診察を受ける女性の患者

血液検査に行くと、HbA1cという数値を知るとができます。この数値は糖尿病の早期発見の指標となります。

今回の記事では、糖尿病と密接に関係しているヘモグロビンの成分の1つヘモグロビンa1cの基準値、またその対処法をお伝えします。



ヘモグロビンa1cの基準値!男女・年齢の違い


1) ヘモグロビンa1cとは

(1)ヘモグロビンとは

まずヘモグロビンとは、血液内の赤血球に含まれるたんぱく質の成分です。このヘモグロビンは、脊椎動物の血液内に存在し酸素と結合し、肺へ酸素を送る働きを担っています。

高血糖値をお持ちの方は、ヘモグロビンが余っているブドウ糖と結びつきグリコヘモグロビンという物質に変化します。

(2)グリコヘモグロビンの一種

このグリコヘモグロビンには数種類あり、糖尿病と密接に関係しているヘモグロビンがヘモグロビンa1cと呼ばれるものです。

2)ヘモグロビンa1cの基準値

(1)ヘモグロビンの適正値

ここでは、ヘモグロビンa1cの適正値についてご紹介させていただきます。

このヘモグロビンは、約120日の周期で入れ替わるためその中でヘモグロビンは余っているブドウ糖と結合を行います。

その結合をするとヘモグロビンa1cになります。ヘモグロビンa1cが増加しすぎると、糖尿病と診断されます。

(2)ヘモグロビンの標準値

このヘモグロビンの標準値は、国際規格で定められています。ヘモグロビンa1cの値が6.5%以上で糖尿病の恐れがあります。

糖尿病の他にも、ヘモグロビンa1cの影響で甲状腺機能亢進症やヘモグロビン症が疑われます。ヘモグロビンに異常があると診断された場合は、精密検査を受けましょう。

値が健康時であれば6.2%未満とされており、日常で食事・睡眠・運動のバランスが取れていれば検査を受けても異常なく健康的に過ごせるでしょう。

(3)年代別にみるヘモグロビンa1c基準値

ヘモグロビンa1cの値は長年の生活習慣によって違いが出ます。

そこで、各年代との適正値をご紹介させていただきます(NGSP値を使用した値)

・30代:男性5.1% 女性5.2%

・40代:男性5.4% 女性5.4%

・50代:男性5.7% 女性5.6%

・60代:男性5.8% 女性5.7%

・70代:男性5.7% 女性5.8%

以上のようになっており、検査法は後程ご紹介させていただきますが、検査結果を見て、ご自身の年齢層の数値と検査結果を参照して以上を感じられましたら病院へ精密検査をお願いをしましょう。

Doctor and surgeon reading notes

3) ヘモグロビンa1cの判定表

(1)ヘモグロビンa1cの検査法

ヘモグロビンa1cが増加すると、糖尿病を患っている可能性があります。判定するために、NGSP値という国際規格を使用して測られます。

測定方法として、尿検査と血液検査があります。2種類ある理由をご紹介させていただきます、どちらとも健康診断の項目に指定されていることが多いため、自然とヘモグロビンa1cの値を知ることができます。

現在の日本人は、3人に1人の割合で糖尿病患者又は糖尿病予備軍と言われています。

(2)それぞれの検査法について

血液検査

血液検査では、血糖値によりヘモグロビンa1cの量を知ることができます。ブドウ糖が多いと血糖値になって出てきます。

尿検査

尿検査では、血糖値が高くなり過ぎた時に尿へと浸透して外に出てくるため尿検査で異常が出た場合は、医師の診断を受けましょう。

補足

ヘモグロビンa1cは血液検査をすることで発見されます。ここで出てくるヘモグロビンa1cは、1ヶ月から2ヶ月前の血糖値の平均を見ることができます。

平均した数値が、6.2%未満を表示している場合は健康な生活を送られている証拠となりますので、ご安心ください。

4)ヘモグロビンa1cが高い場合のリスク

このヘモグロビンが高い場合、年単位での症状が出てくることが多いため、生涯を通じて大きな障害となりえます。

この章ではヘモグロビンa1cが及ぼす健康リスクを健康面と病気面よりご紹介させていただきます。

(1)年単位で起こる健康リスク

ヘモグロビンa1cの値が8%以上の値を示した場合、早急な治療を施さなければ様々な後遺症などが残っていき最後には死亡するケースもありえます。

ヘモグロビンa1cは健康的な生活を送るために必要ではありますが、増えすぎると身体にとって悪いことばかりもたらすため、注意が必要です。具体的なリスクをご紹介させていただきます。

ヘモグロビンa1cの値が、8%を越すことになれば以下のような経過を辿る場合が殆どで、適切な治療を受けずにいると死亡するケースも稀ではありません。

初期

ヘモグロビンa1cの値が8%を越して、4年から6年経つと両足にしびれや時によっては痛みが生じることがあります。

中期

7年から10年を放った状態で経過しますと、視力が低下し始め最後には失明する恐れもあります。

末期

10年から13年程度経つと、腎不全を起こし透析処置を施さなければならない状態になります。透析は、2週間以上しないと体内での循環ができていないので毒素が溜まり死に至ります。

