カルテの説明をする医者

健康診断での血圧が正常でも、早朝の高血圧が隠れている場合があります。早朝の高血圧は、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を起こす可能性があります。

日頃の食事で、早朝の高血圧を改善しましょう。今回は、早朝の高血圧の原因と改善方法をお伝えします。



早朝の高血圧の4つの原因!病気の可能性


1)血圧の数値とは

血圧の数値は、心臓が血液を送り出す力と血管の弾力性により変化します。

心臓が収縮した時の血圧の数値(上)を収縮期血圧、心臓が緩んだ時の血圧の数値(下)を拡張期血圧といいます。

(1)正常値

正常値は、18歳~74歳で135/85mmHg未満、75歳以上で145/85mmHg未満です。

(2)糖尿病患者さんの場合

糖尿病の患者さんの場合、125/75mmHg未満が目標値となります。

(3)血圧の変化

血圧の1日の変化は、明け方の4時頃が1番低く90/50mmHgで、6時から8時にかけて急に上昇して9時頃には135/80くらいになります。

その後は、収縮期、拡張期ともに10前後の変動をして、夕方5時頃より徐々に下降し始めます。

(4)血圧の活動による変化

血圧は活動や精神状態により変動します。

排尿時は普段の血圧よりも35/20mmHg、排便時には75/50mmHg上昇します。

普段の血圧が120/60mmHgだったら、排尿時は155/80mmHg、排便時には195/110mmHgになる計算です。

起床時にベッドから立ち上がる際には、普段の血圧より-30/20~+25/15の変動があります。

2)高血圧の13の症状

高血圧の初期では、症状が現れないこともあるので注意が必要です。

(1)頭痛・頭重感

(2)めまい

(3)耳鳴り

(4)肩こり

(5)鼻血が出やすい

(6)目が赤くなる

(7)息切れ

高血圧が進行すると次のような症状も現れます。

(8)むくみ

(9)足の痺れ

(10)尿回数が多くなる

(11)動悸

(12)胸部痛

(13)呼吸困難

3)早朝の高血圧の4つの考えられる原因

(1)交感神経の亢進

朝になると活動をする準備として、交感神経が働き血圧を上層させます。

(2)血圧をあげるホルモンの分泌が亢進

腎臓は、血圧を上昇させるホルモンを分泌します。そのホルモンの分泌が活発になるのが、早朝です。

(3)血小板機能の亢進

血小板とは、血管の中にある血液を固まらせる働きをする細胞です。早朝には、血小板の働きが良くなり血液が固まりやすくなります。

(4)脱水状態

夜間は水分を取らないために、身体の中の水分が不足して脱水状態になります。そのため、血液がドロドロになり血圧が高くなります。

次のような要因も影響します。

 ㈰寒さ

 ㈪ストレス

 ㈫飲酒

 ㈬睡眠障害

 ㈭動脈硬化

 ㈮起立性高血圧

 ㈯血圧の薬の作用時間

Woman with migraine in doctor's office

4)早朝の高血圧を放っておく3つのリスク

(1)脳卒中

脳出血や脳梗塞の発症には、血圧の変動が大きく関わります。

健康診断などで高血圧が無くても、早朝の高血圧が隠れている場合には、脳卒中を起こすリスクが高くなります。

(2)心筋梗塞

心臓の筋肉に酸素や栄養を送っている血管が詰まると、心筋梗塞になります。心筋梗塞は動脈硬化によって起こりますが、早朝高血圧は発作のきっかけになります。

(3)動脈硬化の悪化

高血圧の状態は血管に負荷をかけるので、血管に傷がつき動脈硬化を悪化させる原因になります。

5)血圧を下げる為に効果的な6つの栄養素

