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関節リウマチは、体中の様々な関節が慢性の炎症を起こして腫れて痛む病気です。進行すると関節が変形し機能障害を起こします。

今回はリウマチを未然に早期発見するための4つの初期症状と対処方法、予防方法をお伝えします。



3分チェック!リウマチの4つの初期症状


1)リウマチの4つの初期症状

関節リウマチとは、体中の関節が炎症を起こして腫れて痛む病気です。治療をせずに放置して病気が進行すると軟骨や骨が破壊されて関節が変形し、機能障害を起こします。

食欲がなくなる、微熱が続いている、体重が減少、体がだるいのような変化があるとき、日常の疲れ、ストレスや風邪のせいにしがちです。

しかし、これらの症状は、関節リウマチの前兆症状ということがあります。このような変化の上次のような状態に陥る場合は、関節リウマチの疑いが濃厚となります。

(1)朝のこわばり

起床時、関節を動かし難い感じが15分以上あり、その状態が1週間以上続いている。

(2)手指、足指関節の腫れ

手指、手首の関節または、足指、足首の関節の腫れが1週間以上続いている。

(3)左右対称の関節の腫れ

左右対称に同じ部分の関節が腫れている。その状態が1週間以上続いている。

(4)3つ以上の関節の変化

3ヵ所以上の関節が腫れている。その状態が、1週間以上続いている。

このような状態になった場合は、迷うことなく病院で専門医の診察を受けなくてはなりません。そして適切な治療を早期に受けなければなりません。

2)リウマチの中期・末期の症状

(1)リウマチの中期の症状

初期のリウマチは、関節の内側を覆う骨膜が炎症を起こして腫れあがります。関節全体が腫れる場合もあります。

その後、中期になると骨膜の細胞が増殖し、肉芽を形成します。それが軟骨の表面を覆います。

その肉芽によって軟骨が破壊されて消失します。

(2)リウマチの末期の症状

末期に近づくとに肉芽は、骨に侵食し袋状の嚢胞を形成します。末期から荒廃期になりと関節の骨の破壊が進み骨と骨がくっついたり、骨が溶けて離れてぶらぶらになったりします。

Doctor and patient are discussing something, just hands at the table

3)リウマチの主な2つの原因

リウマチとは、自己免疫疾患の一つです。

自己免疫疾患とは、通常細菌やウイルスなどの外敵である抗体に対して攻撃する免疫細胞が誤って自らの組織を敵としてみなして攻撃することによって炎症が起こります。

その他にも自己免疫疾患はありますが、その中で関節にある滑膜に炎症を起こすものを関節リウマチとなります。

原因としては、自己免疫機能不全なのですが、根本的な原因は、判明していません。

自己免疫疾患である関節リウマチは、つぎのような要因によって発症すると考えられています。

(1)遺伝的原因

関節リウマチは遺伝的な病気ではありません。しかしまったく無関係とも言えません。なりやすい体質や素因を受け継ぐことはあります。

同じ遺伝的な要因をもつ一卵性双生児の場合、二人とも関節リウマチになる可能性は24%程度と言われています。

(2)環境的原因

環境的な要因としては、次のものがあります。まず女性ホルモンです。女性ホルモンは、自己抗体の働き、免疫反応を促す物質であるサイトカンを活性させる作用があると言われています。

