ベッドで横になる妊婦

妊娠中におこる糖尿病の事を妊娠糖尿病と言います。妊娠初期に血糖値は上がり、放置しておくと妊娠後期にかけては、高血糖により胎児の巨大化が考えられます。

今回は妊婦さんの血糖値が変化する原因、そして対処法をお伝えします。






妊婦さんの血糖値を改善させる2つの対処法


1)妊娠さんの身体の4つの変化

(1)妊娠初期

妊娠初期の身体の編川わかりにくく、早日人で5~6週目くらいに悪阻がはじまり、妊娠初期と言われる16週目までは悪阻が続く人も多くいます。

眠気や、肌荒れ、腹部の張り、だるさや熱っぽさといったものも感じる場合があります。

(2)妊娠中期

いわゆる“安定期”と言われるのが妊娠中期で、悪阻も治まることが多く、マタニティヨガやマタニティスイミング等、運動を始める事も出来ます。

24週頃までには、赤ちゃんが動く“胎動”を感じる事が出来ます。下半身への血行不良から脚がつったり、腹部の張り、一度に多くの食事が出来ない、ホルモンの働きによる乳房の発達などがあげられます。

(3)妊娠後期

妊娠後期に入ると、皮膚の表面がひび割れて妊娠線ができやすくなります。少し動くだけで息切れや動悸がしたり、赤ちゃんの成長のため腹部の張りを強く感じるようになります。

また、胃や肺を圧迫するために1回に食べられる食事の量が減ります。また、服の上からも胎動がわかるようになってきます。

(4)出産後

出産後には身体の関節の痛みや、きしみが起こります。原因としてはホルモンバランスが変わる事や、授乳によるカルシウムが不足する事です。赤ちゃんを抱っこしたりすることで。

足腰に負担がかかる生活で関節が痛んだり、骨盤は通常自然に閉じていきますが、出産前の運動量が少ないと骨盤が元に戻りにくくなったり、骨盤が元から開き気味の人は産後の骨盤が緩みやすくなり。

腰痛を発症したりします。

2)妊娠中に血糖値が変化する2つの理由

(1)ホルモンについて

食事をすると、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンにより全身の細胞に取り込まれます。

妊娠中期から後期になり、胎児が大きくなるにつれ、エネルギー消費量は増えますが、インスリンの働きを抑えるホルモンが分泌されたりすることにっより、インスリンが利きにくい状態が強まり血糖値が高くなります。

(2)妊娠糖尿病になりやすい人

家系的に糖尿病患者が多い、肥満である、過度の体重増加がある、35歳以上での妊娠、強度の尿糖陽性、巨大児や過剰発育時の分娩経験がある、過去または現在妊娠高血圧症候群や羊水過多症である。

といった人は、胎児を宿ったことで体内環境に変化が起こり血糖値が上がりやすい傾向にあります。

Doctor and patient are discussing something, just hands at the table

3)妊婦さんの正常な血圧とは

(1)妊娠中の血圧の変化

妊娠初期から中期にかけては、最高血圧で10~15㎜Hg、最低血圧で5~10㎜Hgの血圧低下が見られます。上昇したのち、妊娠後期にはその血圧を持続します。出産後については、妊娠する前と同じ血圧まで戻ります。

(2)血圧が変化する理由について

心臓は全身に血液を送るポンプ作用の役目をしています。妊娠していると、心臓から押し出される血液の量が最大30%~50%増加すると言われています。

胎児が大きくなり、血液量を必要とするために、心拍出量が上がり血圧も上昇するのです。出産後は正常値に戻りますが、約6週間ほどかかります。

4)妊娠中の血糖値を放っておく2つのリスク

(1)母体への影響

妊娠糖尿病とは「妊娠したことにより血糖値が基準以上に高くなること。」をいいます。割合としては100人に12人が妊娠してから糖尿病を発するという事で、決して少ない数ではありません。

母体への影響としては、妊娠高血圧症・羊水過多・出産後のⅡ型糖尿病への移行するいリスクの増加といったものが挙げられるほか、胎児の巨大化により、難産になったり、帝王切開になるリスクが増加します。

(2)胎児への影響

流産をしてしまうケースや、巨大児や発育不良になってしまうケース、低血糖児、心臓病、最悪の場合には胎児の脂肪といったケースも考えられます。

その他にも先天性異常の可能性や胎児の奇形、呼吸不全、血糖異常なども考えられます。

5)妊婦さんの血糖値を改善させるための2つの対処方法

(1)食事療法での予防

脂肪やコレステロールの摂取量などを調整する事が大切です。動物性たんぱく質を多く摂取している女性は、妊娠糖尿病の発症が増える傾向にありますが植物性たんぱく質を多く接収している女性では減る傾向にあります。

