カルテに記入をする医者

近年の調査では1日400mgを目安にしたプリン体の摂取制限事項があります。今回は痛風の原因となるプリン体はどのような食品に多く含まれているのかをご紹介します。

是非食事の際の痛風の予防改善に役立てて下さい。






プリン体の多い食品25選!4つの危険性


1)プリン体とは何か

プリン体とは細胞や遺伝子を構成する物質で、穀物、肉、魚、野菜などほとんど全ての食べ物に含まれています。ヒトの体内でも生成、分解されています。

細胞数に比例してプリン体も多くなるので、魚や肉の内臓類はプリン体値が高くなります。プリン体は水溶性のため、肉や魚から出汁(旨味)をとったスープにも多く含まれています。

2)プリン体の過剰摂取による4つのリスク

(1)尿酸値が上昇する

プリン体は肝臓で代謝されて、最終的には尿酸となって身体の外に排泄されますが、肝臓や何らかの原因によって血液中の尿酸値が高くなった状態のことを「高尿酸血症」と言います。

激しい運動やストレスなどで尿酸値が体内で多く生成されたり、プリン体を多く含む食事の過剰摂取によって尿酸値が上昇します。

(2)痛風になりやすい

「痛風」とは高尿酸血症が長い間続く事によって発症する病気です。通常、プリン体は分解されて尿酸に変化し体外に排出されますが、過剰摂取すると尿酸が結晶化し、尿酸塩が間接に沈着すると、急性関節炎を引き起こし、それが激痛を伴う痛風となると言われています。

肉や魚介類をたくさん食べると痛風になりやすいことが知られており、お酒(特にビール)を毎日飲む人は痛風の危険度が2倍になると報告されています。

女性は女性ホルモンによって腎臓から尿酸の排出を促す働きがあるためか、痛風患者の約90%以上を男性が占めています。

(3)合併症の危険

高尿酸血症は糖尿病や高血圧症、高脂血症などを合併すると、心筋梗塞や狭心症を招く恐れがあります。特に、体格指数(BMI)が25以上である場合や、腹囲が男性だと85cm、女性だと90cm以上の内臓脂肪型肥満の場合は要注意です。

(4)尿路結石

尿酸塩が腎臓や尿路に沈着すると、腎臓障害や尿路結石ができるリスクも高まります。1995年の調査では日本人の15人に1人が発症しており、特に30代の男性は女性に比べて発症率は2倍となっています。

3)「プリン体が多い」摂取量の目安

プリン体は1日400mgを目安に摂取するよう推奨されています。400mgを越えるようなプリン体の多い食事を毎日続けると、尿酸値の高い状態がかなりの期間維持されることとなり、痛風のリスクが高まります。

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4)プリン体の多い食品ランキング(肉編)

※以下100g当たりの含有量。

1位:鶏レバー(312.2mg)

2位:豚レバー(284.8mg)

3位:牛レバー(219.8mg)

4位:豚腎臓(195.0mg)

5位:牛心臓(185.0mg)

食品100gあたりに、プリン体を200mg以上含むものを高プリン食といい、主に動物の内臓に多く含まれています。焼き鳥串だとレバー2本でオーバーしてしますので注意が必要です。

5)プリン体の多い食品ランキング(魚介編)

1位:煮干し(746.1mg)

2位:かつお節(493.3mg)

3位:アンコウ肝酒蒸し(399.0mg)

4位:マイワシ干物(305.7mg)

5位:イサキ白子(306.0mg)

6)プリン体の多い食品ランキング(野菜・穀物編)

1位:干し椎茸(379.5mg)

2位:ほうれん草の芽(171.9mg)

3位:ひらたけ(142.3mg)

4位:ブロッコリースプラウト(129.6mg)

5位:舞茸(98.5mg)

7)プリン体の多い食品ランキング(飲料編)

1位:紹興酒(11.6mg)

2位:地ビール(5.8~16.6mg)

3位:ビール(3.3~6.9mg)

4位:発泡酒(2.8~3.9mg)

5位:ワイン赤・白(1.6mg)

お酒に含まれるプリン体自体はそれほど多くはありませんが、アルコールは体内で尿酸の合成を促進させ、尿酸の排泄機能を低下させるといった作用があるため、どんな種類であれ飲み過ぎには要注意です。

目安量として1日、日本酒1合、ビール500ml、ウイスキー60ml程度に抑えましょう。

8)プリン体の多い食品ランキング(その他編)

1位:クロレラ(3182.7mg)

2位:ビール酵母(2995.7mg)

3位:ローヤルゼリー(403.4mg)

4位:乾燥大豆(172.5mg)

5位:生ハム(138.3mg)