次にストレスです、精神的なストレスや身体的なストレスについても自己免疫反応を活発化させる要因になります。

最近注目されているのは、なんらかの細菌やウィルスに感染してそれが免疫機能を刺激して過剰に反応してリウマチを引き起こしているのではないかと言われています。

4)リウマチの3つのセルフチェック項目

まず次のセルフチェックを行います。

(1)3つ以上の関節に腫れや痛みがある。

(2)他に病気になっていない

(3)新分類基準による点数が規定値以上(6点)である。

これらにすべて当てはまればリウマチの疑いがあるので病院での診察が必要です。

リウマチの新分類基準は2010年にヨーロッパとアメリカのリウマチ学会が発表して基準で正確に他の病気と区別して適切治療を行うためのものです。

これら使って早期に発見して治療を開始することにより悪化を防止することを目的としています。

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

5)リウマチの2種類の検査方法

リウマチ診断を確定するためには、次に2種類の検査があります。

(1)血液検査

(リウマトイド因子)検査

リクマイド因子は、免疫反応で需要な働きをする免疫グロブリンに対する自己抗体です。血液中にウリウマトイド因子があるかどうかの反応を見る検査です。

関節リウマチの人の7~8割に見ることができます。

抗CCP(抗シトルリン化ペプチド)抗体検査

炎症を起こした骨膜に抗シトルリン化ペプチド物質があります。その物質が血液中にあるかを確認する検査です。

誤って陽性と判定することが極めて少ないので関節リウマチと判定するのに欠かせない検査となっています。

抗核抗体検査

細胞内にある各種各抗原に反応する抗体が血液中にあるか否を関節蛍光抗体法によって調べます。膠原病と区別するために行います。

赤血球沈降速度(ESR)検査

血液中の赤血球が沈むスピードを測ります。炎症があるほど沈み速度が速くなります。

CRP(C反応性タンパク)検査

炎症や組織の破壊が起こると CRP(C反応性タンパク)が増加します。このたんぱく質の程度によって炎症や組織の破壊程度を調べることができます。

MMP-3(マトリックスメタロブロアテーゼー3)

炎症が多く、増殖した骨膜細胞から多く分泌される酵素 MMP-3(マトリックスメタロブロアテーゼー3)を調べる検査です。

骨膜炎症の有無や程度、関節破壊の予想判定に用いられ他の検査で陰性でもこの検査で陽性の場合は、関節リウマチの炎症が残っているとなります。

(2)画像検査

関節の骨の状態や、病状の進行度を調べます。

X線検査

X線は軟骨が写りません。そのため関節の隙間が狭くなると軟骨が壊れていることになります。その他骨の萎縮なども確認することができます。

超音波検査

関節をうごかしながら超音波で検査します。炎症の起きている場所が細かく観察することができます。

CT検査

X線で体の断面をソフト処理にて断層撮影します。鮮明広範囲に検査することができます。

MRI検査

磁気を用いてあらゆる方向から体内を撮影して血液の流れを映像化します。骨の中から関節の柔らかい組織まで撮影できるので炎症の状態が細かく正確に把握できます。

時期を使うため金属があるときは使えません。

6)リウマチの3つの治療方法

関節リウマチを診察する科は、一般的に整形外科、内科となります。実際に治療する場合は、病院によって異なるため問い合わせを行う必要があります。

関節リウマチと判断されれば病気をコントロールして寛解状態を目指します。

DSA28という全身28か所の関節の状態を調べる指標を使います。

(1)薬物療法

関節リウマチの治療は基本的に薬物治療となり次のようなものになります。

・抗リウマチ薬

免疫反応を抑えるものです。免疫抑制薬と免疫調整薬があります。免疫抑制薬は、免疫作用を抑えて関節内の免疫の動きを弱めようとするものです。

免疫調整薬は、正常な免疫機能には影響せず、異常を起こしている免疫機能に働きかける薬で穏やかに作用します。

・生物学的製剤

炎症を起こす特定の物質を標的にし、その反応をブロックするものです。炎症を起こしているときに大量にサイトカインが放出され、免疫細胞などを刺激して炎症が増悪されて関節破壊を起こします。

この関節破壊反応を引き起こす炎症性サイトカインをピンポイントで制御し、関節破壊されることを防止する薬です。

抗リウマチ薬と併用することによって画期的な効果を上げますが、薬価が高いのが問題点です。

非ステロイド性抗炎症薬

痛みと炎症を抑えるものです。痛みのもとになる体内物質(不飽和脂肪酸)「プロスタグランジン」の合成を促進する酵素の働きを妨げ、炎症と痛みを抑えます。

即効性があるので抗リウマチ薬の効果が表れるまで痛みの緩和に使われます。

ステロイド薬

炎症を抑え、大量使用では、免疫反応も抑える。腎臓の上にある副腎と言う臓器より分泌されるホルモンで生命維持に欠かせないものです。

その中に含まれるコルチゾールを人工的に合成したもので、ストレスを軽減したり、糖質の代謝を促して血糖値を一定に保ったり炎症を抑えます。炎症性サイトカインや痛み物質プロスタグランジンが合成されるのを抑制します。

