カルテを確認している医師

みなさんは、尿が止まらなくなる症状があることをご存じですか。様々な要因で尿をする頻度や量が通常よりも多くなる症状で生命の危機に直接関わることはないものの日常生活にとって大きな負担になります。その尿が止まらない症状についての原因と病気のリスクについて紹介します。



尿が止まらないのはなぜ?3大原因と病気のリスクとは


1)どんな症状が?尿が止まらない場合の特徴とは

(1)残尿

排尿をしてもまだ尿意が残ってしまうのが特徴です。排尿後のすっきりとした感覚がなく、残尿感があります。

(2)尿の回数が多い

1日の排尿の回数が10回以上になります。摂取した水分量以上に排尿していることとなり、多い人で10リットル以上もの排尿量となります。

2)何が原因?尿が止まらない3大原因とは

(1)心因性

ストレスまたは日々の習慣で毎日何時にトイレにいくという動作がインプットされている状態であれば、トイレにいく回数や量が多くなる場合があります。この場合は仕事の日と休日の日で排尿の回数が異なるといった状態もあります。

(2)水の吸収が低下

水分を再吸収する体の機能が低下することによって通常よりも大量の排尿をしてしまいます。この状態を放置すると尿道が拡張され症状が悪化していきます。

(3)神経の異常

尿意を体に伝達する脳からの神経に異常がでることで頻繁に排尿にいくことになります。排尿の症状だけならず夜間の尿漏れなどの症状もでるのが特徴です。

3)試せる応急処置はある?症状への対処方法

以下は応急処置であり、根本的に症状を直すことにはつながりません。原因をしっかりわかった上で治療を進めるために泌尿器科を受診することをおすすめします。

(1)体を暖める

冷えは骨盤周辺の筋肉機能を低下させ体全体が固くなり、排尿しやすくなります。そのため、体、特に足を毛布や暖房機器で暖めることで尿意を和らげる効果があります。

(2)リラックスする

尿意が来たらどうしようと考えるのでなく、自分が楽しいと思えることやおもしろいと思えることをすることで精神的負担を減少させ、排尿を抑える結果となる場合があります。目をつぶって、息を鼻で3秒ほどすう、6秒ほどかけて口から息を出すことで神経が休まり、リラックスすることができます。

Stethoscope in hands

4)これって病気?病気かどうかのチェック・判断基準とは

人によって排尿の回数や尿量は異なるので明確に判断するには医師の判断が必要ですが、目安として1日に3リットル以上排尿する人は排尿障害の可能性があります。また、トイレに行く回数が10回以上の人も多すぎるため、病気の可能性が高いといえます。尿が止まらない場合、症状が悪化していくケースがあるので、日常仕事や生活をしていて排尿時、おかしいと思えば早めに医者を受診するいことをお勧めします。

5)症状が続く場合に・・考えられる3種類の病気とは

(1)尿崩症

尿の量は脳が分泌する抗利尿ホルモンが腎臓に作用することでコントロールをしています。この特定ホルモンが分泌されないまたは腎臓に作用しなくなることで尿崩症となり、強い喉の渇きと1日に3リットル以上もの尿をする症状がでます。症状によっては1日の排尿の量は10リットルを超えます。

(2)過活動膀胱

英語でOABといわれ、世界的にも多くの人が過活動膀胱になっており、特に40歳以上で有病率が高い病気です。通常、人間自分の意志で膀胱を閉めたり開いたりすることで尿の出方を調整できますが、過活動膀胱では膀胱をうまく閉めることができず、尿漏れや睡眠時の失禁などの症状があらわれます。 

(3)糖尿病

血糖値が上昇することで体にうまくエネルギーが運ばれずに様々な臓器疾患を及ぼす病気です。糖尿病により神経の異常がでることは多く、脳からの伝達に支障がでる、またうまく排尿することができないまたは頻繁に排尿するといった尿障害になる可能性があります。尿に糖分が溶け込み甘い匂いがするのが糖尿病の主な特徴です。

Doctor that prescribe medicine

6)病気の場合には?行われる可能性のある検査・治療方法

(1)検査

・血液検査

血液の成分を調べることにより臓器の異常や血液中の血糖値など体のあらゆる状態を詳しく調べることができるといわれています。糖尿病の場合は血糖値ですぐに調べることができるため、定期的に数値を調べ、体の状態を観察する必要があります。費用は3000円以下で結果も3日ほどでわかります。

・尿検査

尿の成分を調べることで膀胱や腎臓の異常、また尿中のバソプレシンと呼ばれる成分を調べることで尿崩症かどうかも調べることができます。尿をとってから3~5日ほどで検査結果はわかります。費用は血液検査と同様3000円以下で収まる場合がほとんどです。

(2)治療

・薬の服用

必要となるホルモン成分を補い、血糖値を下げるといった目的で薬を服用します。薬の種類や服用期間は症状の種類や度合によって様々なため、医師に確認の上、治療を行いましょう。

・生活療法

生活習慣を医師と相談のもと改善することで根本的に症状を和らげる方法です。食事を魚や野菜中心かつ調味料の摂取量を控えることで血液成分を健康な状態に保たせる、また、ストレッチや体操などを取り入れることで排尿をコントロールするために必要となる筋肉を鍛えるなどといった方法がとられます。

7)日常生活から改善を!尿が止まらない症状への3つの予防習慣

(1)水分を取り過ぎない

1日に取る水分は1500ml~2000mlといわれています。体の重さによって適量はあるのですが、取り過ぎると頻繁に尿意を催し臓器に負担を与える結果となります。また、水分を一度にたくさん摂取するのではなく一回200ml程度を摂取することも臓器への負担を軽減するために意識しておきましょう。

(2)排尿を一時的に我慢する

排尿の癖ができている場合は骨盤まわりの筋肉が弱まっている可能性があります。尿意を感じたら膀胱をきゅっと占める感覚で少し我慢してみてくださ。徐々に排尿の回数が減る場合があります。

(3)骨盤を動かす

骨盤底筋を鍛えるように日々動かすことで排尿障害の予防になるといわれています。肛門や膣の周りにある筋肉を寝ながら、または座りながらでもいいのでお腹の方に引っ張り上げるように力をいれることを1日、10回~20回行うことで鍛えることができます。



今回のまとめ

1)どんな症状が?尿が止まらない場合の特徴とは

2)何が原因?尿が止まらない3大原因とは

3)試せる応急処置はある?症状への対処方法

4)これって病気?病気かどうかのチェック・判断基準とは

5)症状が続く場合に・・考えられる3種類の病気とは

6)病気の場合には?行われる可能性のある検査・治療方法

7)日常生活から改善を!尿が止まらない症状への3つの予防習慣