女性の患者にカルテを見せつドクター

血圧が高い症状は、危険な病気に発展しかねない危険因子の1つです。調査では検診などで血圧が高いと言われた30歳以上の割合は男性38%程度、女性32%程度となっています。

今回は血圧が高い原因、放っておく危険性、対処法や予防法の食事のポイントなどをお伝えします。






7つの血圧が高い原因!効果的な食材6選


1)血圧の数値とは

(1)血圧の基準値

血圧とは、心臓が収縮した時に血液が押し出されて血管壁にかかる圧力の事を指します。

正常血圧:

最高血圧130㎜Hg未満

最低血圧が85㎜Hg未満

高血圧:

最高血圧が140㎜Hg以上

最低血圧が90㎜Hg以上

低血圧:

低血圧に定義はありませんが、最低血圧が100㎜Hg以下の場合を指す事が殆どです。

(2)高血圧の男女差や年齢別の血圧について

男性37.2%、女性31.3%と言われ、30歳代で10人に1人、40歳代で5人に1人、60歳以上で2人に1人という割合になっています。

また、血圧の日内変動として血圧は睡眠中には最も低く、起床前から起床後には上がり、夕方から夜にかけては下がる傾向にあります。

高血圧は遺伝的要素の可能性もあり家系的に発症率が高くなることもあります。

2)血圧が高い場合の症状

(1)高血圧の自覚症状について

高血圧は自覚症状がほとんどありません。何となく“頭が重い”“めまい”“耳鳴り”といった事を感じる事もあります。

重度の高血圧になると、動悸や呼吸困難、夜間尿、胸痛、脚の痛みや痺れを伴う事もありますが、そういった場合は他の疾患を併発している場合が殆どです。あまり自覚症状がない事から“サイレントキラー”と呼ばれています。

(2)高血圧が引き起こす頭痛の原因

高血圧の方がかかりやすい病気としては、血管系のいくつかの病気がありますが、脳の疾患について説明をしていきます。主な脳の疾患としては3つです。

・くも膜下出血

頭蓋骨の下には“くも膜下”という膜があります。血管はくも膜下の下を通っていて、その血管に動脈硬化などがあると血圧の上昇により破れてしまう事があります。これがくも膜化出血になります。

・脳出血

頭痛や吐き気、嘔吐が起こり意識不明になるケースもあります。“脳出血”でこれは血圧が高い状態が続くと、脳血管の壁が傷つけられて壊死してしまいます。

それにより小さい血管が破裂をして脳内出血を起こします。出血によりできた血の塊を脳腫と言いますが、大きくなると脳を圧迫して頭痛や意識障害を起こします。

・脳梗塞

脳梗塞は、動脈硬化などに血管の一部が詰まってたり、破れてしまいその先に栄養素を運ぶことが出来ずに脳細胞を壊死させます。

頭痛は起こりませんが、手足の脱力、言語障害や運動障害の後遺症が残るケースもあります。

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3)血圧が高い7つの原因

(1)本態性高血圧

本態性高血圧は、明らかな異常がないのにも関わらず血圧が高い状態の事を言います。高血圧のうち、この原因不明の高血圧は90%以上になります。

ただし、血圧を上げる要因とされているのは、

・塩分の摂り過ぎ

・加齢による血管の老化

・身体的や肉体的なストレス

・過労

・運動不足

・肥満

・遺伝的な要因

が挙げられています。

この中で遺伝的な要因についてですが、両親が高血圧を発症している場合、子供が高血圧になる確率は1/2、両親のどちらかが高血圧を発症している場合には1/3、両親のどちらとも高血圧ではない場合は1/20という結果が出ています。

食事や運動習慣といった生活習慣も大きく関与してきますから、生活習慣に気を付けることで高血圧を発症しないケースもあります。

(2)二次性高血圧

二次性高血圧は、他に疾患があることで起こる高血圧の事を言います。例えば、腎臓病を患っていたり、ホルモン分泌に何らかの異常があるなど、原因がある病気がはっきりしているものを言います。

当然、病気が原因で起こっている高血圧になりますので、腎臓病やホルモン異常などの病気が治癒されると、高血圧も改善されます。

4)血圧が高い状態を放っておく5つのリスク

(1)脳血管疾患

軽い高血圧の人であっても、正常血圧の人の3倍の人が脳卒中により死亡しているというデータがあります。つまり。高血圧の人は、脳血管疾患のリスクが高まります。

(2)心疾患について

脳血管疾患動揺、心臓にもリスクがあり心不全や狭心症、心筋梗塞などの病気に繋がりやすくなります。また、心肥大などを引き起こし心不全や心機能低下につながることもあります。

