パソコンを使用する医者

平成23年度の厚生労働省の調査によると日本人の死因の2位と4位が、動脈硬化に関わる原因となっています。

今回は未然に予防をしたい動脈硬化について、その考えられる原因や対処方法、予防方法をお伝えします。



動脈硬化の3つの予防法!摂取すべき食材


1) 動脈硬化とはどんな病気か

動脈硬化とは、名の通り人間の血液循環をするために必要な血管である動脈が後述する様々な原因により血管が詰まってしまい最悪の場合破裂して、その周辺にある臓器に損傷を与えるほどの影響を持ちます。

動脈硬化による病気がどのようなものがあるかをご紹介させていただきます。

(1)脳卒中

この病気は脳梗塞,脳出血などの脳血管系の病気がまとめられた総称として呼ばれます。

脳の動脈硬化が起こると血流が悪くなり、めまいや頭痛などの症状に加え、短気になったり怒りっぽくなるなど正確にも変化が出てきます。

また、脳血管が詰まることにより脳梗塞、脳血管が脆くなり破裂することで脳出血へと進行していきます。

放っておくと死亡するほどの恐い病気となっています。

(2)心筋梗塞

この病気は、心臓に酸素や栄養素を運び込む働きを持つ動脈に動脈硬化が起こることで、心臓の血流量が減少するものとなっています。

また、進行していくと血液の塊により心臓の血管が詰まって血流を妨げることによって心筋梗塞の末期状態になっていきます。

2)動脈硬化の初期・中期・末期の3つの症状

(1)初期段階

動脈硬化は静かに進行していく病気となっています。初期段階の症状で、『脳・心臓・足』に起こる症状についてご紹介させていただきます。

1:脳

脳に動脈硬化が起こっている場合に起こる異変として以下のようなものが挙げられます。

・手足の力が抜けやすくなり、痺れを伴う感覚が襲ってくる。

・ろれつが回らなくなってくる。

・めまいと頭痛が起こる。

2:心臓

心臓に動脈硬化が起こっている場合に起こる異変として以下のようなものが挙げられます。

・階段移動で動悸がする。

・重い荷物を短距離であっても息苦しさが出てくる。

3:足

脚部に動脈硬化が起こっている場合に起こる異変として以下のようなものが挙げられます。

・足の冷えが頻繁に起こる。

・歩行中に、太ももの裏側やふくらはぎに痛みを感じる。

・安静にしていても痛みが起こる。

以上のような症状を感じている方は、早急に精密検査を受けることをおススメします。

(2)中期段階

中期段階に来ますと、動脈の内部が狭くなり弾力性を失っていき血流が悪くなっていきます。動脈硬化が進行して、細くなった内部に塊が徐々に詰まっていきます。

ここまでくると、血流が止まってしまいます。しかしながら、数分のうちに血流が再開して元と同じような動きを行うため、この段階でも気づきづらいのが動脈硬化の特長となっています。

10分以上血流が止まってしまうと、動脈硬化を起こしている部分に隣接する臓器や器官が壊死に陥ることになります。

早期発見することができれば、切除手術や薬物療法などで改善する見込みはあります。

壊死に陥った状態を梗塞といいます。

自覚症状に関しては、中期段階では初期段階と差異がなくむしろ内部で進行していくものに移り変わっているため、気が付きにくいものになっています。

(3)末期段階

この段階に来ると、動脈硬化が進みすぎており梗塞と壊死状態が深刻になっています。

また、動脈の性質が急激に変化していき血流の悪化に伴い高い圧力がかかるようになり、動脈硬化が起こって脆くなった部分を中心に膨らんでいき、それが進行していった結果、血管が破裂して出血を起こす危険を持ちます。

動脈が膨らんでいくことを動脈瘤といい、破裂して出血を起こすことを動脈瘤破裂といいます。

症状としては、風呂上がりや同じ姿勢をしているときに突然めまいや耐え難い頭痛が襲ってきて処置が遅れると死亡率が高くなっていくため、初期段階の小さな異変で気づくことが大切なこととなっています。

先述した病気が動脈硬化と合併して起こることで、日本人の死因の上位に入る恐怖の病気となっています。

Doctor and surgeon reading notes

3)動脈硬化の原因とは

動脈硬化は動脈の中でも太い部類に入る『脳動脈』『冠動脈』に出来やすく、これらの血管は脳や肺などの重要な臓器に繋がっているため、動脈硬化になってしまうと多大な障害をもたらすことになります。

