レントゲン写真を確認する男性の患者

尿管結石は全国集計では人口10万人あたりの年間罹患率(1年間に尿路結石になる人数)は男性192人、女性79.3人とここ40年で3倍に増加し特にここ10年の増加率が著しいです。

今回は尿管結成の初期・中期・末期の症状や対処法をお伝えしますので早期解消にお役立てください。






自己チェック!尿管結石の9つの症状


1)結石の代表的種類!尿管結石とは何か

尿路結石とは、尿路に石ができて詰まるものです。さまざまな症状を引き起こします。尿路結石は、主に次の物質によって引き起こされます。

シュウ酸、リン酸、カルシウム、尿酸、リン酸マグネシウムアンモニウム、シスチンなどです。

(1)結石の位置による分類

・2種類の尿管結石

上部尿管結石と下部尿管結石に分けることができます。上部尿管結石は、尿管上部に結石ができるもので、腎臓にできる腎結石と腎結石が尿管に落ちてきてできる尿管結石があり、結石の中で約96%を占めています。その上増加傾向です。

・尿路結石

尿路結石は、腎結石が流された結石もしくは膀胱でできた結石である膀胱結石と膀胱の結石が尿道に落ちてできる尿道結石があります。

(2)痛みの特徴

・腎結石

自覚症状がほぼなく、あっても腰から背中にかけて鈍い痛みや重苦しさを感じる程度です。そのため気が付かず、健康診断や人間ドックで発見されることがあります。

・尿管結石

疝痛発作と言われる症状があります。結石が尿管をふさいで尿の流れが悪くなった時、尿管などに激しい痛みが起こります。顔面蒼白や冷や汗嘔吐などの症状があります。一般的に夜間や早朝に起こる傾向があります。

・膀胱結石

頻尿や排尿困難、排尿痛、血尿、膿尿、下腹部の不快感があります。

・尿道結石

結石が尿道をふさぐため強い排尿痛、排尿困難、肉眼でわかる血尿がみられます。完全に尿道が詰まると尿が全く出なくなることがあります。

2)セルフチェック!尿管結石の9つの前兆症状

(1)残尿感がある

(2)尿の出が悪くなった

(3)血尿がある

(4)発熱や悪寒、震えなどがある

(5)排尿痛がある

(6)尿の量が以前に比べて極端に少ない

(7)尿の色がおかしい

(8)体がむくんでいる

(9)背中や腰、下腹部などに重苦しさや鈍痛を感じることがある

早期発見、早期治療がもっとも大切です。自覚症状を感じたら早めに受診をしてください。

Man having leg massage

3)尿管結石の代表的な3つの症状

(1)疝痛発作

突然背中や脇腹、下腹部に激痛が起こります。腎臓でできた結石が狭い尿管に落ちて尿管が詰まった時に起こります。

尿の流れが止まることにより上がった腎臓の内圧を下げようと尿を排出しようとして尿管が痙攣します。その時に吐き気や冷や汗を伴い激しい痛みは起こると言われています。

(2)血尿

結石が尿の流れなどにより移動するとき尿路粘膜に傷を付けることによって出血し、尿に混じって排出され血尿となります。

血尿に気が付けばまず受診してください。結石以外の病気があることもあります。

(3)その他の症状

結石が膀胱にあるときは、尿のタイミングが短くなる頻尿や残尿感があり、膀胱炎とよく似た症状を示します。尿道にあるときは、排尿痛や排尿困難が起こります。

結石により尿が詰まると細菌感染を起こし、尿が濁ったり、発熱することがあります。

4)尿管結石と似ている症状とその病名とは

尿路結石の主な症状は腹痛と血尿です。同じ症状を起こす病気には次のようなものがあります。

(1)腹痛

急性膵炎

自ら分泌する消化酵素で膵臓そのものが消化され炎症を起こす病気です。

急性虫垂炎

腸の一部の虫垂がなんらかの原因で細菌に感染して炎症を起こす病気です。

急性腹膜炎

腹膜が何らかの外傷により炎症がおこるもの病気です。

胆石症

肝臓で作られた胆汁が固まって胆のうや胆管に結石ができる病気です。

(2)血尿

・膀胱炎/腎盂腎炎

異常を感じたら放置せずすぐに受診しなければなりません。通常は検査で結石の有無を確認します。

5)尿管結石の考えられる5つの原因

(1)食生活

動物性たんぱく質の過剰摂取

動物性たんぱく質の過剰摂取すると、カルシウムと尿酸の尿中への排出量が増加し、結石を防ぐクエン酸がが減少する。

動物性脂肪の過剰摂取

脂肪の過剰摂取により本来カルシウムと結合して便となって排出されるはずであったシュウ酸があまってしまい尿中に排出されカルシウムと結びつきシュウ酸カルシウム結石となります。

