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咳や鼻水なかなか治まらない、それに何だか熱っぽい。でも忙しいしお医者にかから風邪薬で切り抜けようっていうことよくありますよね。実は白血球の状態が影響している可能性もあります。今回は白血球の数が少ない場合に考えられる病気・症状・原因・治療方法などをご紹介します。



白血球が少ないとは?4種類の病気の可能性と治療方法


1)白血球の役割 

(1)白血球とは

人体の防御機能を受け持つ免疫担当細胞で・好中球・リンパ球・単球・好塩基球・好酸球の5つの要素で構成されています。

(2)細菌や異物に対する身体のディフェンス

白血球は外部から伝染性疾患を引き起こす細菌などの微生物や異物が体内に侵入するとそれらを捕食して身体を守ります。また、白血球は寿命を終え老排した細胞の排除も受け持っています。

2)白血球の正常値とは 

人体は通常1日当たり1千億個の白血球を生成しており、血液1マイクロリットル当たり4,000から11,000個が成人の基準値の範囲とされています。男女差はありませんが幼児期は成人の値より多く乳児期では20,000個近くにもなります。

3)どのように進行する?症状が続く場合の身体の変化とは

(1)どのような症状が現れるか

1マイクロリットル当たりの白血球が4,000を下回ると白血球減少症(leukopenia)の兆候が現れ始め、リンパ球が不足したリンパ球減少(lymphocytopenia)になると感染症に罹りやすくなります。また白血球の要素中、癌に対する化学療法や放射線治療の副作用で好中球の値が極度に減少した好中球減少(neutropenia)の場合、重篤だと生命の危険につながります。

(2)身体の変化とは 

・初期では咳、鼻水、喉の痛みや腫れ、発熱、発疹が現れます。

・白血球減少が続くと、リンパ節の腫れ、関節痛、更に脾臓の肥大などがみられます。

・慢性化するとバクテリア、ウィルス、カビ、寄生虫などによる感染を繰り返すようになります。

4)なぜ減少するの?白血球減少の考えられる原因とは 

(1)リンパ球の減少

リンパ球減少の原因としては、インフルエンザや肝炎などの「ウィルス性感染症」「ファスティング(断食)」「副腎皮質ステロイド剤の服用」「化学療法や放射線治療の副作用」などが挙げられます。

(2)好中球の減少

好中球減少の原因としては、骨髄での好中球生成の減少があげられます。好中球は血流内の白血球成分の内のおよそ45~75%を占め、バクテリアやカビからの感染に対する主要なディフェンスを受け持っていますが「癌」、インフルエンザなどの「ウィルス性感染症」、結核や骨髄線維症などの「バクテリア感染症」、「ビタミンB12や葉酸の欠乏」などによって骨髄での生成が追い付かなくなってしまうのです。

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5)症状が続く場合は注意!可能性のある4種類の病気とは?

(1)インフルエンザや肝炎などのウィルス性感染症 

ウィルス性感染症は血液内のリンパ球を減少させるからです。

(2)結核や骨髄線維症などのバクテリア感染症

バクテリア感染症は好中球の生成を低下させるからです。

(3)リューマチ性関節炎などの自己免疫障害

自己免疫障害は好中球を破壊する抗体を造り出すからです。

(4)HIVなどの免疫不全ウイルス感染症

免疫不全ウイルス感染症は血液内のリンパ球を減少させるからです。

 6)症状が続く場合にすべき検査方法 

(1) 全血球計算(Complete Blood Count:略称 CBC)

血液サンプルから7項目(ヘモグロビン・ヘマトクリット・平均赤血球容積・平均赤血球ヘモグロビン濃度・白血球数・白血球百分率数・血小板数)の値を計算するものです。内科医で1,600円程度(あくまで目安であり、事前に医院にお問い合わせ下さい)でしょう。静脈から採取した血液サンプルから赤血球・白血球・血小板の3つの血液細胞を測定するもので、白血球の関連では、これによって感染症・炎症・自己免疫疾患・骨髄の異変・薬剤からの副作用・ビタミンやミネラルの不足といった事柄が浮かび上がってきます。

(2)骨髄検査(Bone marrow examination:通称 マルク)

骨髄を穿刺して骨髄液(骨髄血)を吸引して採取したサンプルを調べる造血組織の検査です。総合病院の血液内科で40,000円程度(あくまで目安であり、事前に医院にお問い合わせ下さい)でしょう。局所麻酔を施してから胸骨または腸骨に注射針を刺して骨髄を採取、染色して顕微鏡で調べます。

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7)症状が続く場合にすべき治療方法 

(1)抗生物質:内科医

好中球減少が進行している場合、感染が早まり重篤な状況になりかねません、ウィルスなどの感染細菌に有効な抗生物質の服用が勧められます。

(2)好中球の生成を促進する薬品投与:血液内科 

保険適応外のため、事前に医院にお問い合わせをしてみましょう。顆粒球コロニー刺激因子(granulocyte-colony stimulating factor)という免疫システムの細胞から分泌されるタンパク質で皮下注射又は血管注射で投与されます。

(3)原因症状の改善

リンパ球減少への対処法は、主にその要因となっている症状の改善にかかっています。薬物の副作用が原因の場合であれば服用を止めて数日で回復が見られます。

(4)骨髄(幹細胞)移植

血液内科を受診します。事前に医院ならびに日本骨髄バンクにお問い合わせしてみましょう。遺伝性免疫不全疾患からのリンパ球減少の場合は骨髄(幹細胞)移植が考えられます。

8)日常生活から改善を!未然に予防していくための生活習慣とは?

(1)食習慣 

「鮭」にはオメガ3脂肪酸には白血球数増加や免疫力向上の効果があります。オレンジほかビタミンCが豊富な果物や野菜:ビタミンCには白血球や抗体を増加させ免疫機能を向上させる効果があります。また「栄養強化シリアル」にはビタミンや亜鉛などのミネラルで栄養強化されたシリアルには白血球数増加の効果があります。

(2)生活習慣

身体を冷やさない・体温低下を防ぐことが重要となります。体温が下がると白血球の活動が低下するからです。メンタル面の自己管理も決してあなどれないもので、職場や家庭、人間関係などから来るストレスも過度になると免疫力や白血球の活動を低下させてしまいます。 リラクゼーションの機会を生活に多く取り入れることも大事です。

(3)睡眠習慣

免疫力との関係から、良質な睡眠は白血球減少の改善に欠かせません。 日頃の睡眠時間が短いのはもとより、例えば9時間以上と長すぎるのも好ましいとは言えません。入眠の少なくとも1時間前にはTVやパソコンからの刺激を避けてリラックスを心掛けてみましょう。



今回のまとめ

1)白血球の役割

2)白血球の正常値とは 

3)どのように進行する?症状が続く場合の身体の変化とは

4)なぜ減少するの?白血球減少の考えられる原因とは 

5)症状が続く場合は注意!可能性のある4種類の病気とは?

6)症状が続く場合にすべき検査方法 

7)症状が続く場合にすべき治療方法 

8)日常生活から改善を!未然に予防していくための生活習慣とは?