(1)コレステロールの滞り

動脈硬化は体内に吸収されたコレステロールと呼ばれる物質が、動脈の内壁に張り付いてしまい血管を狭くして血流の悪化と血管を脆くすることを言います。

コレステロールは、日常で油ものと呼ばれる食材に多く含まれ、最も注意した方が良いものとして、豚肉の脂身が挙げられます。

また、コレステロールが血管内に固まると血管が詰まってしまい血流が妨げられ瘤状に血管が膨れ上がり破裂につながっていきます。

(2)高血圧状態

細動脈硬化と呼ばれる種類のものは、高血圧状態が続くことにより血流が滞っていくため、血圧状態を頻繁に確認していきましょう。

(3)糖尿病・喫煙・肥満

動脈硬化を起こす原因としては、糖尿病や喫煙,肥満や遺伝なども関係していきますので、食生活や生活習慣面を見直していくことをお勧めします。

4)動脈硬化を見分ける2つの前兆症状のポイント

(1)食後に眠たくなることが多い

食後に眠たくなる原因としては、食後に消化器官が働くために栄養素を取り入れようとします。この時、脳の血流が減少していくため眠気が誘われる仕組みになっています。

血流が悪くなることで、動脈が塞がる原因となる血栓が出来やすくなってしまいます。結果的に動脈硬化は繋がっていきます。

(2)アキレス腱が太くなってきた

これは、血中コレステロールが多くなると老化などの原因によりアキレス腱に傷がついてしまい、その傷の中にコレステロールが溜まっていき足首から膨らんでいくという現象が起こります。

アキレス腱の大きさが2cmを超えると危険な状態とみて、病院への受診を早急に行いましょう。

5)動脈硬化の主な3種類の検査方法

多く行われている検査の手順をご紹介させていただきます。

(1)専門的な方法

・ベッドに横になり、手首と足首,心電図キットを身体につけて5分弱で検査完了 

追記:この検査では頸動脈の状態を測ることができるため、この動脈から出てくる細かい血管の状態を知ることもできる検査です。

(2)超音波検査

この検査では、首に超音波を当てて脳から心臓にかけての動脈硬化の具合を見ていきます。検査時間としては、30分程度を見ておきます。

動脈の硬さを検査する場合は、超音波検査と同時に血圧計を装着して、ベッドで横になり検査を受けます。

この検査により、動脈内に塊の有無を見ることが出来ます。比較的お手軽な検査で健康診断の流れでの検査なども可能なため、ぜひ定期的な検査をお勧めします。

(3)血管造影検査

この検査は、エックス線で可視することができる薬品を投与し、血管用の内視鏡を腕の動脈より挿入して血管の状態を調べるものになっています。

心臓の動脈硬化の検査の場合には、内視鏡や超音波器具の付いた器具を心臓につながる血管より挿入して血管付近の状態を撮影する方法となっています。

費用に関しては、各医院をご確認の上信ぴょう性のあるところへ受診することをおススメします。

Stethoscope in hands

6)動脈硬化への主な3種類の治療法

基本的に動脈硬化には薬物療法が適用されます。どのような薬が効果を発揮するかをご紹介させていただきます。

(1)HMG-CоA還元酸素阻害剤

この種類の薬の効果としては、動脈硬化の原因となる血中コレステロールを減少させるというものがあります。

また、腸内環境や身体全体の調子を整える効果のある善玉コレステロールを増加させ、動脈硬化となる原因を排除してくれます。

(2)クロフィブレード系誘導体

この薬は悪玉コレステロールの酸化を抑えて、善玉コレステロールを増加させて、動脈硬化の改善を目指します。

また、血管内に付着すると蓄積していき動脈を脆くする中性脂肪を減少させる効果を持ちます。肥満予防にもつながる薬となっていますので、ぜひお試しください。

(3)ビタミンE剤

この薬は、手軽に服用できるものとして有名です。効果としては、悪玉コレステロールの酸化を起こすことを抑えます。

この薬は、脂に溶ける効果を持ち血中のコレステロールや中性脂肪を減少させることにより血流をよくすることが期待できます。

7)動脈硬化の予防に効果的な食材とは

ここでは動脈硬化の予防に効果的な食材とその成分についてご紹介させていただきます。

(1) カリウム

この栄養分は塩分を排出し、ナトリウムの吸収を抑制するため動脈硬化につながる血流の不順を改善します。

ほうれん草・トマト・ジャガイモ・たけのこ・さつまいも

これらがカリウムの多い食材として挙げられます。旬の時期などを加味して食すことができれば正常に且つ効率的にカリウムを摂取することができ、動脈硬化を予防することができます。

