シニア男性の問診を行う医者

平成26年厚生労働省の報告では高血圧患者は年間6932人と、決してまれな病気ではありません。そして、高血圧性疾患の年間医療費は1兆8000億円を超えています。

今回はこの高血圧の基準値の解説、予防のポイント、摂取すべき食材や予防法をお伝えいたします。






高血圧の基準値解説!3つの改善方法とは


1)健康に密接な血圧値

人の身体は激しい運動などをすると血圧が上昇します。しかし、これは高血圧ではなく静かに(安静に)していても正常よりも血圧が常に高い症状を高血圧と言います。

反対に、いつ測っても正常よりも常に血圧が低い症状を低血圧と言います。

(1)血圧の標準値とは

上記でも記した様に運動した時は一時的に血圧は上がりますし、他にも病院で診察を受けている時の緊張から、血圧が上昇する人もいます。

血圧は場所・行動・時間によって簡単に変動してしまうものなので、治療ガイドラインで決まっているのが下記となります。

診察室:上が140・下が90

家庭内(日中):上が135・下が85

家庭内(夜間):上が120・下が70

と標準値が設けられています。

(2)血圧の基準値とは

高血圧を判断する時の基準値は健康な人を検査した時の値を元に算出されていて、年代によって違いがありますが大まかに成人の治療ガイドラインによると下記です。

上:120~129

下:80~84

上記が基準の血圧値になっています。

2)高血圧の基準値とその度合いとは

血圧の上が140以上・下が90以上になると高血圧で、逆に低血圧の数値は、上が100未満・下が60になると低血圧と言えます。

一般的に収縮期血圧(上)と拡張期血圧(下)の測定から段階の分類があります。上が130~139・下が85~89は正常の範囲内ではあるけれど少し高め。上が140以上・下が90以上になると高血圧と言えます。

(1)高血圧の軽度・中度・高度とは

軽度・中度・重度の3段階に分けられていて、それぞれ軽度は上が140~159、下が90~99、中度は上が160~179、下が100~109、重度では上が180以上、下が110となっています。

重症高血圧の場合は、身体の状態によってはすぐに治療を始める事になります。

(2)血圧3段階の症状とは

3段階それぞれ怖いのは、症状が現れない事なのです。症状が出た時には、すでになんらかの病気(合併症)が進んでいる事が多く「サイレントキラー」とも言われています。

高血圧が長く続くと肩こりや頭痛を起こす事がありますが、これらは一時的であったり、心身のストレスでも起こりうる事なので、高血圧が原因だとは判断出来ないそうです。

3)血圧測定の4つのポイント

血圧測定にはいくつかポイントがありますが、男女での違い・年齢・日中・季節でも違いがあります。

(1)男女の差や年齢で血圧に差が出る

血圧に男女差があり、男性のほうが高く女性の方が低いです。それは女性ホルモンのには血管拡張作用で血圧の低下に繋がります。

更に男女差の他にも年齢差があり、年齢が高くなると血圧も高くなるようです。小さな子供の場合には体格の差によっても違います。

(2)朝、昼、夜の血圧の違いとは

1日の始まりから家事や仕事で動いていると、徐々に血圧が高くなっていき昼間にピークをむかえます。夕方から夜にかけて血圧が低下し始めて夜眠りについた後、午前3時ごろが一番低いそうです。

昼間血圧が高く、夜血圧が低い人の事ををディッパー型、逆の人を、ノンディッパー型と呼んでいます。ノンディッパー型は、血圧が乱れてしまった重症の人に多いです。

(3)季節・食後・運動直後での違いは

血圧は、一般的に暖かい季節では低くなり寒くなると高くなると言われています。

1日の中で1番変動が食前・食後で、食前は交感神経が活発になる事から上がっていきます。食後には根幹神経が抑えられてくるので、血流も緩やかになり血圧が下がっていきます。

