患者の診察を行う医師

普段の健康管理において、脈拍数を意識していらっしゃいますか。脈拍数が異常な状態が続いたり多発したりすると、意識消失を起こしたり心臓系の病気などにかかっている可能性があり注意が必要です。今回は脈拍数の正常値、男女や年齢による違いなどをご紹介します。



脈拍数の正常値とは?男女・年齢による違いの解説


1)脈拍数の正常値解説

脈拍数の正常値は、一般成人では1分間で60~100回の間です。

(1)頻脈

100を超える脈拍数は頻脈(ひんみゃく)と言います。

(2)徐脈

60より低い脈は徐脈(じょみゃく)と言います。

(3)男性の平均値

男性より女性の方が脈拍数が多い傾向にあります。男性の脈拍数の平均値は1分間に65~70回、

(4)女性の平均値

女性の脈拍数の平均値は1分間に70~80回と言われています。

2)脈拍数の年齢による正常値解説

脈拍数の正常値は年齢によっても違います。一般的には1分間の脈拍数の正常値は下記と言われています。

(1)乳幼児

100~140回

(2)小学生

70~110回

(3)中学生以上

上記の一般成人と同じになります。

(4)高齢者

60~80回

3)要チェック!正しい測り方の3つのポイント

脈拍の正しい測り方のポイントを3つ紹介します。

(1)手のひら側の手首内側、親指の付け根部分で測る。

(麻痺等なければ左右どちらの手でもかまいません。)

(2)測る手とは反対側の人差し指と中指(薬指を一緒につけても可)の

指先をあてて測る。

(3)指先の爪に近い部分ではなく、指先の腹の部分をあてて測る。

上記の3つのポイントの他、下記の点にも気をつけます。

・できるだけ安静な状態で測る。

・活動的な事をした直後や、食事の直後などは避ける。

・起床直後や就寝直前は、脈拍数が変動しやすいので避ける。

・睡眠不足は脈拍数に影響を与えやすいので気をつける。

・精神的に緊張せず、リラックスした状態で測る。

なお自動血圧測定機があると、血圧の他に脈拍数を表示する箇所があるので脈拍の測定にも有効です。

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4)脈拍が早い人の考えられる原因とは

(1)交感神経の働き

脈拍が早い人の考えられる原因で多いのは緊張や興奮です。これは自律神経の活動の神経と呼ばれる交感神経の働きが大きくなるからです。

(2)精神的な過度なストレス

運動や入浴でも脈拍が早くなりますが、強い精神的ストレスでも脈拍が早くなります。

5)脈拍が遅い人の考えられる原因とは

(1)副交感神経の働き

脈拍が遅い人の考えられる原因で多いのはリラックス状態です。自律神経のリラックス状態をつくると言われる副交感神経の働きが大きくなるからです。主に就寝時、睡眠中、起床時は身体がリラックス状態となっており脈拍が遅くなっています。

(2)酸欠状態

通常の範囲内なら遅い脈拍でも問題ないのですが、通常の範囲より遅い脈拍の場合は、心臓から体内に送られる血液量が少なくなり慢性的な酸欠状態になり、その結果意識消失が起こるなど、危険な状態になることがあるので注意が必要です。

6)不整脈の考えられる3種類の原因

脈拍が飛んだり、強く打ったり、不規則なリズムになったりして専門医の診察を受けると、不整脈と診断される場合があります。不整脈の主な原因を3つ紹介します。

(1)睡眠不足・過労

睡眠不足や疲れがたまり過ぎている(過労)と、時に脈が1回飛ばされたように打ったり、時に通常より強い打ち方を感じたりすることがあります。自律神経のバランスが崩れていることが予測されます。このような状態が長く続いたり、多く発生する場合は注意が必要です。

(2)心臓系の病気

不整脈が続く場合は心臓系の病気を疑う必要もあります。心臓系の主な病気としては心筋梗塞、狭心症、心房細動、心筋症、心筋炎、心臓弁膜症などがあります。

(3)心臓系以外の病気

不整脈が続く場合、心臓系以外の病気が原因の場合もあります。例えば、貧血、更年期障害、自律神経失調症などの場合があります。

7)試せる処置はあるの?正常値へ戻すために自分でできる対処方法

脈拍が異常の場合、正常値へ戻すために自分でできる2つの対処法をご紹介します。

(1)睡眠・休養を十分に取る

睡眠不足や過労によって自律神経が乱れ脈拍に異常を来たしている場合があります。過労など疲れがたまり過ぎている場合は休養と睡眠を十分取るようにします。

(2)ストレス発散

極度のストレスによって脈拍に異常を来たしている場合があります。ストレスを適度に発散することや、ストレスの要因を避けることで脈拍が正常値へ戻る場合があります。ただしストレス発散方法に飲酒や喫煙を用いるのは不健康な状態で心臓に負荷がかかり、脈拍の乱れを余計にひどくする可能性があります。ストレス発散は、軽い運動、カラオケ、入浴、アロマなどで発散することをおススメします。

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8)脈拍を正常値に戻すために摂取して効果のある栄養素とは

脈拍を正常値に戻すために、摂取して効果のある栄養素を2つご紹介します。

(1)ビタミンA

自律神経を整えるのに効果のある栄養素と言われています。ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれています。夕食などに取り入れ、その後の睡眠を十分に取ると、身体の休養にビタミンAの働きが加わり、脈拍を正常値に戻す効果がより高まると言われています。

(2)カルシウム

ストレスへの対処に効果のある栄養素と言われています。牛乳や小魚に多く含まれています。チーズやヨーグルトのような乳製品でも効果的に摂取できます。

9)脈拍を正常に保つために!日常生活からの4つの予防ポイント

(1)睡眠・休養を十分に取る

睡眠不足や過労による自律神経の乱れで脈拍の異常の原因になることは上記でご説明しました。睡眠はストレスの解消にもつながるのでストレスに起因する脈拍の異常を整えることも期待できます。

(2)ストレスをためないようにする

ストレスがたまると、脈拍の異常の原因になります。またストレスから食べ過ぎやアルコール類の飲み過ぎ、喫煙などにつながると、かえって脈拍を正常に保つことができなくなる恐れがあるためストレスをためないようにすることが大切です。 

(3)適度な運動をする

運動を生活に取り入れると、ストレス発散の効果があるのはもちろんですが、適度に血液の循環が良くなり、代謝も上がるため心筋梗塞や狭心症などの心臓系の病気予防にもつながります。

(4)食べ過ぎない・アルコール類を飲み過ぎない

食べ過ぎやアルコール類の飲み過ぎは、不健康な状態で心臓に負荷をかけます。自律神経の乱れを誘発する恐れもあり、自律神経の乱れから脈拍の異常をまねくことにもつながります。また食べ過ぎて肥満になると、心臓に負荷がかかり心筋梗塞や狭心症などの心臓系の病気を誘発する恐れがあります。



今回のまとめ

1)脈拍数の正常値解説

2)脈拍数の年齢による正常値解説

3)脈拍の正しい測り方の3つのポイントとは

4)脈拍が早い人の考えられる原因とは

5)脈拍が遅い人の考えられる原因とは

6)不整脈の考えられる3つの原因とは

7)正常値へ戻すために自分でできる2つの対処法とは