足の施術を行う整体師

正座をしていて「しびれた」という場合は、原因が明確です。ところが思い当たることもないのに「なんだかしびれる、感覚が薄い」という状況は、とても不安なものです。

こんかいは足先のしびれの原因や考えられる病気の可能性、対処方法をお伝えします。



足先のしびれの2大原因!病気の可能性とは


1)足先のしびれの初期・中期・末期の症状

単に「しびれ」と言っても、症状はそのときどきで様々です。あ、と思ったら、しっかり感覚を捕まえて、時間の経過をみましょう。

変化していくしびれの状況を、正確にキャッチすることこそ、原因の究明と処置に役立つからです。

(1)初期・中期のしびれ

正座のしびれを例にとってみましょう。じっと膝を折って座っていると、まず足先がジンジンしてきます。太ももに痛みも感じるでしょう。

これが初期・中期のしびれの症状と思ってください。

(2)末期のしびれ

正座して痛みを我慢していると、最後には全く感覚がなくなりますね。動けなくなります。「自分の足とは思えない」というほど、思い通りに動いてくれません。

したがって、立ち上がろうとするとヨロヨロする、歩行中にコケる、など、危険な状態になります。これは、末期のしびれ。もはや痛みすら感じません。

2)足先のしびれの2大原因

前述したように、しびれには正座のようにじっとしていた場合、つまり自分で原因がわかっている場合と、なぜだか理由がわからない場合とあります。

これは血行不全によるものか、神経系統の疾患によるものか、の分かれ目。重要なポイントです。

(1)血行不良

原因は、とても分かりやすいものです。長時間にわたって同じ姿勢でいると、その結果、血行が阻害された場合。当然、筋肉にも血が流れませんから、筋肉もしびれてしまう状態です。

時間立ちっぱなしでも、正座ほどではありませんが、足先はしびれてきます。

また、極端に冷えても血行不良になります。例えば氷水にずっと手を浸していると、はじめはジンジンしてついに感覚がなくなるのも、このせいです。

重度の糖尿病の人が足の指が壊死する危険性があることは、よく知られたことですね。これも血行不良によるものです。

(2)神経系の不全

人間の体は、脳を頂点として隅々にまで神経がいきわたっています。電気の配電盤のようなものです。

このうち、どこかの回路が、遮断もしくは通電不能になると、当然、そこから先は感覚がなくなる、あるいは痛みを覚えます。

ですから足先と限らず、足裏だったりふくらはぎだったり、人によってまちまちです。

自覚症状はあっても、どこがどうなっているのか、本人にさえわかりません。原因究明は専門家に頼るしかないのです。

3)足先のしびれへ自分でできる2つの対処法

原因がはっきりしているものは、自分でそうならないように気をつけることができます。もし「しびれ」を感じたら、すぐに原因に応じた適切な対処をしましょう。

しびれなんて、と思わないで、不快感を取り除くことが大切なのです。

(1)マッサージ

しびれた、と思ったら、すぐに姿勢を変えて、とくにうっ血している部分に血がよく流れるようにマッサージやストレッチをしましょう。

俗に「正座でしびれたら額に唾つける」というのは、なんの根拠もありません。

しびれた部分に血が行くように、心臓へ向かって強めにマッサージをしてください。足先のしびれは、ふくらはぎをこすりあげるようにすると効果的です。

冷えて指先の感覚がなくなっている場合も、急に熱いお湯などに浸けると血栓が飛ぶ恐れもあります。まずマッサージして、すこし血が通ってから人肌のお湯で温めましょう。

(2)温め法

前出したように、血行をよくするために温めるという対処をやってみましょう。はじめは人肌で、次に40度前後のちょっと熱めのお湯で、というように徐々に温度を上げていきます。