(2)手術療法

抗リウマチ薬をはじめとする薬物治療で関節が破壊するのを食い止めることができますが、破壊された関節は、薬物療法では、修復されることはありません。

その場合、手術療法になります。手術を受ける場合の必要最低限の条件として一定期間薬物治療を使用しなくとも病気がさほど進行しないことが条件となります。

手術後は、感染症予防や術後の回復を目的として免疫機能を回復させることが必要です。しかし薬物治療を行うと免疫機能が低下してしまします。

そのため術前術後一定期間薬物治療を停止させる必要があるかたです。

・人工関節置換術

破壊された関節を機能を取り戻すための代表的なものとして「人工関節置換術」となります。

・骨膜切除術

痛みを和らげ関節の機能を改善する手術として「滑膜切除術」があります。

どちらの場合も手術にタイミングが重要で症状が進んでいる場合には、手術にて改善することは見込めません。

・関節固定術

先に二つの手術が困難な場合、痛みの緩和と支持性の回復することを目的として関節を固定します。この手術では関節の機能が失われますが、痛みを完全に除去することができます。

その他に関節を削って機能回復を図る切除関節形成術や腱の移植等を行う腱形成術があります。

(3)リハビリ療法

関節の筋肉を鍛え、生活動作能力を高めるためリハビリ療法を行います。

・理学療法

運動や温熱、水や氷、などで痛みを和らげ、血流を良くするものです。物理的な刺激を与える物理療法と体を動かして関節の機能を保つ運動療法があります。

・作業療法

普段の生活の何気ない動作を見直し、日常の動作の機能を維持、回復するものです。

・装具療法

サポートなどで関節を支えて固定し、変形を予防して矯正するものです。

薬物療法、手術療法、リハビリテーション療法の三つがそろうことによって寛解することができます。

group of doctors meeting at hospital office

7)リウマチの治療後の2つの予後

(1)精神的なストレスをためない

関節リウマチはストレスで病状が悪化する場合があります。病気そのもののストレスをはじめ生活をしていく上でのストレスをなるべくためないことが重要です。

安定した精神状態で毎日を過ごすため、自分のを状態を理解し、プラス思考で考え、一人で悩まない生活を心掛けましょう

(2)安全で使いやすい生活環境を整える

基本的には、関節に負担を与えない洋式の生活環境を整えます。椅子に座る生活、ベットに固めの布団で、体を冷やさない布団の使う、段差をなくすなど負担尾ない生活環境を整えることが必要です。

8)リウマチの3つの予防ポイント

(1)バランスの取れた食事する

少量でもバランスの取れた食事を心掛けます。特別な食事療法はありませんが、基本的には、穀物、野菜、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などをまんべんなく摂取してください。

(2)筋肉を作る良質なたんぱく質を摂取する

関節リウマチになると治療や病状により全身の筋肉が減ります。その減った筋肉をつくるため良質タンパク質を適切に摂取してください。

(3)ビタミン、ミネラルなどを充分摂取する

一つの食物に片寄ることなくさまざまの食物炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどバランスよく摂取することが重要です。

関節リウマチという病気は名前はよく知られていますが、一度かかれば治らないなど誤解されており、一般の人に充分理解されていません。

いろいろな治療も重要ですが、周囲の人が病気を理解して手助けしていくことにより、病気の大きな要因であるストレスも解消できます。

患者さんも一人で悩まず、周囲や専門医などの手助けを積極的に受けてできるだけ快適な生活を取り戻しましょう。



今回のまとめ

1)リウマチの4つの初期症状とは

2)リウマチの中期・末期の症状とは

3)リウマチの主な2つの原因とは

4)リウマチの3つのセルフチェック項目

5)リウマチの2種類の検査方法

6)リウマチの3つの治療方法とは

7)リウマチの治療後の2つの予後とは

8)リウマチの3つの予防ポイントとは