カルシウムの不足もしくは過剰摂取

(2)更年期

女性ホルモンの減少

更年期障害による骨粗しょう症で骨に含まれるカルシウムが血中、尿中に溶けだしカルシウム結石を誘発します。

(3)社会情勢の変化

(4)発汗量の増加

地球温暖化による気温上昇で発汗量増加し尿が濃縮され結石ができやすくなる

(5)遺伝的要因

一部の結石では遺伝性が認められています。疫学調査では、家族に結石患者がいる場合は、発症年齢が若く、発症しやすい。

Doctor analyzing problem of her patient

6)尿管結石への5つの検査方法

尿路結石の検査は次のものを行います。

(1)問診

自覚症状、尿の状態、病歴、家族歴、服用中の薬を調べます

(2)血液検査

血液の成分検査

・白血球値、C反応性タンパク質が高い:尿路感染症が疑われる

・尿素窒素、クレアチニン:腎機能障害

・高尿酸血症:腎機能障害による尿酸結石、シュウ酸カルシウム結石ができやすい

・高カルシウム血症、低リン血症:原発性甲状腺機能冗進症が疑われる

・低カリウム血症、低ナトリウム血症:腎尿細管性アシドーシスが疑われる

(3)尿検査

一般尿検査と24時間尿化学検査があります。

一般尿検査

・血尿、膿尿(濁り具合)を調べる

・尿PHを調べる(通常はPH6.0~6.5弱酸性)

24時間尿化学検査

24時間尿をためて検査を行う。結石に関係の深い物質量を測定する。

(4)画像検査

KUB検査

腎臓から膀胱までの尿路をX線によって撮影して結石の有無を確認する。

超音波検査

超音波を体に当てて跳ね返ってくる反射波を映像化して結石を調べる。

CT検査

X線を使って身体の断面を撮影して結石有無を確認する。

(5)結石成分検査

体の外に出た結石の成分を分析して結石の原因を突き止める

7)尿管結石への2つの治療法

(1)保存的療法

結石が小さく尿の通過障害や腎機能の低下のないときに行われます。自然に排泄されるのを待つ療法と薬によって結石を溶かして排泄させる療法です。

(2)侵襲的療法

積極的に結石を除去する療法です。結石が大きく自然排泄が困難な場合、合併症があるとき、尿の通過障害があるとき、腎機能が低下しているときに選択される療法です。

ESWL(体外衝撃波結石破砕術)と内視鏡治療があります。内視鏡治療には、TUL(経尿道的結石破砕術)とPNL(経皮的結石破砕術)があります。

・ESML

体外より衝撃波を結石に当てて砕き、尿と共に排泄される。

・TUL/PNL

内視鏡を挿入して超音波やレーザー、圧搾空気で結石を砕いて取り除く。

8)尿管結石の治療後の2つの予後とは

結石は、非常に高い再発率です。次の対策を行い再発を防ぎます。

(1)食事療法

・バランスの悪い脂肪の取り方をしない:動物性たんぱく質、動物性脂肪摂取適正化

・シュウ酸を多く摂取しない:シュウ酸を水に溶けるのでシュウ酸を多く含む食品を摂取するときは、水にとけるためゆでる。カルシウムを結合して便として排出されるのでカルシウムと一緒に摂取する。

・塩分、糖分の過剰摂取をしない:塩分の過剰摂取すると高カルシウム尿症、シュウ酸カルシウム結石のリスクが高まる。糖分の取り過ぎは、血液が酸性になります。

(2)薬物療法

アロブリノール:血中の尿酸値生成を防止する。

クエン酸製剤:尿のアルカリ化、カルシウム濃度を低下させる。

ウラリット:クエン酸濃度を上昇させる。

マグネシウム:シュウ酸カルシウムの結晶化を防ぐ。

Stethoscope in hands

9)尿管結石へ10の代表的な食事療法とは

(1)水分をたっぷりとる

(2)動物性たんぱく質や動物性脂肪は控えめにする

(3)野菜や果物、青魚を適度にとる。

(4)カルシウムを適度にとる

(5)塩分や砂糖は控えにする

(6)規則正しく決まった時間にとる

(7)栄養バランスのより食事をする

(8)就寝4時間前に夕食は終わらせる

(9)朝、昼はしっかり、夜は軽く

(10)起床時、就寝時には、コップ一杯の水を補給する

10)尿管結石へ未然にできる予防の3つのポイント

(1)3度の食事は、バランスよくとる

・栄養をまんべんなく

・早食いしない

・腹八分目

・充分な水分補給

(2)夕食から就寝までは4時間あける

・朝食昼食はしっかり、夕食は軽く

(3)適度な運動

・手軽に継続できるももの

・少し汗ばむ程度の運動を30分から1時間

・できれば毎日

・運動前後に充分な水分補給

生活習慣を見直していつもまでも元気な体を保ちましょう。






今回のまとめ

1)結石の代表的種類!尿管結石とは何か

2)セルフチェック!尿管結石の9つの前兆症状とは

3)尿管結石の3つの症状とは

4)尿管結石と似ている症状とその病名とは

5)尿管結石の考えられる6つの原因とは

6)尿管結石への5つの検査方法とは

7)尿管結石への2つの治療法とは

8)治療後の2つの予後とは

9)尿管結石への10の食事療法とは

10)尿管結石へ未然にできる予防の3つのポイントとは