更に運動中筋肉に大量の血液を運ぶ為血圧が上昇しますが、運動後は筋肉を休ませると徐々に血圧が下がっていきます。

(4)血圧を正しく測るには

1:騒音や冷えも血圧を上昇させてしまうので、静かな場所で室温を20度前後に保って測定します。

2:リラックスした状態で測定します。深呼吸すると効果的です。酒・喫煙・入浴は血圧変動に関係しますので避けましょう。

3:測定時、腕帯をつけた腕や手首を心臓の高さに合わせて測定しましょう。

屈んだり力が入ると数値が変わってしまうので、気をつけましょう。

4:1日の中でも血圧は変動します。毎日決めた時間で測定しましょう。

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4)高血圧の人に共通してみられる症状

先にも記しましたが、高血圧の人にはほとんど症状はありません。逆に低血圧の場合はどんな症状があるかというと

血圧が低いとどんな変化があるか

血圧が低いままだと、身体に栄養素が十分運ぶ事が出来なくなり、神経にも栄養が届きにくく神経の働きに障害が起きてきます。それは、運動神経や自律神経にも大きく影響してきます。

5)高血圧の主な原因とは

高血圧になるには、いくつか病気が原因があります。その1つに糖尿病があります。糖尿病患者が高血圧になりやすいのはなぜかというと

(1)ブドウ糖濃度の増加

糖尿病は血液中のブドウ糖濃度が高いと、血中のバランスが崩れ細胞外の浸透圧が高くなります。そこで、細胞膜を通って水分を移動させて浸透圧の差を小さくし、同じ濃度になろうとする作用が自然と働きます。

すると、細胞外の体液と血液が増加します。循環する血液量が多くなると、血液を送り出すポンプの心臓に負担をかけてしまいます。

そして期血圧が高くなって高血圧になってしまうのです。

(2)高インスリン血症

糖尿病で血液中の血糖が多い状態が続くと、インスリンが追加で分泌されます。血液中にインスリンが増えた為に、高インスリン血症となります。

インスリンは腎臓でナトリウムを体内にとどめる為再吸収を促進するので、血液中のナトリウムが上昇します。

すると、浸透圧の影響でバランスを保とうと、他の細胞から水分を取り込もうとした結果血液量が増えるので、血圧が上がってしまうのです。

6)高血圧を放っておくリスク

症状が現れない高血圧。病院で初めて高血圧である事を知る人がほとんどで、そのまま放っておくとどんな病気やリスクがあるんでしょうか。

放置は合併症を引き起こす

高血圧をそのまま放置しておくと、脳や心臓、腎臓、目などに大きな合併症を起こします。

たとえば、脳の血管障害が進んでしまうと、脳梗塞が起こりますし、全身に血液を送れなくなる心不全や冠状動脈に動脈硬化症が起きてしまうと、狭心症や心筋梗塞を引き起こします。

7)高血圧になったらすべき検査と治療とは

まず高血圧だと分かった場合、必要なのは検査。その検査はどういったものか、費用はどの位でその科へ行くべきかというと

(1)必要な検査・治療はどういうものなのか

高血圧の検査は、スクリーニング検査が行われます。内容としては、問診、血圧測定などの診察、肥満の判定、尿検査、血液 検査、眼底検査、心電図検査、胸部X線検査です。

ここで軽度の高血圧で、合併症はない確認がされれば運動や食事など、生活習慣に関する指導が行われます。しかしスクリーニング検査で血圧が高かったり、合併症の疑いがあった場合にはさらに詳しい検査が行われます。

高血圧が一時的なものなのか、他の病気が原因によるものなのかを判断します。病気を特定できればその病気を治療します。一時的なものの場合には、高血圧の度合いと臓器障害や合併症の有無などを調べた上で治療計画を立案します。

(2)治療費はどのくらいかかるのか・どの専門医へ行けばいいか

高血圧の治療費は度合いによって違うので、症状が重ければそれだけ多くの治療費を負担することになります。更に合併症の糖尿病になっていれば、更に負担が大きくなってきます。

