女性の口を検査するドクター

食べ物を食べるときに唾液がちゃんと出ていないような気がする、普段から口が渇く、唾液が少なくて臭いも気になる、でも日常生活に支障がなかったので放置している・・・そんな方は注意が必要です。今回は唾液が数ない原因・考えられる病気・症状・治療方法をお伝えします。






唾液が少ない3大原因!病気の可能性・治療方法とは


1)唾液の6つの役割とは

唾液が正常に出続けていることは、しっかりとした役割があります。下記に役割をご紹介します。

(1)食べ物の消化

(2)口の中の乾燥を防ぐ

(3)口の中を清潔に保つ

(4)口の中の酸性度を中性に保つ

(5)外からの細菌をある程度防ぐ

(6)味を感じる(味覚)ために必要

2)セルフチェック!唾液の適正な4つの状態とは

(1)パンやクッキーなどを食べた時に、口の中が極度にパサつかないかどうか

パン、クッキー、スポンジケーキなど、乾燥していて水分を吸収しやすい食べ物を食べたときに飲み物を口に含まなくても口の中が極端にモサモサ・パサパサし過ぎないかをチェックします。

(2)何も食べていないときでも、口の中に唾液が出てくるか

何も食べていないときでも、口の中に適度な唾液(時々飲み込める程度)が出てきているかどうかをチェックします。※上記(1)(2)のチェックでは、唾液の量をチェックします。

自分の唾液をコップに取ったり、味なしガムを噛みながら出てくる唾液を取って量をはかる方法もありますが、日常生活の中でそこまで時間が確保できない、唾液を口の外に出して溜める方法に抵抗がある方は上記(1)(2)の方法で日常生活の中で唾液量をチェックしてみてください。

(3)手のひらを舐めた後、気になる臭さがないか

手のひらを舐めた後で臭いをかいでみましょう。気にならない程度であれば大丈夫ですが、気になる臭さがある場合は注意が必要です。ただし唾液の質には個人差があったり、唾液以外の事が原因で(口腔内の雑菌、胃の不調など)唾液の臭いと勘違いする場合もあることも知っておきましょう。

(4)ティッシュなどの白い紙に唾液を出して、色がついていないかどうか

唾液を口の外に出してみて、黄色がかった色や茶色がかった色がついている場合は注意が必要です。なお色については唾液そのものの異常とは限りません。むしろ唾液以外の事(歯や歯茎など)に起因して色がついている場合もあります。唾液の適正な状態の基本は、次のような状態です。

・無味無臭

・色は透明

・水ほどサラサラしていないが、口を開けていれば自然と垂れてくる程度の状態

(口の中がネバネバした状態は異常)

臭いの傾向は、子供より大人の方が臭いが強くなります。ただし、唾液以外の事が原因でも錯覚して「唾液そのものが臭い」と感じてしまう場合があります。

3)唾液が少ない3大原因とは

(1)自律神経の乱れ(緊張・ストレスを含む)

緊張やストレスなどにより自律神経の交感神経の働きが強まり、自律神経のバランスが乱れると、唾液が少なくなる原因となります。

(2)薬の副作用

薬の副作用で多いものの1つが、口の中が渇くという事です。いろいろな薬に含まれている抗コリン成分が、自律神経の副交感神経の働きを抑えてしまうため、唾液が少なくなる原因となります。

