お茶を飲んでリラックスしている女性

日々の食生活や生活習慣により血圧や血流について、悩まれている方は多いでしょう。

運動不足や食べ物の偏りなどにより変化する体質を改善するのは、漢方でも生薬の作用で効果があることが判っています。今回は、血行促進と漢方についてご紹介します。



【血流改善】血流と漢方の関係って?効果的な漢方5選


1)そもそも漢方とは?

(1)漢方は医学の1つ

漢方とは、漢時代に生まれた病気の対処・改善に向けた一つの医学の事を言いいます。病気に対する生薬の処方に関して取りまとめたまとめた古典書「傷寒論」などが伝わり、日本で「漢方医学」が発展しました。

西洋の医学は「病気(ウィルス)」の根源を分析した処方であるのに対し、漢方は身体の一部分の症状だけを見るのではなく、身体全体の状態を見て処方する事が大きな違いです。

(2)漢方の3つの考え方

患者の体質などの体の個性を「証」と言うカルテを作り、体全体の状態を正常に戻すことで結果的に病気を治していくという考え方が漢方の真髄であると言えます。

漢方では、体の構成を「気=気力」「血=血液」「水=血液以外の体液」の3つの要素のバランスが健康に重要であると考え、病気の際はいづれかが不足・低下によるバランスの崩れを分析し処方することからも、体全体を捉えた医学が漢方であると考えられています。

2)漢方が血流の改善に効く?メカニズムやその訳とは

(1)そもそも血流の改善とは

漢方が血流の改善に効くメカニズムですが、まずは血流の改善についてどういう状態かを理解した方が良いでしょう。

血流の改善とは、血圧が正常値に戻り血液がサラサラになることで、毛細血管まで血液が循環し、血液中の老廃物が排出される状態を言います。

(2)血行が促進されるとどうなる?

血液の循環が良くなると、「高血圧」「低血圧」「肩こり」「腰痛」「冷え性」「むくみ」などが改善します。

このように血流に効果のある、生薬は「地黄」「芍薬」「当帰」「桃仁」「牡丹皮」などがあります。血流の改善に効く具体的なメカニズムは、それぞれの生薬の作用により異なります。

例えば「牡丹皮」では、生薬に含まれる成分が「血小板凝集抑制作用」を起こし血流を良くする効果があったり、「当帰」は補血作用により血液量を多くしたりと、様々な作用による血流改善へとつなるメカニズムがあると言えます。

他にも血管に脂肪やコレステロールなどの排出を促す作用、血管を弛緩する作用などを起こす生薬があり、このような作用のある漢方薬を服用すると、血管の隅々まで血液が流通するようになることや、血管壁にこびりついた汚れを掃除して蘇らせるという効果があります。

3)血流・血行改善に効果的な漢方5選

前述のとおり、血流・血行改善に効果のある生薬はご説明しました。ここでは、その生薬を利用した漢方薬について解説します。

作用と効果の異なる漢方を記載しますので、自身の血流の問題の原因により処方の参考としてください。

(1)防已黄耆湯

血流がわるくなり、足などにむくみが出ている人に効果的です。むくみが出る場合は、漢方で言うところの「気」のバランスが乱れている症状です。

この防已黄耆湯は、血流を良くし栄養をおぎないつつ余計な体の中の水分を排出する作用があります。

(2)当帰芍薬散

体のすみずみまで血がめぐらない症状である貧血や冷え性などに困っている人に効果的です。貧血や冷え性の場合は、「血」のバランスが乱れている症状です。

この当帰芍薬散は、全身に栄養を与えて足りない血を補い、血行をよくする作用があります。

(3)牛車腎気丸

水分を体の許容以上に摂取した際の顔のむくみや吐き気や頭痛などに困っている人に効果的です。顔のむくみや頭痛の場合は、「水」のバランスが乱れている症状。

この牛車腎気丸は、血流を良くし余分な水分を身体から排出するだけでなく水分のバランスの偏りを整えてくれる作用があります。

(4)桃核承気湯

血行の循環が悪く、肩こりの症状が出ている人に効果的です。肩こりの場合は、「血」のバランスが崩れている症状です。この桃核承気湯は、血液循環を浴して、便通やホルモンバランスも整えてくれる作業があります。