※透析を開始し5年経過後の、生存率は約50%とされており、さらに10年 経過するとなかなか生存されている方がいらっしゃらないそうです。

(2)ヘモグロビンa1cが高い場合に起こりうる3つの病気

ヘモグロビンa1cが影響して発症する病気は多数存在します。ここでは、主にヘモグロビンa1cが6%を越している場合に発症する可能性の高い病気をリスト形式で年間の患者者数なども含めご紹介します。

腎不全

この病気は、人間の身体での代謝活動を行う大事な臓器である腎臓の活動に障害が出てしまい血液の洗浄ができなくなるため、透析治療が必要となります。

ヘモグロビンa1cによる糖尿病をきっかけに、透析を始める方は年間で約14,000名の方がいらっしゃるという統計が出ております。

前述しました通り、透析が必要と診断されて透析を2週間しなかった場合、間も無く死亡してしまうことが多いです。

定期的な検査とともに透析にはきちんと行きましょう。

動脈硬化

この病気はよく聞くかと思います。

糖尿病の恐れがある方に多く見られる病気で、血管の内部にコレステロールと呼ばれる油が溜まることで血管内の血流を悪くする現象を起こします。

血流が悪くなることで、血管が詰まってしまい最悪の場合血管が破裂してしまいます。この動脈硬化は体のどの部分でも起こりえますが、多いものとして心筋梗塞や脳梗塞があります。

ヘモグロビンa1cが増加することにより、油が発生してしまいます。常日頃からのヘモグロビンa1cの値を、気にしながら日常生活を気をつけて送りましょう。

足の壊疽

ヘモグロビンa1cが増加することで、身体の末端から血流が悪くなります。その事により起こる現象として、足の壊疽があります。

壊疽とは、実質的な細胞の死と呼ばれます。

壊疽をしてしまうと、その部分を切断する以外治療方法が今の所ありませんので、ヘモグロビンa1cはその人を人生を左右する重要な値という事になります。

group of happy doctors meeting at hospital office

5)ヘモグロビンa1cの値を下げる8つの主な食品

ここでは、ヘモグロビンa1cを低下させる効果のある食品についてご紹介させていただきます。

(1) 緑黄色野菜

緑黄色野菜は、抗酸化ビタミンを多く含むためヘモグロビンa1cの原因となるブドウ糖を減少させる効果が見込まれます。

今回ご紹介する緑黄色野菜とは、見た目で色が付いた野菜を指すこととします。それらの野菜の旬の時期なども交えてご紹介させていただきます。

キャベツ(1月から3月)

1月頃に出荷され出回る冬キャベツは、栄養分として、ビタミンCやカルシウム、カロテンなどを多く含んでおりますので、健康状態をケアしてくれる野菜となっています。

明日葉(2月から5月)

この野菜は、栄養価とともに薬効が高いため近年注目されています。

栄養素としては、ビタミンB,C,Eや、カルシウムに鉄分などを多く含んでいるため、鶏そぼろなどと炒めたものにすることで栄養価も高く様々な食材の栄養も身体に取り入れることができます。

大根(3月)

この野菜の旬の時期としては、春となっており味も瑞々しさも段違いとなっています。栄養素としては、葉の部分と根の白い部分とで様々な栄養を摂取することができます。

例えば根の部分には、ビタミンCを含んでおりお味噌汁などの具材として入れるだけで味はもちろんのこと栄養価を高めてくれる効果があります。

葉の部分には、食物繊維や、ビタミンCなどを含んでいますので炒め物などにすると効率よく美味しく栄養を摂取することができます。

人参(4月から7月)

この野菜は、子供が苦手とする野菜のうちの1つで有名ですが昔から様々な料理に使われており栄養価が高いものの1つです。

栄養素としては、カロテンやビタミンC、カリウムなどが含まれており身体に良い食品となっています。

余談ですが、人参は人間の視力や色素認識の働きを高めてくれるのでヘモグロビンa1cによる失明などを抑制することもあります。

かぶ(10月から12月)

この野菜は、身の部分よりも葉の部分に栄養素が含まれており、様々な調理方法もあるため、積極的に活用していきましょう。

栄養素としては、カロテンやビタミンB1,2,C、カルシウムが含まれており旬の時期が重なっていない大根の代わりような使い方ができます。

(2) 魚介類

魚介類には、人間に必要な栄養分が詰まっています。ここでは、魚介類に関して栄養価などを交えてご紹介させていただきます。

イワシ・鯖・マグロ

この魚類には、n−3系不飽和脂肪酸というものが含まれており、ヘモグロビンが糖と結合してできるヘモグロビンa1cの増加と血管を狭めて起こる動脈硬化を抑制する効果があります。