(3)病気

何らかの病気を発症しており、唾液が少ない原因となっている場合があります。放置しておくと重症化する場合もあり注意が必要です。

Doctor and surgeon looking at a computer

4)唾液が少ない症状への4つの対処方法

(1)よく噛む

食べ物を良く噛むことで、唾液が出やすくなります。ガムを噛むことも、唾液が出やすくなる方法です。

(2)口の体操をする

口を開けたり閉めたりする体操をすると、唾液が出やすくなります。高齢者の施設などで行っている食事前の口腔体操のようなイメージです。

(3)口の中で舌の体操をする

口の中で舌をぐるぐるまわしたり、下を前後左右上下に動かして舌の体操をすると、唾液が出やすくなります。

(4)唾液腺を外側からマッサージする

頬の骨の下や、あごの下などをマッサージして唾液腺を刺激すると唾液が出やすくなります。

5)唾液が少ない症状が続く場合に考えられる4種類の病気

(1)ドライマウス

唾液が少なくなり、唾液の質にも違和感を感じ、常にのどや口の中の渇きを感じる状態です。口の中に違和感や痛みを感じる場合もあります。

(2)シェーグレン症候群

医学上の分類では膠原病になりますが、ドライマウスのような症状がでる病気です。国の難病にも指定されている病気です。原因は自己免疫の異常と考えられています。病状が進むと唾液腺が破壊されて唾液が出なくなります。

(3)唾石症

唾液腺に結石ができて唾液がつまり、唾液が出なくなる病気です。唾液がつまることで唾液腺が腫れて痛みをともないます。

(4)唾液腺腫瘍

唾液腺にできる腫瘍で、多くは耳の下の唾液腺に発症します。良性腫瘍と悪性腫瘍があり、悪性腫瘍の場合は唾液腺のガンと言える病気です。悪性腫瘍は顎の下の唾液腺で発症している事例が多いです。

Medical doctor woman looking in clipboard

6)気になる場合にすべき検査方法

診療科目の選択は迷うところですが、唾液腺そのものは耳鼻咽喉科が主たる診療科になります。よくわからない場合は近くの内科で、唾液が少ない症状を医師に相談するのもよいでしょう。

いずれにしても考えられる病気によって、初診をした医師が紹介状を発行してより専門の医療機関や診療科目を勧められる場合があります。唾液が少なく、唾液腺が腫れている場合はまずはエコー検査、MRI検査、CT検査などで大まかな異常の有無の確認が行われた後、専門の医療機関で次のような検査が行われるのでご紹介します。

(1)生検病理組織検査

患部の組織の一部を採取して、顕微鏡で確認し異常の有無を確認する検査です。短い単語で生検と呼ぶ場合もあります。唾液腺異常の場合、シェーグレン症候群の発見に有効です。

(2)唾液腺造影検査

唾液腺に造影剤を入れて、レントゲン撮影できる(X線をあてると写る)状態にして患部を確認する検査です。唾液腺異常の場合、シェーグレン症候群の発見に有効です。

(3)穿針吸引細胞診

唾液腺に注射器のようなもので針を刺し、細胞を引き抜いて細胞を確認する検査です。唾液腺の異常の場合、唾液腺腫瘍が良性か悪性かの判断に有効な検査です。

7)気になる場合にすべき治療方法

(1)薬物療法

内服薬や外用薬を用いて、症状の改善を図る治療方法です。唾液の少ない原因によって、用いられる薬は異なります。

(2)手術

唾液の少ない原因にもよりますが、手術で患部を取り出す治療方法です。唾液腺腫瘍が悪性腫瘍の場合、ある程度病状が進行していると手術で唾液腺を摘出する場合があります。

8)唾液が少ない症状への予防習慣とは

(1)よく噛む

よく噛むことは、唾液の分泌をうながすことにつながります。唾液が少ない症状への予防習慣となります。

(2)休養を十分に取る

休養を十分に取ることは、ストレスを緩和し自律神経を整えることにつながります。結果として唾液が少ない症状への予防習慣となります。






今回のまとめ

1)唾液の6つの役割とは

2)セルフチェック!唾液の適正な4つの状態とは

3)唾液が少ない3大原因

4)唾液が少ない症状への4つの対処方法

5)唾液が少ない症状が続く場合に考えられる4種類の病気

6)気になる場合にすべき検査方法

7)気になる場合にすべき治療方法

8)唾液が少ない症状への予防習慣とは