冬の足先のジンジンは、これでかなり改善します。血行促進の薬草の入った入浴剤を適量使うのも、効果的です。

group of doctors meeting at hospital office

4)足先のしびれが続くときに考えられる3つの病気

いろいろやっても治らない、原因もつかめない。そんなときには、病気が潜んでいるかもしれません。名前がちょっと怖い病気ですが、恐れずに診断を受けましょう。

原因を探らなくては、肝心の治療法もみつかりませんから。

(1)貧血

なんだ、と思われるでしょうが、これも重症になると大変です。足の指がしもやけ状態になり、感覚がなくなります。

無理なダイエットや偏った食事で、鉄分もたんぱく質もビタミンも足りない。そのうえにきついコルセットや先のとがったハイヒールなど、いろんなことが引き金になります。

当然、女性に多く、踵が痛くなる人もいるようです。また、きついハイヒールで外反母趾になっていると、足先はしびれますよ。

(2)椎間板ヘルニア・座骨神経痛・脊柱管狭窄症

どれも背骨の神経を痛めて、足先のしびれや痛みを伴います。

座骨神経痛は、オフィスで座りっ放しのビジネスマン、運転席に座りっ放しのタクシードライバーさんに多いそうです。

椎間板ヘルニアは、俗にギックリ腰が重症化したもの、と思ってください。癖のあるかたは要注意。こうなると、足のしびれに加えて腰の痛みも強烈です。

脊柱管狭窄症は、老化が原因で背骨が変形するもの。腰から下が重くなり、足先がしびれます。高齢者の多くが悩みます。若いうちからの心がけが大切ですね。

(3)脳障害

例えば、脳こうそくや脳血栓など、なんらかの脳の異常で神経伝達が不全になっている場合が考えられます。

脳こうそくは、呂律が回らないなどの自覚症状は知られていますが、「隠れ脳こうそく」といわれるものもあります。若いから大丈夫、というわけではありません。

足のしびれが続いたら、ぜひ検査をしてください。

5)足先のしびれが続く場合の3つの検査

原因が多岐にわたっているため、いろいろな検査があります。貧血なら内科での血液検査、ヘルニアなど骨の病気なら整形外科、そして脳こうそくなどが心配なら脳神経外科となります。

原因がみつからなければ、次の科へとなります。

(1)貧血の場合

ダイエットや偏食の多い人は、まず内科で貧血検査を受けましょう。そこで血液成分を調べて、偏っていれば投薬治療になります。

すべて保険適用ですから、初診でも5000円ほどで済みます。

(2)ヘルニア・神経痛・狭窄症の場合

整形外科での検査です。レントゲン、CTと、段階的に進められます。また血液検査も同時に行われ、高齢者では骨粗鬆症の有無も判定されます。

腰が痛いのにベッドに横になるのは苦痛ですが、いまは小型のレントゲン板があり、かなりラクに検査を受けられます。痛みがひどい場合は、まず痛み止めを処方して検査をしてくれる医療機関もあります。