(3) 食生活では

食生活ではヘモグロビンa1cを増加を予防するための方法はたくさん存在します。

自分の好みなどもありますでしょうが、健康的な一汁三菜を主に考えながら食事をとるとこれからの人生が豊かなものとなるでしょう。

6)ヘモグロビンa1cを低下させる対処法

ここでは、食生活以外で取り組むことができるヘモグロビンa1cの低下習慣についてご紹介させていただきます。

(1) 運動生活

まずは、運動生活の中で有効とされるものをご紹介させていただきます。ポイントとしては、自分の体力にあった無理をしない範囲の運動を長く続けることです。

運動に自信のない方は、毎日の通勤・通学で早く家を出て一駅分ウォーキングをするだけでも体のエネルギーを消費することができます。

もっとできる方は、近所をランニングすることでうっすらと汗を掻くことができ、代謝をよくすることでしょう。

(2) 運動による効果

運動によりエネルギーを消費するということは、ブドウ糖も含んで様々な身体の働きに大切な栄養素を使用することになります。

ヘモグロビンa1cはブドウ糖との結合により生み出されますが、その結合はブドウ糖を摂りすぎることにより起こるため、消費をすることで適正な値になることが期待されます。

よって、運動によるヘモグロビンa1cの量調節が可能といえます。できるところから始めてみましょう。

(3) 漢方サプリによる予防

この方法は、化学製品の摂取ではどうしてもカバーできない面や副作用などで怖い面があるため心配だという方にオススメな方法として漢方があります。

ここでは、幾つかの漢方薬についてご紹介させていただきます。

高麗人参

こちらは何度か名前をお聞きしたことがあるかと思います。具体的な効能をご紹介します。

動脈硬化を防ぐことができる血行をよくする効果があり、ヘモグロビンa1cを固まることを抑制してくれますので、オススメです。

菊芋

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こちらは、糖の吸収を抑える効果があり、今回のヘモグロビンa1cを作り出すブドウ糖の増加を防いでくれますので、日頃からの運動や食生活とともに安定して続けることで効果を得られるでしょう。

(4) 漢方の注意点

漢方薬にも副作用も存在しますので、身体との相性の良し悪しが存在します。自分に合う漢方を研究することをお勧めします。

7)ヘモグロビンa1cを高めない予防

改めてヘモグロビンa1cの増加を防ぐ生活習慣を、それぞれの面から見ていきたいと思います。

(1) 食生活

先述した通り、ビタミンを多く含み栄養価の高い順の緑黄色野菜を積極的に摂取し、一汁三菜を基とした食生活を行いましょう。

旬の時期も大きく関わるので参考になさってください。

(2) 運動生活

日頃より、汗がにじむ程度の無理のない運動をしていきましょう。まずは、風呂上りのストレッチや通勤・通学の空いた時間でのウォーキングから始めることをお勧めします。

身体を動かすことで代謝を良くして、エネルギーの値を正常にまで戻してくれることが期待できます。

(3) 睡眠生活

睡眠は体の細胞の交換時間として、全器官の休憩時間として大事な時間です。よって、糖の分解が細胞交換などのはたらきに使用されますので、熟睡できるような環境を整備していきましょう。



今回のまとめ

今回の記事では、ヘモグロビンa1cについてご紹介してきました。

1)ヘモグロビンa1cとは

この章では、ヘモグロビンa1cの生産方法や働きについてご紹介してきました。必要なヘモグロビンではありますが、増加しすぎると糖尿病などの病気の原因につながりますので、健康診断などではご注意ください。

2)ヘモグロビンa1cの正常値

この章では、ヘモグロビンの年齢別の正常値を記させていただきました。ご自身の平均値を知ることで、ヘモグロビンa1cの目標値を設定し定期健診などまでに調整して診断を受けましょう。

3)ヘモグロビンa1cの判定表

この章では、ヘモグロビンa1cの検査方法などをご紹介させていただきました。

主に血液検査と尿検査により検出されますが、尿検査で変化は出ることが少ないのです。つまり、血液検査の結果により異常が出ることが多いため、違和感を感じたら即座に精密検査を受けましょう。

4)ヘモグロビンa1cが高いリスク

この章では、ヘモグロビンa1cが引き起こす病気についてご紹介させていただきました。

動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞は、近年の日本人死亡率で高い順位にありますので、ヘモグロビンa1cとブドウ糖の値を気にしながら生活習慣で修正していきましょう。

5)ヘモグロビンa1cを下げる食品

この章では、ヘモグロビンa1cの低下に効果のある食品を野菜と魚介類からご紹介しました。緑黄色野菜も魚介類についても、旬の時期に適切に食べることで効果は倍以上になるでしょう。

好き嫌いせずバランスの良い食生活を行いましょう。

6)ヘモグロビンa1cを低下させる対処法

この章では、食生活以外の視点である運動生活と漢方薬による療法をご紹介しました。

程よい運動を心がけた上で、一汁三菜に気を使った食生活、加えて自分に合った漢方薬を服用することで健康を維持していきましょう。

7) ヘモグロビンa1cを高めない予防

この章では、食生活・運動生活・睡眠生活のバランスを取ることで得られる健康生活が第一です。それぞれの調和をとってこそ身体の調子を良くする基となります。

みなさんの健康な生活を祈りつつ、筆を置かせていただくとととします。