カウンセリングを受ける男性

緊張した時など脈拍が早いと感じることはありませんか。それが長期間続くとどうでしょう。脈拍が早いことで気持ちが悪くなったり、悪い病気ではないかと不安になるのではないでしょうか。今回は脈拍が早い原因や対処法、考えれらる病気などをご紹介していきます。



脈拍が早いのはなぜ?考えられる5大原因と病気の可能性


1)脈拍の正常数値とは 

心臓は全身の動脈へ血液を送り出したり、全身の静脈から心臓へ血液を取り込むために規則的に収縮したり拡張したりしています。この、収縮と拡張を繰り返すときの動きを心拍動といいます。心拍動は手首などの動脈に伝わり脈拍として感じることができます。

(1)一般成人

一般成人の脈拍の正常値は60~100/分です。脈拍数は体格や筋力量、新陳代謝により異なります。

(2)高齢者

60~80/分

(3)中学生~高校生

60~100/分

(4)小学生

70~110/分

(5)乳幼児

100~140/分

乳幼児の脈拍数が多いのは大人よりも新陳代謝が活発なためです。一般成人の脈拍が100/分を超えると「頻脈」、60/分未満は「除脈」といい不整脈と診断されます。また、脈拍には速さだけでなくリズムや強さもあります。脈拍を計測していて、一定の強さで「トントントン」と触れればよいのですが、途中で途切れる、弱くなる、強くなることがあると不整脈と診断されます。脈拍の測り方を記載しますので、一度計測してみてください。

2)脈拍の正しい測り方の5つのポイント

(1)姿勢

楽な姿勢で2~3分経ってから測り始めます。

(2)計測の位置

時計の秒針を見ながら図るため腕時計を付けている手で、反対側の手首の関節より下の親指側で脈を確認します。

(3)計測時の指

脈を取るには、人差し指、中指の2本(または薬指をいれて3本)の指をそろえて測ります。

(4)時間

15秒間、腕時計で時間を測ります。その15秒間の値を4倍したものが1分間の脈拍数です。

(5)逆側の手

慣れていない人は、反対側の脈拍数も計測してみましょう。左右に脈拍数の差がある人は、片方の腕の血行が悪いなどの異常があります。時間を置いて再度計測してみましょう。

Stethoscope in hands

3)原因とは?脈拍が早い場合に考えられる5大原因

(1)緊張・興奮

交感神経が優位に働き、心臓を動かす信号が必要以上に送られるために脈拍が早くなる。運動後や入浴後も同じような理由で脈拍が早くなる。

(2)ホルモンバランス

女性の場合は女性ホルモンのバランスが乱れることにより、脈拍が早くなることがある。更年期や月経前、排卵期、ストレスなどでホルモンバランスが乱れている場合にみられる。

(3)ストレス

ストレスは言い換えると強い緊張状態であるため、ストレスがたまっている時にも、交感神経が優位に働き脈拍が早くなる。

(4)貧血気味

貧血気味でも脈拍が速くなることがある。全身へ酸素を送るための赤血球が不足しているためと考えられる。

(5)低血圧

低血圧の人も脈拍が早くなることがある。また普段、低血圧ではなくても血圧が低下すると脈拍が早くなることがある。

4)症状が続く場合は注意!考えられる9種類の病気とは

(1)バセドウ病(甲状腺腺機能亢進症)

甲状腺のホルモンの分泌が過剰になると、全身の代謝が必要以上に高まる。そのため、動悸がして脈拍が早くなる。その他、食欲旺盛、興奮しやすくなる、体温があがる、汗をかきやすくなる、やせるなどの症状がある。

(2)心房細動

心房で電気興奮がグルグル旋回するリエントリーが行われ頻脈がおきる。脈拍が600/分以上になり、不規則になる。症状は他に動悸や息切れ、疲れやすい、胸が苦しいなど。

(3)心室細動

心臓内で電気興奮がグルグル旋回するリエントリーが行われ、心室全体が痙攣し収縮しなくなる。心臓から血液が送られなくなるため、心臓は一時停止状態になる。そのため症状は突然虚脱状態になり顔が青白く、瞳孔が拡大。脈拍や心拍、血圧を測定できなくなる。2~3分以内には心肺蘇生を開始し、AED等での電気ショックを送る必要がある。

(4)心室頻拍

心室頻拍の連発数が少ない時は脈拍が抜けるような感覚がある。また、動悸が突然始まったり止まったり、動悸とともに胸痛や胸の不快感がおこる。脈拍が速くなると血圧が低下するため脳虚血をおこし、めまいやふらつき、失神がおこる。原因は心筋梗塞や心筋症などの病気が関係しているか、心臓の病気がなく心臓の筋肉に変性が生じ異常電気回路ができてしまったことが考えられる。

(5)発作性上室性頻拍

突然脈拍が早くなり、しばらく続いたあと突然止まるという症状がでる。症状は他に動悸、胸痛、めまい、まれに失神。この異常なリズムの原因は心室以外の組織(心房等)から生じる。

(6)WPW症候群

突然脈拍が速くなり、しばらく続いたあと突然止まるという症状がでる。症状は他に動悸、胸痛、めまい、脱力感、息切れ、まれに失神。通常、心房と心室の間には一本の回路で接続されているが、それ以外にケント束という別の回路がもとで不整脈が発生する。先天性疾患。

(7)アダムス・ストークス症候群

不整脈によって一時的に心拍数が減少し、脳への血流が不足しておこる失神がこの病気の症状。この病気は頻脈と徐脈のどちらの不整脈でもおこる。頻脈が原因の時の脈拍は200/分を超える。

(8)自律神経失調症

自律神経は交感神経と副交感神経の2つがあり、双方のバランスが崩れておこる。症状は不眠、疲れやすい、動悸、頭痛、脈拍が速い、やる気がでないなど。

(9)過換気症候群

急に呼吸が苦しくなり、動悸、めまい、手足のしびれ脈拍が速くなるなどの症状を引きおこす。発作がおこると「死ぬのではないか」と本人も周囲も思うが、30分程度で自然に治まる。病気やストレスなどが原因でおこる。



今回のまとめ

1)脈拍は心拍動が手首などの動脈に伝わったもので、体格や年齢により正常値が異なる

2)脈拍が早い原因は緊張やストレス、ホルモンバランスや貧血、低血圧などさまざま

3)脈拍が早いことで考えられる病気は心臓病が大半を占める