タンパク質の摂取をする際には肉や魚ではなく、大豆製品などを中心としたタンパク質を多めに摂取するように心がけます。また、炭水化物も糖として吸収されてしまう為、控えめにした方が良いでしょう。

1日3食、腹7分目くらいにじっくりと時間をかけて食事を行います。また、就寝3時間前からは飲食をしないのが理想的です。

逆に、野菜にはたくさんの食物繊維が含まれているので、町内で糖質と脂肪を吸収し血糖の上昇を抑える働きをする効果があります。

(2)運動療法で予防する

身体に負担をかけないようにするために、ゆっくりとした無理のない程度にウォーキングなどをするのが良いとされます。

1日30分程度の散歩を毎日することで血糖値が正常に戻ったという事例もあります。低強度の運動で長く続けられるようにしてください。

問診を行う医師

6)妊婦さんの血糖値改善にオススメの8つの食材

(1)カリウム・カルシウム・マグネシウム

ナトリウム(塩分)を身体の外に排出してくれる作用がある栄養素です。カルシウムについても、血管収縮による血圧上昇が考えられるため、カルシウムの摂取も欠かせません。

また、マグネシウムはカルシウムやカリウムの代謝を助けますので、積極的に摂取をします。

(2)その他の食品

“フィトケミカル”は強い抗酸化力により、血管の老化を防いでくれる効果があります。食物繊維は塩分(ナトリウム)の排出に役立ちます。

“大豆たんぱく”に関しては、血圧や悪玉コレステロールを差が得る効果があります。“ルチン”は血圧を上げる酵素の働きを抑えます。“カゼイン”は血圧を上げる酵素の働きを抑えます。

(3)降圧効果のある野菜類

野菜でいうと、ジャガイモ・サツマイモ・サトイモといったイモ類、カボチャ、とうもろこし、ホウレンソウ、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、大根、ニンジン、ゴボウ、レンコンなどの根葉類、トマト、オクラ、タマネギ、セロリ、タケノコなどがあります。

(4)降圧効果のある果物

リンゴ、イチゴ、スイカ、アボガド、バナナ、メロン、カキ、キウイフルーツなどがあります。

(5)降圧効果のあるキノコ類

きのこの中でも舞茸、シイタケ、シメジ、エリンギなどになります。

(6)降圧効果のある海藻類

ヒジキ、ワカメ、昆布といった海藻類ですが塩分の少ない物を選んで下さい。

(7)降圧効果のある大豆食品や豆類

納豆や豆腐、枝豆、インゲンといたものになります。納豆や豆腐は植物性たんぱく質が多く含まれているため体重コントロールをするのにも、欠かせない食品になります。

(8)降圧効果のある魚類

サンマ、アジ、イワシなどの青魚類やシラスなどの小魚がお勧めです。

7)妊婦さんの血糖値改善を目的に相談できる専門家

(1)内分泌・代謝内科

糖尿病を専門に扱う科を備えた病院や糖尿病専門医院もあります。定期健康診断で血糖値が高めと言われたら、詳細な検査を行うように内分泌・代謝内科を受診する事も重要です。

(2)糖尿病専門医

大学病院の中には、糖尿病専門医がいる専門家がある病院があります。総合病院の場合,産科・婦人科も兼ね備えている事が殆どなので、総合病院へ行くことも一つの手段です。

検査について

妊娠中の定期検診の中で行われますが、検査としては血液検査で、血糖を測定します。

妊娠初期に“随時血糖検査”というものが行われえ、妊娠中期に“50gGCT”を行う事が推奨されています。これらの検査で基準値以上の値が出ると、妊娠糖尿病の可能性があるという事で、“75gOGTT”という検査を行います。

治療について

血糖値を正常範囲内に保つ治療を行います。血糖コントロールと言い、初めは食事療法を行います。食事療法だけでは、血糖コントロールがうまくいかない場合に、インスリン療法を行います。

インスリンは胎児への影響は心配ありません。






今回のまとめ

1)妊婦さんの身体の4つの変化とは

2)妊娠中に血糖値が変化する2つの理由

3)妊婦さんの正常な血圧とは

4)妊娠中の血糖値を放っておく2つのリスクとは

5)妊婦さんの血糖値を改善させるための2つの対処方法

6)妊婦さんの血糖値改善にオススメの8つの食材

7)妊婦さんの血糖値改善を目的に相談できる専門家とは

妊娠によりホルモン分泌の変化に伴い、妊娠中は血糖値が変化します。妊娠糖尿病にならないように予防をする事と、妊娠糖尿病になってしまったら早期の治療を始めることが重要です。