脈拍を図る医者

徐脈ってあまり聞きなれない言葉ですよね。不整脈というと分かりやすいかもしれません。その中でも、脈が遅くなるタイプの徐脈になると、どのような症状が現れて、どう進行していくのでしょうか。徐脈の症状・治療法も合わせてご紹介します。



徐脈の症状を解説!初期・中期・後期症状と原因とは


1)徐脈の解説 

(1)徐脈は不整脈の1つ

徐脈は正式名称を「徐脈性不整脈」といいます。不整脈には他にも「頻脈性不整脈」と「期外収縮」があります。不整脈とは、自律神経のバランスが乱れたり、虚血性の心疾患などによって、心臓の電気系統に異常が生じることによって、脈が乱れることを言います。 

(2)不整脈の3種類

3つの不整脈の違いは漢字からも明らかですが、徐脈性不整脈は、脈が遅くなるタイプの不整脈で、頻脈性不整脈は逆に脈が速くなるタイプの不整脈です。期外収縮は、脈拍が飛ぶ状態のことを言います。胸にチクリとした痛みを感じたり、胸がしめつけられるような感じがするのが特徴です。その中で徐脈性不整脈になると、軽い動作をしたときや安静時にも息切れがしたり、めまいを起こすことがあります。 

2)徐脈の初期・中期・後期症状とは? 

(1)初期症状

徐脈はそもそもが症状が出にくく、判別が難しい疾患ですが、特に初期には症状が出ることはほとんどありません。 

(2)中期症状

「なんとなくおかしいな」と感じ始めたら、徐脈の中期症状といってもいいでしょう。正常の脈拍数が急に少なくなると、めまいを感じたり、ひどい場合には失神したりします。ただ、この場合にも徐脈が原因だと自分で気がつくことはほとんどありません。ただ、失神発作がなんの前触れもなく訪れるため、命の危険に関わるケースも出てきます。 

(3)後期症状

徐脈は通常、1分間の脈拍が60回を下回ることを要件としていますが、1分間に30回から40回と少なくなってくると、めまいがするだけでなく、足がむくんだり、ちょっとした動作ですぐに息が切れたりと心不全的な症候が現れてきます。 

Medical doctor woman looking in clipboard

3)何が原因?徐脈の考えられる5大原因とは 

(1)遺伝 

遺伝による心臓の異常が原因となっているケースです。 

(2)薬物 

なんらかの疾患や、または心臓の疾患に対する薬物療法の影響や副作用として、症状が現れているケースです。 

(3)加齢 

年齢を重ねるとともに徐々に脈拍数が減少してくるケースです。 

(4)病気 

心筋梗塞などが原因の心臓発作による組織変化が原因で起こるケースです(瘢痕組織)。 

(5)心臓の電気系統の異常 

洞不全症候群と房室ブロックという、洞結節の異常によるものと、刺激伝導系の異常による2つのタイプがあります。 

4)どんな処置ができる?徐脈に対してできる対処方法

徐脈に関しては、自己判断はあまりにも危険です。心臓に関わる疾患なので、下手をすれば命に関わります。なんらかの自覚症状が現れた場合には、可及的速やかに医療機関を受診するようにしてください。それが徐脈に対してのベストの対処方法です。不整脈の中でも頻脈性不整脈であれば、横になって安静にしたりする方法があり、期外収縮の場合は一過性のもので数十秒もすれば収まりますが、徐脈の場合にはその様な対処方法は存在しません。 

5)気になる場合は専門家へ!試したい検査方法とは  

徐脈が疑われる場合には循環器科を受診しましょう。 

(1)心電図検査(ECG) 

最も一般的に行われる検査です。脈に乱れがないかを診断します。3割負担の場合は1,000円程度のところが多いようです。 

(2)運動負荷心電図検査(ストレステスト) 

心臓に負担をかけることによって、不整脈が現れるかを診断します。3割負担で960円程度のところが多いようです。 

(3)ホルターモニター(24~72時間心電図検査) 

ホルターモニターは、丸1日の心電図の波形を記録することができるため、不整脈が疑われる時にはとても重要な検査です。これにより、不整脈の種類や、不整脈の起こる頻度、寝ているときに現れるのか、それとも運動時に現れるのかなどが判断できます。3割負担で4,500円ほどのところが多いようです。 

(4)心エコー 

心エコーは超音波を用いて不整脈を起こしている基礎疾患を調べるのに有用です。心臓の機能を調べたり、虚血性心疾患や心臓弁膜症、心筋症の有無などを調べます。3割負担で2,640円程度のところが多いようです。 

Stethoscope in hands

6)病院で行われる可能性のある治療方法とは?

徐脈性の不整脈が原因で、日常生活に支障が出る場合には、残念ながら保存療法はなく、心臓にペースメーカーを埋め込む手術を行うことになります。埋め込み型の小さな医療機器を鎖骨下の皮下に、手術によって埋め込みます。ペースメーカーは、ごく弱い電気刺激を心臓に与えることによって、脈拍を正常に戻してくれます。重さも20~25gと非常に軽量化されてきています。 

徐脈でペースメーカーを埋め込む手術を受ける場合には、総額で300~350万ほどかかりますが、高額医療自己負担限度額が適用されるため、個人の負担額は10万円程度に押さえられます。循環器科や心臓血管外科のお医者様に相談しましょう。 

7)日常生活から改善を!徐脈への予防ポイントとは 

不整脈の中でも徐脈に関しては、遺伝や老化がその発序となることが多いので、予防方法というものは存在しません。症状が重くなっても、ペースメーカーを埋め込む手術を行えば、今までどおりの生活をすることは可能です。期外収縮の場合は、その原因としてストレスが考えられているので、生活習慣や睡眠、食事、仕事などを見直すことが大事になります。 



今回のまとめ 

1)徐脈の解説

2)徐脈の初期・中期・後期症状とは? 

3)何が原因?徐脈の考えられる5大原因とは 

4)どんな処置ができる?徐脈に対してできる対処方法

5)気になる場合は専門家へ!試したい検査方法とは

6)病院で行われる可能性のある治療方法とは?

7)日常生活から改善を!徐脈への予防ポイントとは