や入浴での血圧変動期を外れているため、安定した血圧を測定できるでしょう。

(3)注意点について

血圧は、季節や男女の違い、時間帯などで変化します。

季節では、冬でしたら寒さを抑制するために筋肉とともに血管も収縮することがありますので、冬に測定をする場合は布団や暖房の効いた部屋で身体をリラックスさせた上で、行いましょう。

時間帯は、朝や夜であれば昼間の活動時間帯に比べて血圧が落ち着くことがあります。よって、休息と活動までの英気を養う時間帯である朝と夜に測定しましょう。

測定は、毎日行い記録をつけておくことをお勧めすると同時に、毎日極力同じ時間の測定を目指していきましょう。

3)低血圧の3つの主な原因

(1)年齢による影響

低血圧には明確な原因が見つかっておらず、年齢による影響が主なものとされています。

(2)血行不良

(3)過度なダイエット

その他の原因として、血行が悪いことや急激なダイエットによる栄養不足により低血圧は起こるとも言われています。

血行が悪いという原因の改善としては、マッサージを定期的に受けると良いでしょう。

また急激なダイエットは避け、栄養管理による健康的なダイエットをオススメします。ダイエットとしては、身体を動かすことをオススメします。

身体を動かすことで筋肉が正常に動き、血行を良くする効果があります。血行が良くなると血圧が正常値まで伸ばすことができます。

年齢によるものとしては、体温が低下することにより脳による血圧調整が困難となることにより低血圧が招かれることがあります。

この場合は、専門医へ受診の上薬の投与にて改善をされる場合が多いです。医師の指示に従いましょう。

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4)低血圧のリスクとは

この章では、低血圧を放っておくとどのような影響を身体にもたらすのかを健康面と病気面でご紹介させていただきます。

(1) 健康面

低血圧状態が長く続きますと、脳への血行が悪くなり平衡感覚が鈍くなる恐れがあります。ですので、立ちくらみやめまいなどの症状となって低血圧の影響が現れます。

低血圧による血行不良になることで、肩や首に凝りが出てくるためこちらの改善も必要になります。

(2) 病気面

低血圧で併発する病気には、冷え性や不眠、食欲不振など健康生活に影響が出てくるため、改善と予防策を練りましょう。

冷え性の原因は、自律神経の疲労などが挙げられます。低血圧になると低体温症を発症しやすくなり、自律神経のバランスが崩れて結果的に冷え性を引き起こすことになります。

不眠については、低血圧により自律神経が活発に働こうとするため体が休まらないことにより起こるため、温かい飲み物を飲んで落ち着いた状態で布団に入ることをお勧めします。

食欲不振は、同じく低血圧により自律神経と脳の機能がうまく働かずに不調を起こすものとなっています。

5)低血圧の3種類とは

低血圧には主に3種類あります。

(1) 本能性低血圧

この低血圧は、低体温の方や偏食がちな方、運動不足の方に多く明確な原因が特定できない種類となっております。

体質的に血圧が低い方もこれに該当します。

改善方法としては、日頃から運動を行って身体を温める習慣を作ると血行が良くなるため低血圧が改善されます。

(2) 二次性低血圧

この低血圧は、心臓に疾患のある方に多く血液を送り出す際に負荷がある疾患をお持ちの方はその病気の処置をしつつ、健康的な生活を送ることで改善が見込まれます。

この場合は無理のない運動を、継続することと負担の少ない減塩食で調整をしましょう。

(3) 起立性低血圧

この低血圧は、急激に座った姿勢から立つなどして脳から血液が下に降りることで立ちくらみやめまいなどが多く起こります。

この場合は、ゆっくりと行動をすることで未然に防ぐことはできますが突然症状が現れることもあるので、大変難しいものとなっています。

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6)低血圧を防ぐ3つの生活習慣

ここでは、先ほどまでにまとめた低血圧を防ぐ生活習慣を様々な面でご紹介させていただきます。

(1) 食生活面

低血圧をお持ちの方は、塩分を積極的に含んだ食事を行い血圧を正常値にまで上げてみましょう。

加えて、一汁三菜を心がけた健康的な食生活を継続して行うことでその他の様々な病気になることがすくなくなることも望めます。

(2)運動面

低血圧の方は血行が悪いことが多いため、運動を行い血流改善と筋肉増強が望めます。運動をすると免疫力を高めることになりますので、日常で簡単な運動を行うことをお勧めします。

(2) 睡眠生活面

先述した通り、低血圧に併発する低体温により睡眠が十分に取れなくなることがあります。ですので、身体を温める生活習慣を送りましょう。

睡眠は身体を休めることと同時に、低血圧の改善のために不可欠な時間となっているので、日を越さない程度の時間に寝て朝日が昇る頃に起床するサイクルを作ることをお勧めします。

(4)補足

何より大切なのは、食生活・運動生活・睡眠生活のバランスが取れて充実した生活を送ることです。無理をしない健康的な生活を送りましょう。

7)低血圧の方にオススメの2つの栄養素

ここでは、低血圧の方が摂取するといい食事や食材についてご紹介させていただきます。低血圧の方はたんぱく質や塩分を積極的に摂ることをお勧めします。

(1)たんばく質

たんぱく質は、血液となり体温を上げてくれる効果をもたらしてくれ低体温の改善にも役立ちます。たんぱく質を多く含む食材としては、肉魚類・乳製品・卵類・豆類を積極的に取り入れた生活を行うといいでしょう。

(2)塩分

塩分は、血液を高める効果があるため低血圧の方にはお勧めできますが、高血圧気味の方にはお勧めできない栄養分となっています。

食生活に関しては、高血圧の方とは違い食に関する制約がないため過度な摂取でなければ日常に支障なく生活ができます。

8)低血圧を防ぐポイント

ここでは、低血圧を予防法を改めてご紹介させていただきます。

(1)定期的な水分補給

血圧は、血流の流れに関係しますので対策の1つにコップ2杯分の飲料水を1時間間隔で摂取すると、血流が良くなるため血圧が安定すると言われています。

(2)日常の運動

また運動生活の補足として、ラジオ体操を1日のゆっくりした時に行うと程よく血圧が上がるため健康になることが見込まれます。

最後に、立ちくらみなどが起きた場合はゆっくりとしゃがむことで血液が下半身に持っていかれずその後の行動がスムーズにできますので、是非参考になさってください。



今回のまとめ

1)血圧の基準値とは

2)血圧測定のポイント

3)低血圧の原因

4)低血圧のリスク

5)低血圧の種類とは

6)低血圧を防ぐ生活習慣

7)低血圧の方にオススメの食材

8)低血圧を防ぐポイント