診察を行う女医

血圧の正常値、及び低血圧についてご紹介します。低血圧については高血圧と違い明確な定義はありません。

高血圧ほど重要視されている疾患ではありませんが、実は低血圧にもさまざまな症状があり、身体に影響を及ぼします。今回は低血圧改善の方法もご紹介します。






血圧の正常値とは!低血圧改善の3つの方法


1)血圧の数値とは

(1)低血圧=最高血圧100mmHg以下

血圧とは、心臓が収縮した時に血液が押し出されて血管壁にかかる圧力の事を指します。正常血圧とは「最高血圧が130㎜Hg未満で最低血圧が85㎜Hg未満」となっています。

高血圧とは「最高血圧が140㎜Hg以上で最低血圧が90㎜Hg以上」と定義されます。また、低血圧に定義はありませんが、最低血圧が100㎜Hg以下の場合を指す事が殆どです。

(2)血圧の男女差や年齢別の血圧について

血圧は年齢が上がるほど、高血圧になりやすいと言われています。また、男女差で見ると女性ホルモンに血管拡張作用の働きがあることから、女性よりも男性の方が高血圧になりやすく、女性の方が低血圧になりやすい傾向にあります。

また、血圧の日内変動として血圧は睡眠中には最も低く、起床前から起床後には上がります。また、夕方から夜にかけては下がる傾向にあります。

2)低血圧の4つの種類

(1)本態性低血圧について

原因が不明の低血圧になります。本人が気付いていないことも多くあり、健康診断などの血圧測定をして初めて気が付くという人も居ます。自覚症状がなければ問題はないと言われています。

(2)二次性高血圧について

心臓病などの他の疾患が原因で起こる低血圧の事です。病気が原因であったり、または病気のために服用している薬の副作用が原因である場合も、二次性低血圧に含まれます。

症状としては“めまい”“ふらつき”“倦怠感”といったものになります。

(3)起立性低血圧

急に椅子から立ち上がったり、床から立ち上がった時に血圧が下がることから起こります。ベッドなどから起き上がるときにも症状がおこることがあります。

症状としては“ふらつき”“動悸”“疲労感”“失神”といった症状を伴います。

(4)食後低血圧について

食後に急に血圧が下がる病気になります。食後性低血圧は重大な疾患を引き起こす可能性があり、失神や脳卒中といったものが挙げられます。

食事の中で炭水化物を取り過ぎないことや、カフェインを取り過ぎないといった事を意識する事が大切です。

3)低血圧の主な2つの症状

(1)疲労感

やる気はあるのに身体が付いてこない。疲れていて、横になっていないといけないけれども病気がないといった場合には低血圧の可能性があります。

疲労感が抜けず、他に疾患が見当たらないという場合には、低血圧の可能性もあります。

(2)自律神経に関与する症状全般

症状は様々なものがありますが、めまい・動悸・息切れ・頭痛・肩こり・耳鳴り・不眠・胃もたれ・吐き気・発汗・不整脈といった自律神経に関与する症状が出てくることがあります。

何かの疾患に伴う症状でない場合には、低血圧が原因で起こっている可能性があります。定期的な血圧の測定をしてみると良いでしょう。

Young and beautiful businesswoman tired from work in the office

4)低血圧を放っておく5つのリスク

(1)甲状腺機能の低下

低血圧を伴う病気の可能性として、甲状腺機能の低下というものがあげられます。甲状腺には免疫機能と大きく関係があり、免疫異常を起こす病気になります。

発症率としては男性よりも女性に多く、症状としては倦怠感やむくみといったものがあります。

 (2)起立性調整障害による低血圧

自律神経失調症の1つになります。低血圧の症状である、動機、息切れ、倦怠感といったものが表れます。

発症年齢としては未成年に多く、下肢の筋力の発達不足により心臓に戻血液あまり戻らず、循環機能が低下するために起こります。こちらは、年齢とともに自然に治癒されます。

(3)心疾患による低血圧

心臓病である、心筋梗塞・狭心症・心筋炎といった疾患を和ずれっていると低血圧になることがあります。この場合には心臓に起こっている病気からくる低血圧のため、最悪の場合には死に至ります。

