タブレットを使う医者

インスリンと聞くと「糖尿病の治療に必要な注射」というイメージを抱く方は多いと思います。実際にインスリン注射のおかげで、糖尿病の患者さんの多の人を治療しています。

今回は糖尿病患者さんには必要不可欠とも言えるインスリン注射の5つの種類と4つの効果ついてご紹介します。



インスリンの5つの種類!4つの効果とは


1)インスリンとは何か

(1)すい臓で作られる

そもそもインスリンとは、正常な人の体内ではすい臓で作られている分泌物です。食事や間食などによって血糖(血液中のブドウ糖の量)が増え、血糖値が高くなると、すい臓のβ細胞が刺激されインスリンを分泌します。

(2)血糖を取り込む働き

体内の臓器は、インスリンの働きで血糖をとり込んでエネルギーとして利用したり、たくわえたり、細胞を増やす力にしたりします。

しかし糖尿病の患者さんは、すい臓から分泌されるインスリンの量が少なかったり、分泌されてもインスリンが上手に働くことができなくなります。

こうなると血糖が一定の値を超えて高い状態が続くことになり(高血糖)これが糖尿病です。

糖尿病の患者さんは、意図的に体内にインスリンを投与することが必要になり、これがインスリン治療(インスリン注射)と呼ばれているものになります。

2)インスリンが必要な5つのケース

主に次の5つの症状がインスリンが必要なケースと言えます。

(1)1型糖尿病

インスリン依存型糖尿病。先天性糖尿病とも言われ、生活習慣に起因するものではありません。

(2)内服薬だけでは、血糖コントロールができない場合。

(3)内服薬で副作用が出る場合。

(4)糖尿病以外の病気の影響で内服薬による血糖コントロールが難しい場合。

肝臓や腎臓の病気があるとこのケースに該当する場合が多いです。

(5)女性の妊娠時に食事療法のみで、内服薬による血糖コントロールができない場合。

3)インスリン治療の5つの種類(タイプ)

(1)超速攻型

食後の血糖値をすばやく下げます。10分~20分で効きはじめ、3~5時間効果か持続すると言われています。

製剤名=ノボラピッド。ヒューマロ。アピドラ。

(2)速攻型

一般的には食前30分前に注射します。効果ののピークは注射後1~3時間で、5~8時間効果が続くと言われています。

製剤名=ノボリンR。ヒューマリンR。 ペンフィルR。ノボレットR。 ヒューマカートR。

(3)中間型

注射後30分~3時間で効きはじめ、18~24時間効果が続くと言われています。

製剤名=ノボリンN。ヒューマリンN。 ペンフィルN。ヒューマカートN。ヒューマログN。イノレットN。

(4)混合型

いろいろな薬の良いところを合わせたようなタイプと言われています。早く効き、長く効果が持続すると言われています。

製剤名=ノボリン30R。ヒューマリン3/7。ペンフィル10R~50R。ノボレット10R~50R。ノボラピッド30ミックス。

(5)持効型

注射後1~2時間で効きはじめ、1日中効果が続くタイプと言われています。

製剤名=レベミル。ランタス。

Female doctor making notes

4)インスリン治療の4つの期待できる効果

主に次の4つがインスリン治療の期待できる効果と言えます。

(1)血糖値が安定する

インスリン注射は体内の血液に直接作用するため、内服薬よりも効果が表れやすいと言われています。

また医師もその患者さんの傾向によってインスリン注射の処方をするため、患者さんの血糖値が安定する傾向にあります。

 (2)血糖値が日常的に把握できる

インスリン注射をする患者さんの多くは、血液中の血糖値の測定をすることがセットになり、常に数値で血糖値を把握することができるようになります。

(3)内服薬を増やさなくて済む

糖尿病以外の病気の影響で内服薬が多い患者さんは、内服薬による胃などの負担感を減らすことができます。

(4)糖尿病以外の病気の治療を継続しやすい

他の病気の影響で(特に肝臓や腎臓の病気)糖尿病治療の影響が心配される患者さんは、インスリン注射により、他の病気の治療を継続しやすくなります。

5)インスリン治療の2つの注意点

(1)低血糖状態にならないようにする

インスリン注射をしている患者さんが、最も気をつけなければならないのが低血糖状態です。具体的には発汗、どうき、脈が速くなる、目のかすみ等の症状が出現します。

すぐにブドウ糖や糖分を多く含むジュース等を服用し、できるだけ早く主治医に相談してください。症状が重くなると、意識を失ったり生命に関わる場合もあります。

(2)下痢や嘔吐

インスリン注射は高血糖を改善するためのものであるため、下痢や嘔吐で体内にエネルギーが入っていかないときは、注意が必要です。

体内にエネルギーが入っていない状態(血糖が高くならない)でインスリン注射をすることは、低血糖状態をまねくことにつながります。

下痢や嘔吐などの症状があるときは、インスリン注射をする前になるべく早く主治医に相談してください。

6)インスリン治療前に未然にできる4つの予防ポイント

日本人の糖尿病患者さんの95%はは2型糖尿病に分類されると言われていますが、この2型糖尿病が重症化してインスリン治療が必要となる前に

未然にできる4つの予防ポイントです。

(1)食べ過ぎない、飲み過ぎない

糖尿病を防ぐ最もな予防ポイントと言えます。食べ過ぎ、飲み過ぎで体内に過多なエネルギーが入り続けることは糖尿病が悪化しインスリン治療が必要な要因となります。

(2)適度な運動をする

運動を生活に取り入れて、適度にエネルギーを消費することで、糖尿病の悪化を防ぎ、インスリン治療を未然に予防することができます。

(3)ストレスを溜めないようにする

ストレスがたまると、食べ過ぎや飲み過ぎの原因になった、血液の流れが悪くなったりして、体内に余分なエネルギーが蓄積されやすくなり、糖尿病が悪化しインスリン治療が必要になる要因となります。

したがって、食べ過ぎや飲み過ぎをしないだけでも、ぎっくり腰の予防につながります。

(4)睡眠時間や休養時間を確保する

万病の予防とも言えるのが睡眠時間をしっかり取ることですが、インスリン治療前に未然にできる予防も同様です。

睡眠時間を確保し休養時間を確保することで、ストレス解消や良好な血液循環につながり、日常生活の中で適度なエネルギーが消費されやすくなり、インスリン治療を未然に予防することができると言えます。



今回のまとめ

1)インスリンとは何か

2)インスリンが必要な5つのケースとは

3)インスリン治療の5つの種類(タイプ)とは

4)インスリン治療の4つの期待できる効果とは

5)インスリン治療の2つの注意点とは

6)インスリン治療前に未然にできる4つの予防ポイントとは