(5)冠元顆粒

血圧やコレステロール中性脂肪が高い、舌や唇が紫色などの症状が出ている人に効果的です。「血」のバランスや「水」のバランスが崩れている症状です。

この冠元顆粒は、ドロドロの状態になった血液をサラサラにして流れをスムーズにする作用があります。

漢方

4)摂取方法を理解しよう!漢方の正しい摂取方法と注意点とは

漢方薬の摂取の仕方は、処方した薬により若干異なり、煎じて飲むタイプもあれば、液状のもの、錠剤のものと様々です。

(1)煎じてのむタイプ

生薬をそのまま煎じるため、成分も濃く香りもあり、効果が一番高いですが、コーヒーを入れるようにドリップして、一日三回に分けて飲む形で摂取してください。

(2)液状のもの・錠剤のもの

各薬に記載された量を、白湯又は水で飲んでいただくのが良いでしょう。なんで白湯なのか?と疑問に思う方もいるかと思いますが、薬を効果的に体内で摂取するには最適な飲み物が白湯だからです。

その為、水であれば同様と考えて良いですが、その他の飲料で摂取する場合は効果が若干異なるので注意してください。

(3)漢方は食前に

次に、漢方は食前に飲むのが基本です。食前と一概に言いますが、特に空腹時で体が一番栄養を摂取しやすいタイミングを意味しています。

(4)薬との飲み合わせに注意

漢方の効能を最大限引き出すには上記の飲み方ですが、一番注意が必要なのは薬の飲みあわせです。既に医師から処方されている薬があったり、自分の特性を考えて漢方を処方しないと、体の悩みが更に悪化するなどの症状が発生する可能性があります。

是非とも医師や薬剤師に相談しながら摂取してみましょう。

5)一緒に摂取を!血流・血行改善に一緒に摂取したい食材5選

病院で処方される薬は症状を直接対処するものですが、漢方は体の調子を整える事で症状を改善するものです。その為、即効性のあるものではありませんが、体質を改善する事が期待できるため、長い目で見た効果を実感する事ができます。

しかし、体質を改善するのには漢方だけでなく、そもそも日常生活で摂取する食べ物も改善する事も重要です。ここでは、血行を改善するのにお薦めする食材を5つご紹介します。

(1)納豆

納豆には「ナットウキナーゼ」という成分が含まれ血管内にできた血栓を溶かす作用があります。

血栓とは、血管が傷ついた際にできるもので、血管が修復されると排出されるのですが、排出されずに血管内に残る塊です。この血栓を新たに作らせない働きをするのが「ナットウキナーゼ」で、血流の改善につながります。

(2)豆腐

豆腐には、グリシニンやレシチンなど様々な血液・血管に良い成分が含まれています。中でも「グルシニン」は大豆タンパク質の約50%を占めている成分で、コレステロールと中性脂肪の血中濃度を下げてくれる働きがあります。また、レシチンは、コレステロールが血管壁に付着するのを防いでくれる働きがあります。

このように、血液中の脂肪・コレステロールに対して働きをする成分が多く含まれている豆腐で、血流改善につながります。

(3)青魚

イワシやサバなどの青魚は、「EPA」や「DHA」など血液に良い成分が含まれています。「EPA」や「DHA」は、血液の固まりや血栓を溶かす作用があります。

テレビでも「血圧」には青魚が良いと話題になるなど有名ですよね。血栓を溶かす作用は納豆などよりも効果が高いですが、EPAとDHAは熱に弱い性質があるため、なかなか摂取することもできないと言う面があります。

食べる際は、お刺身などで食べる方がよいかもしれません。

(4)タマネギ

たまねぎには硫化アリルと言う成分が含まれています。硫化アリルは血液が固まるのを抑える作用があり、高血圧、動脈硬化にも効果があると言われています。

新たまねぎなどは生で食べると、血液をサラサラにする効果があることは有名ですよね。加熱して食べてもコレステロールや中性脂肪を下げる効果があるので、お薦めです。

(5)アボカド

アボカドは栄養価の高い果物で様々な作用がありますが、不飽和脂肪酸が血液に効果があると言われています。不飽和脂肪酸は、血液中の善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らす効果があり、血液をサラサラにしてくれます。

その他にも多くの栄養が取れるのでお薦めの食材ですが、カロリーが高いので食べ過ぎには注意してください。



今回のまとめ

1)漢方とは、病気を治す効果のある生薬が中国から日本に伝わり「漢方医学」へ発展した。

2)漢方により「血圧」「老廃物の排出」を促進する事で、血流が改善されます。

3)漢方の効果を最大限引き出すには、空腹時に白湯で摂取する事がお薦めです。

4)漢方による体質改善の他に、効果のある食材を摂取する事で体質改善を促進します。