女性の患者に診察を行うナース

ヘモグロビンとは赤血球の中の大部分を占めていて、酸素を運ぶ大事な役割をしています。そのヘモグロビン値が低いとどのような症状が現れるのでしょうか。

今回はヘモグロビン値が低い場合の症状原因、そして対処法についてお伝えをします。






ヘモグロビン値が低い3大原因!対処法とは


1)ヘモグロビンとは何か

ヘモグロビンとは、血液細胞の1種である、酸素を運ぶ役割を持つ赤血球の中の大部分を占めていて、色素の(ヘム)とタンパク質の(グロビン)からできています。

赤血球の中のヘモグロビンは、酸素を身体中の組織に運び、そのかわりに二酸化炭素を受け取って肺まで運んで放出します。

それは一回呼吸する時に瞬時に行われるわけです。そして、再び酸素と結びついて色々な組織に運ぶ重要な働きをしています。

2)ヘモグロビンの正常値とは

ヘモグロビンの正常値は男性や女性、高齢者などによって違いがあります。

(1)男性の場合

13.0~16.6g/dlが基準値となります。

(2)女性の場合

11.4~14.6g/dlが基準値となります。女性の方が少し少ない値となっています。

また、妊婦さんや高齢者の方や幼児は低い傾向にあり、幼児の場合は15歳くらいで成人と同じ基準値になります。

3)ヘモグロビン値が低い場合の4つの症状

ヘモグロビンが低いと様々な症状が起きてきてしまいます。

(1)動機や息切れ

動機や息切れはなぜ起きるかというと、ヘモグロビンは酸素を体内に運ぶ役割を持っていて、数値が低いとこの働きが十分に行われなくなり、酸欠状態に陥ります。

この状態では生命が危ないので、減少したヘモグロビンが運んでいる酸素を最大限に送るために血液の流れを早くしようとします。それで動悸が起こる訳です。

(2)顔色や、爪などが青白くなる

酸素を大量に取り込むために呼吸が早くなり、息切れも起きてしまいます。結局ヘモグロビンの低下による動悸と息切れは、酸素不足が原因である訳です。

顔色や、爪などが青白くなるのはヘモグロビンが血液の中の赤い色素で全身を巡っていますが、低下すると顔色が悪く青白くなってしまいます。顔だけではなく口の中や唇、爪、全身の皮膚までが変色してしまうのです。

(3)固形の食べ物が飲み込みにくい

固形の食べ物が飲み込みにくいのは鉄分が不足していることが考えられます。鉄分不足はヘモグロビンを下げるだけではなく、食道の粘膜細胞の増殖にも影響し、食道が収縮してしまうからです。

(4)鉄分不足で鬱の症状も

鉄分不足で鬱の症状が起きるのも鉄分不足の影響で、貧血だけでなく、だるくて鬱になり、精神的に肌荒れ・睡眠障害・異食症などたくさんの症状が起こる場合があります。

Closeup on concerned medical doctor woman sitting in office

4)ヘモグロビン値が低い3つの原因

ヘモグロビン値が低くなる原因は3つあります。

(1)鉄分不足

最も多い原因はやはり鉄分不足です。ヘモグロビンの主な材料は鉄で、その鉄が不足すればヘモグロビンは作られなくなり値が下がります。

鉄分が不足する原因は、鉄分の少ない食事やダイエット、インスタント食品やファーストフードばかり食べるなどが第一に考えられます。

豚レバーやマグロの赤身、ほうれん草などを鉄が豊富な食材はほとんど食べずないという人も多く、ヘモグロビン値が低い人が増えています。

(2)生理

また、妊娠中には胎児の血液を母親から供給しているので、どうしても鉄不足になりやすいです。女性の場合は生理の出血でヘモグロビンの値が下がってしまいます。

しかし、血液中の鉄分が不足しても体内に蓄えられているフェリチンが使われるので急激には下がらず、正常値の下限のギリギリ位になる程度です。

(3)出血を伴う疾患

また、原因の一つに出血を伴う疾患があります。具体的な疾患は胃潰瘍・十二指腸潰瘍・大腸潰瘍・慢性腎不全・肝硬変などです。

他にも消化器系の癌にかかった時や、末期の癌でもヘモグロビンの値は下がりますし、子宮筋腫も原因になります。

鉄分を摂っているのにヘモグロビンの値が低い場合には、病院で検査をすることをお勧めします。

5)ヘモグロビンが低い状態を放おっておくことの5つのリスク

ヘモグロビンの値が低いことを放おって置くと以下の様なリスクがでてきます。

(1)痔

痔になると消化管から出血しヘモグロビンが下がります。

痔には色々な症状がありますが、最もヘモグロビンの値の低下を招くのは、痔核です痔核は痛みがありませんが、排便時などに出血が多く、さらに排便に関係なく出血するようになるからです。

(2)鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血とは、無理なダイエットや偏食などで起こりますが、子宮筋腫を患わっている方が更年期になって出血量が増した時になることもあります。

(3)胃潰瘍

(4)十二指腸潰瘍

また、胃を切除して吸収力が減少し、妊娠や成長期など鉄を多く使う時や、女性の場合、月経によって出血し鉄分が排出されるので鉄欠乏性貧血になりやすくなっています。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は強い胃液でも粘膜が傷つかない仕組みがありますが、ピロリ菌やストレスや薬などによって仕組みが破壊されると、その部分が胃液で粘膜の一部が無くなってしまいます。