高血圧の治療で検査は毎回では無いのでさほど費用の負担は無いですが、最も負担になってくるのは薬代です。

高血圧の人がよく処方されるアンジオテンシンII受容体拮抗薬の場合、1錠に100円ほどかかるそうでそれを1カ月飲み続けると、100円×31=3,100円となり大きな負担を感じないかもしれないですが、重度の高血圧で2錠、3錠と薬が増えてしまったら費用も2倍3倍となってしまいます。

高血圧患者が増えているのにまだまだ専門外来は少ないですが、様々な診察をした上で治療してくれるので安心です。

Doctor and patient are discussing something, just hands at the table

8)高血圧解消の為の日常生活でのポイント

高血圧になってしまったら、どうすれば解消出来るでしょうか。運動や生活習慣など様々なポイントを紹介します。

(1)食生活、運動で見直すポイントは

塩分控えめでバランスも良く野菜中心の食事を心がけると良いようです。特に高血圧患者には、マグネシウムを含む食品が効果的です。マグネシウムには、血管を柔らかくして血流を良くする作用があるので健康な血圧を維持しやすくなるそうです。

食事と合わせて行うと良い運動はきついと感じる程度の運動を毎日30分(10分を3回でも良い)行うと良いそうです。

具体的には、早歩きでウォーキング・水中運動・自転車です。毎日継続する事がポイントです。ただ、身体に無理の無い程度に行いましょう。

(2)生活習慣、睡眠を見直すポイントは

飲酒や喫煙は控えるようにしましょう。飲酒は一時的に血行を良くし、血圧を下げる効果がありますが、飲み過ぎてしまうと逆に血圧を上げてしまいます。

適量としては、男性で日本酒1合ビールなら中ビン1本焼酎なら半合弱位で、女性はその半分~3分の2程度と言われています。

タバコが高血圧の原因かどうかはまだ分かっていませんが、喫煙で血圧が一時的に上がります。動脈硬化を進めてしまうのでその為に、血圧が高めの人は本数を減らす事を勧めまられます。

9)高血圧の人が摂取すべき7つの食材

塩分控えめでバランスの良い食事とはどういった物なのか、おすすめの献立とその効果を紹介します。

(1)玉ねぎととも他のサラダ

玉ねぎには血中の善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らす効果がありますし、薄皮には血管を柔軟にする作用があります。トマトと合わせる事で血液をサラサラにします。

(2)モロヘイヤとジャガイモのスープ

モロヘイヤには毛細血管を強くする作用があり、ジャガイモには余分な塩分を身体の外に出す作用があるので温かいスープにすると、更に効果が期待できます。

(3)セロリと人参のきんぴら

セロリには血管を拡張してくれる作用があり、人参には悪玉コレステロールを減らしてくれる作用がある事で、高い血圧を下げる効果が期待できます。

(4)昆布を活用した料理

昆布には利尿作用がありむくみをとって血圧を下げる作用があるのですが、昆布単体での食事は献立に困ると思うので、是非湯豆腐にしてみてください。

10)高血圧を未然に防ぐ為の予防ポイント

高血圧になら無い為に、そして防ぐ為にも習慣づける事が大事です。

(1)過食に注意

健康な人にも言える事なのですが暴飲暴食を避けて、血圧を上げ無いように肥満を解消する事が大事です。

(2)間食・夜食に注意

間食や夜食は肥満の素になるので習慣を見直す必要が有ります。

減量は個人差があるにせよ、約4~5キロ位を目安に減量すると、血圧を下げる効果が見られるようです。減量するには上に記したように、バランスの良い食事に加えなるべく運動を心がける事も大時になります。






今回のまとめ

1)血圧の標準・基準値を知る事

2)高血圧には自覚症状がほとんど無い

3)高血圧は放置しておくと合併症(糖尿病など)を引き起こす

4)生活習慣を見直す事で高血圧は予防できる