病院で診察中の男性の患者

知らない間に首の後ろにできものができていた。そんな経験はありませんか?ニキビなど、良性のものであれば良いのですが、悪性の場合もあるため油断は禁物です。今回は、「首の後ろのできもの」について、考えられる原因と病気をご紹介します。



首の後ろにできものが?対処方法と注意の6大原因とは


1)そもそもできものとは何?できものの3つの種類とその違い

(1)ニキビなど、皮脂などを原因とするもの

直径1mmから3mm程度の小さなできもので、中心に白や黄色の芯があったり、中心部が赤くなっているものは皮脂を原因とするできものであることが多いです。基本的に良性のもので、つぶれたり、皮脂が自然と吸収される形で無くなることがほとんどですが、対処のしかたによっては跡が残ってしまう可能性もある為注意が必要です。

(2)イボなど皮膚の変性によるもの

黒や赤の突起のようなできもので、つまんでも痛みを感じないような場合にはイボである可能性が高くなります。加齢や皮膚のケアを怠るとできやすいのですが、ニキビと違い自然になくなることはほとんどありません。害のない場合がほとんどですが、見た目の問題もあるため外科的に手術(切除)などで切り取る事もできます。

(3)腫瘍(しこり)

できもので最もやっかいなものが、腫瘍(しこり)です。良性のものと悪性のものがありますが、悪性の場合にはガンである可能性もあるため、早急に病院を受診する必要があります。ニキビやイボなどと比較しても、場合によっては直径数cmにもなる場合もあり大きいのが特徴です。良性か悪性かの判断は難しいため、自己判断は禁物です。

2)首の後ろにできものができるのなぜ?症状の4大原因とは

(1)皮脂や細菌によるもの(ニキビ)

ニキビとは、汗や皮脂などを出す皮膚の表面に、アクネ菌と呼ばれる細菌が感染する事でできるできものです。アクネ菌自体は常在菌(体の表面や体内などに常に存在している細菌)として人体に害はないはずですが、体質や皮脂が多い人などではニキビとして症状が現れる事があります。中心部に黄色や白の芯がある場合には、その内部に脂が溜まっているという事になります。

また中心部が赤い場合には、炎症を起こしている段階でまだ皮脂は溜まっていません。この場合では無理に潰そうとすると跡が残ってしまう可能性が高くなります。いづれの場合でも、しっかりと洗い常に清潔な状態を保つことが大切にです。

(2)イボ

イボは、年齢の経過とともに自然にできる皮膚の変性です。赤いものや黒いものがありますが、食生活や睡眠不足、またお肌のケアが充分でない場合などによくできます。顔や頭などは洗浄などをしっかりと行いますが、首はおろそかになってしまいがちです。黒いものは皮膚そのものが変性して起こるもので、多くの場合は良性で害はありません。

また赤いものは、「血管腫」と呼ばれるもので、原因は分かっていませんが、何らかの要因で血豆のようなものが皮膚にできる状態をいい、こちらも良性で体に害はありません。食生活などの生活習慣の改善と共に、シャンプーやボディーソープなどが体質と合っていない可能性もあるため、首以外にも症状があるような場合には体質に合ったものを探してみると良いでしょう。ただ、一度できてしまったイボは自然になくなる事はありません。見た目上どうしても気になる場合は、病院で手術による切除など、外科的な治療を行います。

(3)皮膚の炎症などによる一時的なもの

髪が触れることでの炎症など、何らかの原因で肌荒れを起こしてしまっている場合も。小さなぶつぶつができてしまう場合もありますが、こちらも一時的なものであり基本的に体に大きな害はありません。原因としっかりと取り除く必要があります。冬場などでは、マフラーなど衣服のこすれで起こる場合もあります。

(4)虫刺され

こちらは反対に夏場に多くなりますが、蚊を始めとした虫に刺されたことによる虫刺されの場合もあります。刺された虫によっても異なりますが、直径1cmから2cm程の小さな腫れものができる場合が多く、強いかゆみを伴いますが体に害のない場合がほとんどです。ただし、ハチなど毒を持っている虫もいる為、痛みを伴う場合にはすぐに病院を受診してください。

症状がかゆみだけなら、市販の軟膏などでかゆみを抑えることもできます。畳に潜んでいるダニやペットのノミなど、生活環境に原因がある場合には、根本となる原因を取り除かなければ何度も繰り返し悩まされることになります。換気や掃除をしっかりと行い、犬や猫などではノミ対策グッズや薬品を使用するなどして対策を行ってください。

3)試せる応急処置はあるの?症状への対処方法とは

(1)ニキビの場合には

ニキビの場合には、つぶす事で早く治る場合もありますが、体質によっては跡が残ってしまう場合もある為注意が必要です。中心に白や黄色の芯がはっきりとある場合には、つぶすことができます。つぶす場合は、しっかりと手を洗って感染症などにならないように十分注意してください。ニキビを中心として、両側から爪で挟み込むように圧力をかけて潰しましょう。

中の脂をしっかりと出し切って、消毒液やアルコールなどでしっかりと消毒をして絆創膏(ばんそうこう)などで保護してください。大きさにもよりますが、大きい場合には出血を伴う場合もあります。また痛みが生じる場合もあるため、自分で対処が難しい場合には皮膚科などで処置をしてもらう事もできます。自然に消えるのを待つこともできますが、何かの拍子につぶれてしまう可能性もあるのでこの場合も絆創膏を貼るなどしてしっかりと保護してください。