こうなると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる訳です。進行してしまうと吐血や下血を伴いその際、赤血球も排出され、ヘモグロビンの値が下がってしまいます。

(5)白血病

白血病とは、血液の癌とも言われる病気です。この病気は遺伝子変異を起こした造血細胞のことをいいます。

白血病になると正常な白血球が減少して、さらに血小板や赤血球も減少するため、鼻血が出て、歯茎からも血が出たりします。

その為ヘモグロビンも少なくなってしまう訳です。それに貧血も起こり、それに伴う諸症状が起き、様々な異常が起こる場合もあります。

doctor explaining diagnosis to his patient

6)ヘモグロビンを正常値に戻すためにオススメの9つの食材

鉄分が多く含まれているオススメの食材は下記です。

(1)レバー

(2)あさりなどの貝類

(3)マグロ

(4)カツオ

(5)豆腐以外の大豆製品

(6)ほうれん草

(7)小松菜

(8)ヒジキ

この中でも動物性食品に含まれているヘム鉄は身体に吸収されやすく、植物性食品に含まれている非ヘム鉄よりも有効に働きます。

1日にどれくらい鉄分が必要になってくるのかというと、成人男性で10㎎、成人女性で12㎎、妊娠後期・授乳期で20㎎、といわれています。

鉄分は男性より女性の方が多く摂取する必要があります。それは毎月やってくる月経・妊娠中の血流増加・血液を成分とする母乳を与える授乳など、女性の方が血液を多く必要とするためです。

どの程度食べると良いかというと、それは男性と女性、または妊婦さんによって大きく異なります。上記の基準値のように食べるのも大切ですが、授乳中の場合、鉄分が放出されるので多くの鉄分、及び、処方箋などで鉄分を補う必要があります。

しかし鉄分不足と行って多く摂取しすぎると、不調や副作用を招くことがあるので注意が必要です。

貧血になった場合、特に鉄分を多く取りますが貧血が治まり基準値になったのに過剰に摂取していると、他の疾患が起きてしまいます。

しっかりと病院で血液検査を受け、バランスの良い食事を摂ることが大切です。

7)ヘモグロビンが低い場合への9つの対処法

ヘモグロビンの値が低くならない、つまり貧血にならないにはどういう対処をしたら良いのでしょうか。まずは生活習慣、食習慣ですが

(1)食事は1日3食、正しく食べ、偏食・減食をしない

思春期や若い女性は必要以上のダイエットや食事を摂らないことで貧血の原因になってしまいます。インスタントの食品の多様にも注意が必要です。

(2)主食・主菜・副菜などを組み合わせ、栄養素をバランスよくとる

そして、栄養素をバランスよく摂るには、炭水化物を多く含む食品や、良質タンパク質を多く含む食品や、ビタミン・ミネラルを多く含む食品を摂り、その他、乳製品や果物類を適量に食べると良いでしょう。

(3)ストレスをためないようにする

ストレスを受けると胃腸の疾患などが現れ、ヘモグロビンの低下につながります。出来るだけストレスを溜めないように生活しなければいけません。

(4)刺激物を避ける

そして、緑茶やコーヒー、紅茶に含まれるタンニンなどは、鉄分吸収を妨げるので控えることが大切です。そして、睡眠習慣では、貧血は血液が酸素を十分に運んでいなくて、酸素不足になっていることです。

なぜ睡眠が大切かというと、鉄分は睡眠中に吸収されるからです。そこで、睡眠不足を解消するには下記が大切となります。

(5)早寝早起き

朝寝坊をすると、夜遅くまで眠れないという悪循環になり、長期的な睡眠不足の要因となります。

(6)就寝前にリラックス

就寝前の2時間は激しい運動や、興奮や緊張したりすることは、避けましょう。

(7)睡眠環境を整える

寝室の温度は、夏は26度で、冬は18度くらいに保つのが良いでしょう。

(8)休日の寝だめを避ける

よくあることですが、休みの日だけ1日中寝だめをしてしまうと、生活のリズムを崩すだけです。ヘモグロビンの値を下げないためにも日常の睡眠習慣の確立が大切です。

(9)毎日、軽い運動をする

が、そのためにも、每日軽く運動することが大切です。これは普段の運動不足を解消し、より良い睡眠を促し、ヘモグロビンの値を下げない対処法になってきます。

運動は、ウォーキングやスロージョギング、水泳などが良いでしょう。約30分程度が1番効果的です。






今回のまとめ

1)ヘモグロビンとは何か

2)ヘモグロビンの正常値とは

3)ヘモグロビン値が低い場合の4つの症状

4)ヘモグロビン値が低い3つの原因とは

5)ヘモグロビンが低い状態を放おっておくことの5つのリスクとは

6)ヘモグロビンを正常値に戻すためにオススメの9つの食材とは

7)ヘモグロビンが低い場合への9つの対処法とは

以上、ヘモグロビンの値についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。1番分かったことは、ヘモグロビンの値が少なくなるのは、鉄分が不足することが原因だということが分かりましたね。

特に女性や妊婦の方は貧血に特に注意する必要があります。妊婦の方は貧血になりやすいので、鉄剤をよく処方されていますね。

しかし、学校で校長先生の話を聞いている時にフラッとくるのは、ヘモグロビンが原因ではありません。より良い生活習慣と食生活、適度な運動を心がけてヘモグロビンの基準値に達するように気をつけましょう。