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9)一緒に食べるべき!プリン体の吸収を和らげる食品

(1)乳製品

乳製品に含まれるたんぱく質の尿酸排泄促進作用により、血液中の尿酸値を下げてくれるので、痛風の発症を抑制する効果が期待できます。

(2)アンセリンを含む食材

アンセリンは尿酸の生成を抑制したり排出を促進する作用があり、炎症を抑えたり、血中の尿酸値を下げる働きをもっています。

魚は血をサラサラにして血圧を下げることで腎臓の負担を軽くする働きがあり、マグロやカツオにはアンセリンが含まれているので積極的にとるようにすると良いでしょう。

(3)コーヒー・チョコレート

コーヒーやチョコレートには痛風に効果があると言われているポリフェノールが含まれています。痛風の原因となる尿酸を増やさないようにしてくれる働きがあります。

(4)尿をアルカリ化する食材

野菜・果物・海藻には尿をアルカリ化させる働きがあります。特に柑橘類にはクエン酸が多く、尿をアルカリ化させ尿酸の排出を促す効果もあります。

慢性的な炎症に対しては柑橘系の果物や、色の濃い野菜、青魚、サーモンなどが良いようです。

(5)その他

「これを食べると病気にならない」と言われているものは身体の免疫機能を高める効果を持っています。お茶や梅干し、ニンニクや大根おろしなどは腎臓にも良いので、日頃から意識して摂るようにすると良いと思います。

10)プリン体の多く摂取している場合に効果的な6つの対処法

(1)野菜中心の食事

食生活を和食中心にして、野菜や海藻をたっぷりと摂るようにしましょう。プリン体は水に溶けやすいため、茹でる、煮るといった調理方法を選ぶと効果的です。

血液や尿が酸性に偏ってしまうと、尿酸の排出機能が悪くなってしまいます。野菜や海藻、豆類などのアルカリ性食品を沢山食べる事で、尿酸が酸性に偏っていかないようにしましょう。

(2)肥満の解消

肥満は尿酸値を高める原因にもなっています。運動をすることで結果的に体内へのプリン体摂取量を減らしていきましょう。

激しい運動などもやり方次第では尿酸値を上昇させてしまうので、有酸素運動を取り入れ1日30分~1時間のウォーキングを週に2回行うことから始めてみましょう。

(3)水分を多く摂る

水分を多くとることも忘れずに。理想は1日2リットル以上の水分摂取です。水分が不足すると、尿の量が減り、尿酸の排出が進まないと尿酸値が高まります。

日頃水分を摂る機会が少ない方はコップ1杯の水を1日7回は飲むように心がけましょう。

(4)アルコールを控える

痛風を予防するためにはビールだけでなくアルコールを控えることが必要です。アルコールは尿酸の産出を増やし、尿酸の排泄を妨げる働きがあるため、尿酸値が気になる方はアルコールは控えたほうが良いでしょう。

(5)ストレスの解消

ストレスが尿酸値を上昇させていることも分かってきています。

美味しいものを食べることもストレスの発散には繋がりますが、痛風体質の人はドカ食いによるストレス解消はかえって尿酸値を上げてしまうので、その他の自分に合ったストレス解消法を見つけておきましょう。

(6)サプリメントなどの活用

アンセリンのサプリがいいと言われています。アンセリンは過剰なプリン体の排出を促す効果が期待できるので、生活習慣を急に変えるのが難しい人はサポートとして考えてみるのも良いかもしれません。

追記

プリン体は痛風の原因にもなる悪者のように言われがちですが、細胞を作る為に必要な成分です。また尿酸が老化やガンの原因になる活性酸素の働きを抑えているとも考えられています。






今回のまとめ

1)プリン体とは何か

2)プリン体の過剰摂取による4つのリスクとは

3) 「プリン体が多い」摂取量の目安とは

4) プリン体の多い食品ランキング(肉編)

5) プリン体の多い食品ランキング(魚介編)

6) プリン体の多い食品ランキング(野菜・穀物編)

7)プリン体の多い食品ランキング(飲料編)

8) プリン体の多い食品ランキング(その他編)

9)一緒に食べるべき!プリン体の吸収を和らげる食品とは

10)プリン体の多く摂取している場合に効果的な6つの対処法とは

プリン体の多い食品=食べてはいけないという訳ではありません。

1日のプリン体摂取量を400mg以内に抑えると尿酸値が上がりにくいと考えられていますが、プリン体だけを減らすのは難しいので、食事量を全体的に減らし、その中に美味しいものを少し入れ、食べすぎ・飲み過ぎを避け、適度な運動とストレスを減らす生活を続けていきましょう。