(2)炎症・虫さされの場合には

また軽い炎症や虫刺されの場合には、薬局などで市販されている軟膏(塗り薬)を塗る事でもかゆみや腫れを抑える事ができます。たくさんの種類の薬が販売されている為、しっかりと注意事項を読みましょう。分からない場合や迷う場合には、薬剤師や登録販売者などに相談して自分の体質に合ったものを使用してください。

(3)イボ・腫瘍の疑いがある場合には

イボや腫瘍の場合には自分でできる対処はほとんど無いですし、無理に取ろうとすると細菌感染などの可能性もあります。また主要では悪性の場合、予想外に早く進行してしまいます。できるだけ早く、病院を受診してください。

4)これって病気?病気かどうかのチェック項目と判断基準とは

病気かどうかを判断するポイントは、「大きさ」と「痛み」と「症状が続く期間」です。ニキビや虫刺されなどと比較して数cmにもなるような明らかに大きなしこりである場合、腫瘍などの可能性があります。また虫刺されでも、痛みを伴う場合にはハチやクモなどの毒を持つ虫に刺されてしまった可能性もあるため、病院の受診が必要です。

Doctors who have medical records and doctors have a tablet

5)症状が続く場合は注意!考えられる2種類の病気とは

(1)腫瘍(ガン)

良性の腫瘍であれば問題無いのですが、悪性腫瘍(ガン)の可能性もあります。もし悪性であれば、若い人程進行も早くなるためすぐにでも病院で診察を受ける必要があります。がんであると診断された場合には、症状や状態などによってさまざまな方法で治療を行う必要がありますが、診断が早ければ早い程治療の選択肢も多くなります。可能であれば年に1、2回程度は健康診断やがん検診を受け、気になる症状がある場合にはその場で相談するようにしましょう。

(2)悪性リンパ腫

悪性リンパ腫とは、人の免疫システムである「リンパ球」という白血球が関係しています。この白血球が増える事で、リンパ節が腫れたりすることを「リンパ腫」と言います。熱が出て、大量の汗をかいたり、全身に倦怠感(だるさ)を感じる場合にはリンパ腫の可能性が高くなります。

リンパ腫の腫れ自体は人の免疫システムとして自然な事ですが、リンパ腫になるという事は、何らかの病原体に対して免疫システムが働いているということになるため、原因をしっかりと追究していく必要があります。風邪など、重大な病気以外でも腫れることもありますが、念のために病院を受診すると安心でしょう。

6)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法

首にできものができた場合、まず皮膚科を受診する事をおすすめします。皮膚がんの診断は皮膚科で行いますが、リンパ腫が疑われる場合には循環器内科などの専門の診療科を紹介される場合もあります。リンパ腫では、さらに原因によって様々な検査が行われます。今回は、皮膚がんの場合での検査や治療方法をご紹介します。

(1)検査方法

皮膚生検という、しこりの一部を切り取り顕微鏡などで細胞を調べる検査が最も一般的ですが、ダーモスコピーと呼ばれる皮膚を直接顕微鏡などで調べる検査も行われます。またがんである疑いが強い場合には、エコーやCTなどの画像診断によってがん細胞の広がりや深さなどを検査し、手術で切除する範囲を決める事になります。

(2)治療方法

放射線や薬物による治療が行われる場合もありますが、皮膚がんの場合には手術による切除が最も一般的な治療となります。範囲が広い場合には、切除したあとにお尻や太ももなどから皮膚の移植を行う場合もあります。また、初期の有棘細胞がん(棘を伴う皮膚がんの一種)などの医療では、「凍結療法」と呼ばれる液体窒素でがん細胞を急速凍結して壊す治療が行われる場合もあります。

がんの治療では、検査・治療ともに状況によってさまざまな治療法がある為、費用を計算するのは難しくなりますが、高額医療費制度や保険の給付など、がんでは様々な給付を受けることができます。加入している健康保険や、がん保険などをしっかりと把握しておくと安心です。また、一部の保険では過去にがんを患った経験があると加入できない保険や、がんには適用されない保険もたくさんあります。健康なうちから、予め保障内容などをしっかりと見極めて保険に加入する必要があります。

7)生活習慣を整えよう!首の後ろのできものへの予防習慣とは

皮膚の症状は、虫刺されを除いて生活習慣と非常に密接な関係にあります。食生活で脂質を多く含むものを摂取していると、皮脂の分泌量が増えてニキビなどを発症する可能性が高くなってしまいます。また、睡眠不足も、肌の状態を悪くしてしまい、結果的にニキビやイボなどを引き起こしてしまうでしょう。そして皮膚がんは、紫外線によるものが原因の大きな割合を占めています。

夏場などの紫外線が強い時期の外出や、海で泳いだり、照り返しの強い雪山でのウィンタースポーツなどが原因になる事もあり注意が必要です。しっかりと紫外線から肌を守るため、日差しを防ぐものを着用したり、日焼け止めを塗るなどの対策が予防の重要なカギとなります。



今回のまとめ

1)そもそもできものとは何?できものの3つの種類とその違い

2)首の後ろにできものができるのなぜ?症状の4大原因とは

3)試せる応急処置はあるの?症状への対処方法とは

4)これって病気?病気かどうかのチェック項目と判断基準とは

5 )症状が続く場合は注意!考えられる2種類の病気とは

6)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法

7)生活習慣を整えよう!首の後ろのできものへの予防習慣とは