CTまでになると、費用は1万円ほどの自己負担となります。

(3)脳障害

脳神経外科で、CTおよびMRI検査となります。

急な足のしびれに加えて脳こうそくと思われる症状が出た場合には、一刻を争いますから、119番通報で迅速に医療機関に運んでもらいましょう。

一人暮らしだと、意識がなくなってしまう可能性もあります。検査費用は、いろいろ加えると1万円以上はかかります。

Stethoscope in hands

6)足のしびれが続く場合の3つの治療法

貧血や脳障害など、原因が内科や脳外科にかかわる場合は、これはまたそれぞれに応じての治療になりますので、一概には述べられません。

ここでは背骨や座骨、腰椎など整形外科で治療を行う場合を考えてみましょう。

(1)理学・物理療法

背骨は小さな骨が連なって脊柱をつくっています。そこの隙間がなくなると神経を圧迫して痛みが生じますから、けん引して広げる、という治療です。

同時にホットパックなどで痛みを軽減し、コルセットで固定する治療も一般的です。

かなり長期間の治療になります。気長にやらないと、またすぐもとに戻ってしまうのです。これに骨粗しょう症があれば、週一回程度の注射で骨を強化します。

(2)整形手術

骨の変形がひどく、自力で回復が望めない場合は、手術で骨を削ったり切除したりします。チタンなど骨の補強剤を挿入することもあります。

以前は神経を傷つけないようにかなり大変な施術でしたが、いまは補助器具も発達し予後も快適です。費用は保険の限度額適応で5万円ほどの自己負担です。

このほか、レーザー手術など新しい治療法がどんどん開発されています。ただ、新しいものは、保険適用外ですから、ご注意ください。

(3)ブロック注射

いろいろやっても痛みが引かない、しびれがとれない場合、神経ブロックという治療が考えられます。ペインクリニックで原因箇所をおさえ、痛みをブロックする処方です。

痛みで眠れなかったり、日常生活にも支障をきたすような場合は、有効です。

ただ、これはあくまで痛みを軽くするだけで、原因箇所を根本的に治療するものではありません。また2,3日しか効果が続かないなど、個人差が大きいものです。

注射の箇所や本数でかかる費用は異なります。保険適用ですから、一回5000円程度で済むケースが多いでしょう。

7)足のしびれの治療後の2つの予後

けん引などの物理療法にしても手術にしても、リハビリテーションがとても重要になります。

ここで手を抜くと、また骨が歪んだり変形して痛みがぶり返しますので、しっかりと長期戦で回復にむけて努力したいものです。

(1)完治までの期間

若い人は、やはり回復が早いのですが、中高年ではなかなか体力も戻ら、時間がかかります。焦らずにじっくりとリハビリに取り組んでほしいものです。

70歳の女性が自転車に乗れるように回復するまで1年半かかった、というケースもあります。

人それぞれですので、あわてることなく地道にリハビリを続けられるかどうかが、回復のポイントでしょう。

(2)生活上の注意点

コルセットは欠かせないでしょう。ちょっと良くなるとコルセットが邪魔で、つい外したくなりますが、補正をしっかりして日常を送ることが大切です。

また、リハビリ以外でも、積極的に体を動かして、とくに筋肉を作ることを意識してほしいもの。骨は年ともに衰えても、筋肉だけは作れるものだそうですから、弱った骨を支える筋力をつけるように努力したいものです。

靴も、歩きやすく下半身に負担のない医療用のものを使ってください。

痛いと、いろんなことが億劫になるし怖くもなります。主治医と相談して「これだけは」という最低ラインと、「ここまで」という限界ラインに従ってください。

8)足先のしびれを未然に防ぐための3つの予防ポイント

ちょっとしたことで日常的に「しびれ」はあるというものの、それが恒常化したときには、生活もままならなくなります。足先は、体全体を支える大切なところ。

それが痛くては、不自由この上ありません。日ごろできることは、ぜひ実行しましょう。

(1)食生活に注意

骨を強く保つには、カルシウムだけではなく、いろいろな栄養がバランスよく摂取されていることが重要。極端なダイエットなんてもってのほかですし、逆にメタボでも体に負担がかかります。

野菜、肉。魚、そしてビタミン群をしっかり摂って、骨を強くするためのビタミンÐの生成には、太陽に当たることも大切。

「焼ける」のが気になる人は、手のひらを15分、太陽に向けるだけでも効果があるそうです。北欧の人たちが、夏に公園で日光浴をするのは、とても意味のあることなのですね。

(2)姿勢を意識

座りっ放しのオフィスマンやドライバーさん。下半身の血行が悪くなり、腰や背骨にもよくありません。30分に一回は立ち上がって、腰を伸ばし下半身を動かして血行を促しましょう。

長距離ドライバーは、「そんなに車は止められない」でしょうから、足腰に負担の少ない医療クッションなどが各種市販されています。実際に自分の体形に合わせて選びましょう。

また、冷房も下半身にはよくありません。冷気は下のほうに溜まりますから、思いのほか足が冷えてしまうのです。体温をとられないように膝掛などで工夫してください。

(3)運動

骨は、ある程度の圧力がかかると強くなる、と言われます。また骨を支えるのは筋肉です。いざとなったら守ってくれる鎧です。

ぜひ日ごろから運動の習慣をつけて、筋肉を作るようにしましょう。ウォーキングでもジョギングでも、できることから毎日少しずつの積み重ねが、大きな力になってくれます。

体幹を強くし「貯筋」を心がけましょう。



今回のまとめ

1)足先のしびれの状況を知る

2)足先のしびれの原因を知る

3)足先のしびれ、自分でできる対処法

4)足先のしびれから考えられる病気

5)足先のしびれが続く場合の検査

6)足先のしびれが続く場合の治療

7)足先のしびれ、治療の予後

8)足先のしびれ、未然に防ぐポイント