足の治療を行っている医師

太もものつけねがポコっと腫れる「鼠径部のしこり」。痛みがあると余計に気になってしまいます。足の付け根のしこりにも種類があり、できる原因も様々です。たんなる炎症でできる場合なら心配いりませんが、痛みが酷くなると日常生活に支障がでるので注意が必要です。



足の付け根のしこりが痛い!気になる4大原因と対処法とは


1)これはしこり?しこりとはそもそもなに? 

「しこり」とは、身体の組織の一部が固まってできるデキモノです。皮膚の上から触ると、ふくらみを感じ取ることができます。固いもの、柔らかいもの、移動性の有無、痛みの有無など、しこりには多くの種類があります。 

2)足の付け根のしこりが痛い場合の代表的な症状とは? 

足の付け根のしこりに痛みがあると、主に次のような症状を伴います。 

・しこりを触ると移動性がある 

・しこりに弾力性がある 

・体調を崩している 

・膿が溜まって腫れている 

3)どうしてしこりが?しこりができてしまう4大原因とは 

(1)リン節の腫れ 

リンパ節は身体の至る所にあり、首・ワキ・おへそ・膝部分・鼠径部などにあります。リンパ節はリンパを流れる老廃物を濾過する働きをします。風邪をひいたり怪我をした場合、侵入した細菌やウィルスと戦っている時にリンパが腫れる症状があらわれます。 

(2)脂肪のかたまり 

皮膚下に脂肪組織が集まって良性の腫瘍ができた状態です。 

(3)老廃物のかたまり 

体外へ排出されるべき老廃物が、皮膚下の袋状の組織に溜まっている状態です。 

(4)性行為による細菌の侵入 

性行為によって細菌が侵入して感染すると、足の付け根や外陰部・局部などにしこりができ、痒みや臭いを伴なう場合があります。 

4)試せる応急処置とは?足の付け根のしこりへの対処方法 

痛みがある時は炎症している可能性が高いので、冷やす処置を行うことで痛みが軽減される可能性はあります。しかし、原因がハッキリしないうちに自己判断で処置することは危険が伴うので、気になる場合はまずは医療機関を受診しましょう。

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5)これって病気なの?病気かどうかのチェックと判断基準とは 

・痛みが酷い 

・しこりが大きくなる 

・しこりが赤く腫れる 

・身体が発熱している 

・しこりが治らない 

これらの症状が現れた場合は治療が可能性があるので、医療機関を受診しましょう。 

6)症状が続く場合は注意!可能性のある4種類の病気とは 

(1)鼠径部リンパ節の腫れ 

リンパ節が腫れるのは、ウィルスや細菌からの感染症と身体が戦っている証です。2~3日で腫れが治まり、自然治癒する場合は問題ありませんが、症状が長引く場合は悪性腫瘍や原因不明のリンパ節の腫れなどがあります。しこりに痛みがない・しこりが成長している・しこりが固いなどがあらわれた場合は、悪性腫瘍の可能性があるので注意が必要です。

まずは内科を受診し、血液検査や触診・尿検査などが行われ、必要に応じて整形外科を紹介される場合があります。感染が原因の場合は抗生物質や鎮痛剤が投与され、炎症によってリンパ節に膿が溜まってしまった場合は、切開して膿を取り出す手術が行われます。 

(2)脂肪腫 

皮下脂肪や筋肉層にある脂肪組織が腫瘍に変化したものです。触るとグリグリしとた感触があり、痛みはほとんどありませんが、大きく成長すると神経を圧迫して痛みを生じる場合があります。大きさは1cm~10cm程度まであり、5cm以下で痛みがない場合は経過観察になります。大きくなった場合は皮膚科や整形外科を受診します。大抵の手術は日帰りで行われ、局所麻酔で腫瘍を切除します。 

(3)粉瘤 

皮膚の下の袋状の組織内に老廃物が溜まる良性腫瘍の1種です。発症する原因は風邪や過労・ストレス・睡眠不足などで身体の抵抗力や免疫力が低下し、ばい菌に対する抵抗力がない時に発症しやすいと言われています。袋状の組織がある限り、中身を取り出しても再発する可能性があり、化膿すると膿が溜まり痛みを発生します。皮膚科・整形外科・内科など受診すると、抗生物質の処方や、切開して膿を押し出す施術が行われますが、繰り返し発症する場合は袋を取り出す日帰り手術が行われます。

(4)性病 

・ヘルペス

ヘルペスウィルスが性行為により感染し、1週間以内に外陰部に痛みを感じるようになり、水疱や潰瘍が発生します。身体が怠い・発熱するなどの症状が伴い、鼠径部のリンパ節が腫れて痛みを伴うことが多く見られます。

・梅毒

梅毒トレポネーマという細菌が性行為により感染し、3週間経過したあたりから性器や子宮頸部にしこり・リンパ節が腫れるなどの症状があらわれますが、主にこれらの症状は数週間で治まります。しかし、感染した3ヶ月後あたりから、全身に丘疹などが発生し、また数週間~数ヶ月で治まります。感染後2年は、感染する威力がありますが、それを過ぎると感染力はなくなります。

感染していることを知らない場合が多く、手術前などの血液検査で偶然発見されるケースが多いと言われています。性病検査は、男性なら泌尿器科、女性なら婦人科で受けることができます。血液・尿・喉の粘膜・オリモノなどの検査が行われ、外陰部の水疱を採取し調べる検査が行われる場合もあります。治療は主に薬物治療で、菌やウィルスを死滅させる注射や、塗り薬・内服薬が処方されます。 

7)生活習慣から改善を!足の付け根のしこりが痛い症状への予防習慣 

(1)体調を崩さないようにする 

風邪をひいたり過労や睡眠不足が続くと、免疫力が低下して菌に感染しやすくなりリンパ節が腫れたり、粉瘤ができやすい原因になります。規則正しい生活を送り、体調を崩さないように気をつけましょう。 

(2)早めに医療機関を受診する 

しこりが気になる場合は早めに医療機関を受診して検査を受けましょう。様子見なのか治療が必要なのかを医師に判断してもらい、その後の生活で気をつけるべき点の支持を仰いでおきましょう。



今回のまとめ 

1)これはしこり?しこりとはそもそもなに? 

2)足の付け根のしこりが痛い場合の代表的な症状とは? 

3)どうしてしこりが?しこりができてしまう4大原因とは 

4)試せる応急処置とは?足の付け根のしこりへの対処方法 

5)これって病気なの?病気かどうかのチェックと判断基準とは 

6)症状が続く場合は注意!可能性のある4種類の病気とは 

7)生活習慣から改善を!足の付け根のしこりが痛い症状への予防習慣