顔面蒼白や吐き気・嘔吐、胸に強い痛みが伴うという事もあり緊急を要する事が殆どです。

(4)服用による低血圧

薬の服用により副作用で低血圧を起こす事があります。低血圧を起こす可能性がある薬としては、抗うつ薬や利尿剤、抗てんかん薬になります。

(5)肺塞栓症による低血圧

肺動脈に血栓ができる病気の事を肺塞栓症と言います。同じ姿勢でずっと座りっぱなし等、じっとしているときに起こる病気です。

低血圧や呼吸困難といった症状を引き起こすことがあり、最悪の場合には死に至ることもあります。じっとしているのではなく、身体を動かすことで予防をする事が可能です。

5)低血圧の考えられる3つの原因

(1)本態性低血圧について

本態性高血圧とは、原因となる病気が明確でないものの事を言います。原因が明確でないという人は低血圧症のうちの1.5%~7%と言われています。

その中でも自覚症状として、めまい・動機・息切れといった自覚症状を訴える人は10~20%とかなり低くなっています。自律神経系の働きがうまくいかずに、交感神経よりも副交感神経が優位になっていることが原因ではないかと言われています。

(2)二次性低血圧について

二次性低血圧というのは、何らかの病気などが原因により起こる低血圧の事を指します。急性のものと慢性の物があり、急性低血圧の場合には急激に症状が現れる事が多い為に重症であることが殆どです。

外傷による出血や、体内での内出血、脱水に伴う循環血液量の減少や重症感染症に伴う肺血栓、心疾患による心臓の機能低下や睡眠薬や麻薬などの薬物中毒といったもので、ほとんどの場合救急処置の対象となります。

(3)起立性低血圧

これは未成年に多く起こりますが、立っていると全身の血液のうちの500ml~750mlは腹部や下肢に移行します。心臓に戻る血液量が減少してしまう為に、血液循環が悪くなり“めまい”“ふらつき”を起こします。

未成年に多い理由としては、下肢の筋量の不足というものが挙げられます。

診断を行う医者

6)低血圧改善にオススメの2つの食材

(1)タンパク質

タンパク質の中にも動物性・植物性等の種類があります。タンパク質の中でも低血圧の人におススメの食材というのは、納豆・レバー・貝類になります。

代謝の促進をする材料になるビタミンや、骨を作る材料になるミネラルが豊富に含まれている物が納豆・レバー・貝類になるため、おススメの食材と言えます。

(2)塩分

塩分の摂り過ぎは高血圧を招くと言われるほど、塩分には血圧を上昇させる効果があります。塩分の摂り過ぎは、他の疾患を引き起こす原因にもなるため、摂り過ぎには注意が必要です。

高血圧で減塩をしている人は6g/日が目標となりますが、あえて減塩を意識せず10g/日程度を摂取するようにします。

7)日常生活からできる低血圧への3つの予防ポイント

(1)睡眠

生活リズムを規則正しくするという事です。休みの日だからとダラダラ寝るのではなく、規則正しく、早く寝て早く起きるという習慣を身に着けることが大切です。

(2)食事

バランスの良い食事を心がけます。3大栄養素のバランスとしては、炭水化物55~70%、タンパク質15~20%、脂肪15~25%程度を目安にバランスよく摂取します。

また、筋肉を作るのに必要な魚や肉、乳製品、大豆などのタンパク質や海藻、緑黄色野菜、豆類等のミネラル摂取も心がけます。

(3)運動

重力により血液は下肢の方に溜まってしみます。ずっと立っているだけで、下半身の静脈血に500ml~750 mlの血液が貯まり、心臓に戻らなくなってしまう事で低血圧を起こしてしまいます。

下半身のふくらはぎの筋ポンプ作用により、血液は下肢から心臓に戻ります。そのため、脚を使ったウォーキング等の有酸素運動をすることで、全身の血液循環はよくなります。






今回のまとめ

1)血圧の数値とは

2)低血圧の4つの種類とは

3)低血圧の主な2つの症状とは

4)低血圧を放っておく5つのリスクとは

5)低血圧の考えられる3つの原因とは

6)低血圧改善にオススメの2つの食材とは

7)日常生活からできる低血圧への3つの予防ポイント

低血圧の改善方法としては、睡眠・食事・運動といった生活習慣から予防や改善をする事が出来ます。あまり重要視されている疾患ではありませんが、重大な病気を引き起こすきっかけにもなりかねません。

日ごろから血圧を測定するなどの習慣を身につけて、健康管理をすることが大切です。