(2) 植物性たんぱく質

この栄養素は、血管を丈夫に保ち体内出血を予防する効果を持ちます。

体内出血は血管だけではなく臓器などでも起こる危険性があるため,動脈硬化だけではなく他の病気の予防にもつながります。

大豆・えんどう豆・蕎麦

これらが動物性蛋白質の多い食材として挙げられます。

特にえんどう豆はコレステロールを減少させる効果を持ち、蕎麦には体内出血を予防する効果を持ちます。

大豆は、味噌として日本人に馴染みのある食材の一つですのでぜひこまめに摂取することをお勧めします。

(3) ビタミンE

この栄養素は、油脂に溶け込むビタミンの一つとなっており体内の脂質の酸化を防ぐ働きをします。

動脈硬化の原因である悪玉コレステロールの発生を抑制し、血管内に塊ができないようにするため動脈硬化を予防することができます。

ナッツ類・植物性油・魚介類・南瓜・アボカド

これらがビタミンEを多く含む食材として挙げられます。ナッツ類でいうとアーモンド、魚介類でいうとたらこなどが豊富に含まれる食材として挙げられます。

また、南瓜などはスープにして冬に食べることで身体を温めることが出来ますので代謝を良くします。

血管のはたらきを活性化させるため、動脈硬化を予防することにつながります。

8)動脈硬化を予防する食事の3つのポイント

(1) 腹八分目までを意識

過食をしてしまう方は、中性脂肪が体内に溜まっていることもあり、動脈硬化を進行させる原因となります。

よく咀嚼をして、食べ過ぎないように気を使いましょう。

また、主食を白米にすることで腹にも溜まりますので少ない量でも長く活動をすることが出来ます。

(2)油物は避けましょう

油物を多く摂ってしまうと、脂質を体内に摂り込んでしまうため血管内壁に塊を生成し、動脈硬化につながる危険性があります。

具体的にはバターや乳製品、肉類や卵に多く脂質が含まれていますので過多に摂り過ぎないように予防を心がけていきましょう。

(3)菜類を多く摂りましょう

野菜や海藻には血液をサラサラにする効果を持ち、血中コレステロールを低下させる効果を持ちます。

また、血管を丈夫に保つため動脈硬化から発展していく血管破裂などを避けることができるため脳卒中が事前予防されます。

海藻には適度な塩分が含まれていますので、減塩を心がけることでより動脈硬化を予防することにさらにつながります。

Doctor woman near shopping cart with food.

9)動脈硬化を予防する運動のポイント

運動する際には何をするにも楽しむことが大切です。

(1) ウォーキング

ウォーキングとは言っても、ハードなことをする必要はなく、自身の生活習慣に見合ったことを行いましょう。

例えば、出勤の際に少し早めに家を出てから一つ駅を歩いてみるなどでも充分な効果を得ることが出来ます。

重要なのは歩くときの姿勢となります。足は大股を踏む形にして手を意識して動かすようにしましょう。

また、少し息が切れるというのが目安でこの状態を保ちながら30分程度歩くことをお勧めします。ウォーキングには、ストレス発散に効果があります。

ストレスは動脈硬化にとって厳禁な存在となっています。

(2) 注意点

呼吸器近くに動脈硬化の予兆が見られる方は、激しい運動を行うことは厳禁となっています。運動を始める前に行きつけの病院で検査を受けて、医師の判断に従ってください。

10)日常生活から出来る生活習慣での動脈硬化の予防ポイント

(1) 食習慣

食習慣では、先述した通り脂質を控えて、腹八分目の食習慣をしていきましょう。また、一汁三菜を心がけて野菜系の食材を使った料理を豊富に摂取しましょう。

魚介類の中でも青魚に多く含まれる『DHA・EPA』は血液をサラサラにすることができ、肌にも良いため健康的で美しい身体を保つことが出来ますので、オススメです。

(2) 運動習慣

運動習慣では、先述した通り無理をしない程度のウォーキングなどを継続的に行うことをオススメします。

ストレス発散につながるということで、血管に優しい効果をもたらすため自身の生活習慣に見合った運動を行いましょう。

心臓疾患などをお持ちの方は、専門医との相談の上無理せずに行いましょう。

(3) 睡眠習慣

睡眠習慣では、人間にとって重要な休養を摂ることができる大切な時間となっています。

睡眠習慣を行うことは、血管を健康的に保つ効果があるため0時前には床に就きじっくり睡眠を摂ることをオススメします。

また、寝る際には足元まで温まって枕も高くし過ぎず適度な高さと硬さのある状態で睡眠を行いましょう。



今回のまとめ

1) 動脈硬化とはどんな病気か

2) 動脈硬化の初期・中期・末期 それぞれの症状とは

3) 動脈硬化の原因とは

4) 動脈硬化を見分けるポイント

5) 動脈硬化の検査方法について

6) 動脈硬化への治療法とは

7) 動脈硬化の予防に効果的な食材とは

8) 動脈硬化を予防する食事のポイント

9) 動脈硬化を予防する運動のポイント

10) 日常生活から出来る生活習慣での動脈硬化の予防ポイント

今回は、動脈硬化についてご紹介させていただきました。老若男女問わず誰でもかかりうる病気ですので、日頃からの健康維持を心がけていきましょう。