血圧を下げるためには、まず塩分を抑えることが先決です。食事の塩分を抑えたうえで、次の栄養素を摂るとより効果的でしょう。

(1)カリウム:ナトリウムを排出

(2)亜鉛:味覚障害の改善

(3)食物繊維:ナトリウムの吸収を抑える

(4)ルチン:血管の弾力性を良くする

(5)ケルセチン:血管内にコレステロールが付着するのを抑える

(6)カルシウム:血管を丈夫にする

6)血圧を下げる6つの食材

(1)カリウム

バナナ、緑黄色野菜、もやし、ジャガイモ

(2)亜鉛

牡蠣、レバー、魚介類

(3)食物繊維

こんにゃく、野菜、果物、豆類、納豆、たけのこ、蓮根、ゴボウ

(4)ルチン

そば

(5)ケルセチン

玉ねぎ、納豆、ごま、魚介類、海藻類、ハチミツ

(6)カルシウム

牛乳、干しエビ、ワカサギなど骨ごと食べる魚

Women are cooking fresh fruit juice

7)血圧を下げる6つの食事

旬の食材を使うと、栄養分も多く値段も手ごろでおいしい高血圧対策のメニューができます。

(1)春の食材

・たけのことジャガイモのバジル炒め:たけのこ、ジャガイモ、ウインナー(またはベーコン)、にんにく、バジルソース、調味料

(2)夏の食材

・キャベツピーマントマトサラダ:キャベツ、ピーマン、トマト、ドレッシング

・トマトピーマン豆腐の肉みそ炒め:豚ひき肉、ピーマン、長ネギ、トマト、木綿豆腐、調味料

(3)秋の食材

・蓮根&さつま芋と舞茸のほんのり煮:蓮根、さつま芋、舞茸、小松菜、だし汁、調味料

・秋刀魚と蓮根の煮付け雪見鍋風:秋刀魚、蓮根、生姜、里芋、ゴボウ、ヒラタケ、だし汁、調味料

(4)冬の食材

・春菊と生牡蠣ガーリック炒め:生牡蠣、春菊、小麦粉、ガーリックオイル(またはニンニク)、調味料

8)高血圧予防の12のポイント

早朝高血圧の予防ポイント

(1)寝る前30分は、神経が興奮しないようにしましょう。(コーヒー、パソコン、スマホ、テレビを避ける)

(2)寝る前に排尿を済ませましょう。(尿意があるとゆっくり休めません)

(3)目が覚めたら、布団の中で軽く体操しましょう。

(4)起きてすぐに冷たい水で顔を洗うことや、トイレに行くことは避けましょう。

(5)寒い季節には、布団から出るときに上着をはおりましょう。(寒さは血圧を上昇させます)

(6)寒い季節には、目覚める時間に合わせて室温を上げるようにエアコンなどを使いましょう。

高血圧の予防ポイント

(7)10~30分程度の運動をしましょう。(散歩やジョギングなどの有酸素運動がおすすめ)

(8)自宅で血圧を測りましょう。(普段の血圧や1日の変動を知っておくとよいでしょう)

(9)枕元に水を用意しましょう。(起床時の脱水を予防します)

(10)充分な睡眠時間を確保しましょう。

(11)料理の際には、出汁を充分にとり塩や醤油の量を減らしましょう。

(12)コショウや唐辛子など、スパイスを利かせると少ない塩分でもおいしく食べられます。



今回のまとめ

1)血圧の数値は、心臓が血液を送り出す力と血管の弾力性により変化します。

2)高血圧の症状は、頭痛・頭重感・めまい・耳鳴り・肩こり・むくみなどです。

3)早朝の高血圧の原因は、交感神経の亢進・血圧をあげるホルモンの分泌・血小板機能の亢進・脱水状態です。

4)早朝の高血圧を放っておくリスクは、脳卒中・心筋梗塞・動脈硬化の悪化です。

5)血圧を下げる為に効果的な栄養素は、カリウム・亜鉛・食物繊維・ルチン・ケルセチン・カルシウムです。

6)血圧を下げる食材は、上記の栄養素を含む食材です。

7)血圧を下げる食事は、上記の栄養素を含む旬の食材を使ったメニューです。

8)高血圧予防のポイントは、神経の興奮を抑える・寒さを避ける・運動をする・塩分を抑えることです。