(3)動脈硬化について

高血圧は動脈硬化と深い関係をもち、高血圧になると血管壁に負担がかかり血管の血液が流れにくくなります。年齢とともに動脈硬化の発症率は高くなりますが、高血圧や、喫煙、糖尿病にかかっている人は通常よりも進行が速い傾向にあります。

(4)腎疾患

体内で老廃物が発生すると腎臓に運ばれ濾過されます。尿を産生するためには、腎臓の濾過機能を使い尿となって体外に排出されます。高血圧の人には濾過機能がスムーズに行われなくなり腎疾患をおこします。

(5)糖尿病

糖尿病はインスリン分泌がうまくいかず、血糖値が上がってしまう病気です。高血圧と糖尿病は生活習慣病だと言われますが、高血圧の人は糖尿病になるリスクが高くなります。

そのため、糖尿病の発症の要因として高血圧が挙げられています。

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5)血圧を下げる為に効果的な6つの栄養素

(1)タンパク質

良質のタンパク質というのは、血圧を下げる効果がります。具体的には“血液をサラサラにする効果がある”“血管を丈夫にする効果がある”“血圧を上げるホルモン分泌を抑える効果がある”という事です。

特に青魚はタンパク質以外にも血栓を予防する効果があるEPAやDHAが入っているためお勧めです。

(2)食塩について

日本人は1日に平均10.7g程度とされています。個人差はありますが、半数以上の人が12g以上を摂取していますが、1日の目標数値は6gとしています。減塩の塩や香辛料を利用して味に工夫をする事が大切です。

(3)カリウム

カリウムには血液中の余分なナトリウムの排出作用、血管を拡張し血圧を下げる働きもあります。食品ではバナナやアボガド等の果物、昆布やワカメといった海藻です。

また、ホウレンソウ、ジャガイモ等の野菜にも多く含まれています。1日の摂取量の目安は3500mg程度です。

(5)カルシウム

カルシウムには血圧をコントロールする働きもあります。乳製品や小魚などのカルシウムを多く含む食品は有効です。

高血圧の発症のリスクが高くなるカルシウム摂取量は1日約500mg以下となっているため、それ以上の摂取を心がけるようにするとよいでしょう。

(6)食物繊維

食物繊維についてですが、過剰なコレステロールやナトリウムを排泄するという重要な役割をしており、降圧作用に効果があります。

腸内環境を整える効果などもあり、人間にとってはとても大切な栄養素です。1日の摂取量摂取量の目安としては20g以上を摂取するとよいでしょう。

6)高血圧予防の4つのポイント

(1)減塩

高血圧の人にはやはり、減塩が効果的です。1日の塩分の摂取を6g以下にする事を目標とすることや、塩分の排出を高めるカリウムの摂取を心がけるようにします。

調理方法の工夫をすることで、減塩をしてもおいしく食事を作ることは可能です。

(2)運動

好ましい運動としては有酸素運動として、サイクリングや水泳、ウォーキング等になります。心臓にあまり負担をかけず、20分以上できる強度の低い運動を行います。

関節に負担をかけないといった意味では、水中運動でゆっくりと長く泳いだり、水中ウォーキングがお勧めです。

(3)節酒

アルコールを大量に摂取する人は、血圧が高く下がりにくい傾向にあります。習慣的な飲酒は血圧を上げるので、ビールであれば中ビン1本、ワインであればグラス2杯、日本酒1合が適正な飲酒量の目安です。

現在は健康志向が強く、カロリーオフの発泡酒なやノンアルコールビールなども販売されている事から、そのようなものに変えて摂取をするという方法も進められます。

(4)禁煙

タバコは副交感神経を興奮させ、一過性に血圧が上がります、その他にも狭心症や心筋梗塞の危険因子でもあるため禁煙をすることは大切です。

煙草の煙に含まれる副流煙は、煙草を吸っていない人にも害を与えます。そうしたことからも禁煙をする事をお勧めします。






今回のまとめ

高血圧の90%以上は本態性高血圧と呼ばれる原因不明のものですが、高血圧になる要因に気を付けることで、発症する事を防ぐ事が出来るほか、自覚症状がほとんどない為に定期的な健康診断で測定をする事が重要です。

1)血圧の数値とは

2)血圧が高い場合の1つの症状とは

3)血圧が高い7つの原因とは

4)血圧が高い状態を放っておく5つのリスクとは

5)血圧を下げる為に効果的な6つの栄養素

6)高血圧予防の4つのポイント